子供の頃の僕にとって新聞から得る情報というのは、基本的にテレビ番組の内容と4コマ漫画だけ。ただ、こと冬になると、紙面の一画に各地のゲレンデの積雪情報が現れ、それを毎日見るのが日課だった。
《当時の積雪情報イメージ》
野沢温泉 240cm ◎
志賀高原 240cm ◎
栂池高原 210cm ◎
五竜スキー場 210cm ◎
おんたけスキー場 180cm ○
開田高原マイアスキー場 160cm ○
ダイナランド 110cm ○
めいほう 90cm ○
揖斐高原 75cm △
茶臼山 50cm -
僕の中では、「よく行くゲレンデ VS 年1回程連れて行ってもらう憧れのゲレンデ」的な図式があって、長野・新潟の積雪量をいつも羨ましく思っていた事を今でも覚えている。また、ゲレンデによって、「一体あの積雪量は何処で計測しているのだろうか?」と思えるぐらい、場所によっては疑いたくなるような光景もあったが、なんとなく大人の事情も含め子供ながら察していたように記憶する。
今でも、これ系の癖的なモノは変わっておらず、この時期からは「週間寒気予報(→■)」をチェックする機会が増えてくる。
そんな週間寒気予報では、来週に本格的寒気がやってきそう! 冬本番までもう少し。滑る為の道具の準備もしなくてはと思うけど、そろそろ、体作りもしなくてはと思い、走る機会を増やしていこうと気合が入る。
こんな感じで、「走る」目的や考え方を変えてみるだけで、走るのが楽しくなるのではないでしょうか。
と、言うことで! 今回のブログでは、シリーズ企画「走る為の冬支」の第6弾目として、走るの時に着る「シェル」にフォーカスしてブログを書かせて頂きます。
走る為の冬支度 「トップス ~ シェル編 ~」
もう耳が痛くなる程書かせて頂いておりますが、走るシチュエーション(トレイルorロード)や時間帯、そして、それらに費やす時間や環境・コンディションによって、着るものは大きく異る為絶対的な正解はなく、今回の「シェル」に関しても同様の事が言えます。
ただ、シェルに関してい言えば、基本的には状況に応じて脱ぎ着をする事で、自身にかかるストレス(寒い・熱い)等をコントロールする為のモノであって、ベースレイヤーよりは、アイテムを選択する際に迷われる方は少ないのではないでしょうか。
その為にも、ベースレイヤー選びというのは、割と重要になってきますので、まだ、前々回のブログ『走る為の冬支度 「トップス ~ ベースレイヤー編 ~」(→■)』を読まれていない方は、是非、そちらも合わせてチェックして頂ければと思います。
そこで、今回のブログでは、商品を個別にご紹介はさせて頂きながらも、各シェルの役割にフォーカスしご紹介させて頂ければと思います。
「ウィンドシェル」
この時期からは確実に着る事が多くなるウィンドシェル。多くのアウトドアブランドが必ずと言ってよい程ラインナップしているアイテム。
一番の使用目的はアイテム名の如く、風から身を守るため。ただ、それは完全防風ではなくあくまでも耐風程度。もっと分かりやすく言うと、軽く風から守ってくナイロンのアイテム。
よって、強風に吹かれれば身体はその風を感じるし、防水透湿のメンブレンが使われているわけでもないので、雨が降れば撥水はするものの最終的には染みてきます。
ただ、その完全防水・完全防風の為のメンブレンを使っていない為、生地が非常に薄くする事が出来、軽量コンパクトになるというメリットがあります。その結果、携行性に優れる為、ランナーをはじめハイカー等、多くのアウトドアユーザーから絶対的なアイテムとして信頼されています。
■patagonia / Houdini Jacket(→■)
個人的には、moderateの中では一番スタンダードなウィンドシェル・アイテム。ただ、スタンダードでありながらも、リサイクルナイロン100%といった拘りがしっかり詰まったアイテム。
■Teton Bros. / Wind River Hoody(→■)
(179cm /67kg / size:L)
ナイロン100%でありながらも、生地を構成する糸の撚り方と生地の折り方で高いストレッチを実現。着用時の生地のバタつきを抑える為に少し細めのシルエットではあるものの、そのメカニカルストレッチのお陰で、非常に動きやすいウィンドシェルとなっています。
■ARC’TERYX / Squamish Hoody(→■)
(179cm / 67kg / size:M)
ARC’TERYXは、ウィンドシェルを目的別に3種類リースしている拘りが非常に強いブランド。ランニング用のウィンドシェルを純粋ご紹介するのではれば、Incendo Hoody(→■)になりますが、ここはあえてARC’TERYXの中で一番多目的に使えるSquamish Hoodyをご紹介。
先に、ご紹介した2つのウィンドシェルに比べて、少しゆったりしたシルエットを持つSquamish Hoody。ランニングに特化せずに、ハイクのシーンでも着用しやすいようにとデザインされており、多目的に使いたい方にはお勧めの1着。
「ハイブリッド型ウィンドシェル」
パッキングアイテムとしてレインウェアーを持つのであれば(持つべきアイテム)、ウィンドシェルを極限まで着続けられるアイテムにしておくことで、蒸れや熱いと感じるストレスを軽減してくれるのが、このハイブリッド型のウィンドシェルではないでしょうか。
正直、初めてのウィンドシェルに最適かと聞かれれば「NO」と言えるアイテム。むしろ、既にウィンドシェルをお持ちで、さらなる快適性を求める方にお勧めしたいアイテム。
故に、純粋なウィンドシェルと比べれば、運動中の快適性を極端に求めたており、その結果、「風に吹かれたら寒そう」と思われる方も多いですし、実際は、そのハイブリッド型のウィンドシェルで寒いと感じてしまえば、バックに忍ばせてあるハードシェルを着れば良いだけの事。そう、このようにウェアをしっかり使いこなす事で、運動中の快適性を手にする事ができ、その使い分けの考えさえあれば、割と難しいアイテムではないと言うことに気が付くと思います。
■ patagonia / Airshed Pro Running Pullover(→■)
(179cm / 67kg / size:M)
通気性に優れた生地を風から守りたい身体の部位のみ使用し、腕先等はベースレイヤーの極薄生地を使用する事で、可能な限り着続けることが出来るウィンドシェルを実現。詳細はコチラのインスタLIVE(→■)の44分ぐらいにてお話させて頂いておりますので、是非、そちらをチェックして頂ければと思います。
■ARC’TERYX / Aptin Zip Hoody(→■)
(179cm / 67kg / size:M)
走っていても寒さを感じるような時期に着用して欲しいのが、フリースとウィンドシェルのハイブリッド型の「Aptin Zip Hoody」
隙間の広いグリッド状のフリースをメイン生地に、お腹から腕やフードは軽量ポリエステル織布の Akrose で覆われており、冷気の侵入を抑えてくれるハイブリット仕様。アクティブインサレーション的な位置づけとしてご使用になれますので、ある意味非常に有効的な1枚ではないでしょうか。
「極薄のレインウェアー」
冬のハイシーズンになってくると、ウィンドシェルでは耐えれない寒さがあります。勿論、ベースレイヤーとの兼ね合いもありますが、それでも寒い時はあります。
ここ近年、極薄で高透湿素材のレインウェアーの登場により、この時期はそのレインウェアーでウィンドシェルを兼ねるという方も多いです。もとより、トレイルランナーの多くは、あの小さなパックの中にレインウェアーを携行する事を考えると、必ず持っておきたいのがこの極薄のレインウェアーであったりするので、まだ、お持ちで無い方はこのタイミングでラインナップをして頂くことを強くお勧めいたします。
■THE NORTH FACE / FL Flight Trail Jacket(→■)
(179cm / 67kg / size:M US企画によりMサイズを着用)
ミクロ単位のポリウレタン繊維を吹き重ねたナノフィルム状のTHE NORTH FACE独自研究開発された防水透湿素材「FUTURELIGHT」を使用したトレイルランニング向けの高透湿のレインウェアー。
発売されて以降、その透湿性の高さを味わった使用者の口コミによりジワジワとファンを増やしているアイテム。通気性の高いアイテムをレイヤリングする事で、更にその良さを体感して頂けますので、ますます、ベースレイヤーが重要に!(と、言ってもそんなに難しく考えなくても大丈夫ですよ)
■山と道 / UL Rain Jacket PU Sosui(→■)
UL系のアウトドアブランド「山と道」が作る、超軽量・コンパクト型のレインウェアー。
3レイヤーの高透湿の素材を使用し、軽量・コンパクトに加えて高透湿というランナーにも嬉しい3つの要素を兼ね備えたアイテム。メインジッパーは、ダブル・ジッパー仕様となっており、下からフロントジッパーを開けることが可能。
一見、不要に思えるこのWジッパーの大きな目的は、メインジッパーをベンチレーションとして使うこと!
ジャケットを着用しながらもオーバーヒートを起こしそうになった時に、上からジッパーを開けてしまうと、胸周りの生地がバタつき、また、上半身上部が雨でぬらしてしまうが、下からジッパーを開ける事で大きく一気に寒気する事が出来る!
この機能は、高心拍で動くランナーにとっては非常に嬉しい機能ではないでしょうか。
■OMM / Kamleika Jacket(→■ ※オンラインショップ掲載準備中の為、直接お問い合わせ下さい。)
スーパーストレッチ性を持ったレインウェアー。
先にご紹介した2つのレインウェアーに比べると透湿性は正直高いと言えませんが、故に、温かさを感じられるアイテムとなっています。兎に角、寒い時期に、ゆっくり長く動く時や極寒の地、または、ストップ&ゴーが多いシチュエーションなどでは、非常に良い働きをしてくれます。
また、高いストレッチが、動きのストレスを軽減してくれ事も、遊びに集中出来る点としてポイントは高いのではないでしょうか。
「シェル」に関しても贅沢な事を言えば、タイプ(性質)違いで最低でも2着あると、より、色々なシチュエーションで走る事を楽しむことが出来ます。
ぜひ、この機会にシェルのラインナップを増やしてみては如何でしょうか。
投稿者:飯田