レース編です。
START(白樺湖すずらんの湯) ~ 1A(蓼科湖駐車場) (12km)
最初だけ少しトレイルを含む区間。
ゆっくりとスキー場を登っていき、その後八子ヶ峰の稜線へ。
スタート直後にはかなり明るくなっており、すでにライトは必要ない状態でした。
かなり後方の位置に付け、のんびりと長いレースの始まりを楽しむ。
周りを見ると八子ヶ峰のトレイルで渋滞に巻き込まれたくないためか、結構なペースで登っている人もいました。
こちらは無理をしてつぶれたくなかったため、できるだけ少ない負荷でカラダをほぐしながら進みます。
途中ハチ騒動等もあり、人によっては意外と波乱のパートだったのかもしれません。
自分も巣の横を通り過ぎるとき頭に一匹止まられたましたが、なんとかはね除けノーダメージでスルーできました。やはり黒いところによってくるんですねぇ。
後半はロード。
朝の涼しい空気もあり、快適に終了。
1Aではミニゼリーやバナナ、キャラメルなんかがありました。
一番の懸念事項であったエイドの食べ物に関しては、エイドによってはかなり充実していたと言えます。
1A(蓼科湖駐車場) ~ 2A(岳麓公園) ~ 3A(自然文化園) (17km,29km地点)
この区間、ほぼロード。
美しい日本の歩きたくなるみち500選に選ばれたルートらしく、きれいな景色が続きます。
1Aからはとにかく足を止めないように終始ジョグペースで。
不思議なことに、この区間のロードはずっと気持ちよく走れました。
2Aには水のみ。
3Aには水とトマト。
3A(自然文化園) ~ 4A(八ヶ岳歴史館) (14km,43km地点)
この区間も半分以上ロードだったように思います。
途中少し林道があり、白樺林やペンションの立ち並ぶ小道を通り抜けます。
コースとしてはずっと単調であったのは確か。
エイド手前では幹線道路脇にトレイルがあり、少々の時間ゆるいダウンヒルを楽しむ。
このあたりではどうも肺の上部でしか呼吸が出来ず、深く吸い込もうとすると締め付けられるような痛みが続いていました。
他のレーサーとお話するのもあっぷあっぷなくらい。
時間が経つといつのまにかラクになっていたのですが、この間は非常に苦しかった記憶があります。
そんなこんなで4Aへ。
4Aではハイドレーションに水が補給でき、オレンジやチョコレートなんかがあった。
ちなみにこのレースは買い食いが公式に認められているため、ここの売店と自販機で補給をする人がかなり多く見られました。
荷物軽くしたい人はその分小銭を多めに!(笑
4A(八ヶ岳歴史館) ~ 5A(天女山) (13km,56km地点)
ここからようやく本格的なトレイルに入ります。
のっけから急登!
軽く雨も降り始めてきました。
“登ってはトラバース、そしてダウンヒル。”
というセクションを延々繰り返すことになる八ヶ岳横断歩道。
めちゃめちゃ面白い区間ではあったものの、”天女山 美し森”という看板ばかりで、いつまで経っても目的地にたどり着かない、もどかしい区間でした。
それにしても5A直前のダウンヒルが非常に面白かった!
思わずスピードが出すぎてしまいました。
イメージと違ったのは下った先が天女山山頂であったこと。
もう一回登らされると思っていたために、下りきった先にエイドがある駐車場が見えたときの意外性ったら。
5Aでは水、オレンジ、キャラメルなどがありました。
5A(天女山) ~ CP1(清里サンメドウズスキー場) (8km,63km地点)
この区間はトレイルの予定でしたが、またまたハチが出たらしくロードにコース変更。
このおかげで舗装路と未舗装路の割合が半々くらいに戻ってしまったのではないでしょうか。
ここも長いアップダウンが続く。
5Aからは友人との二人旅に。
CP1の手前でがっつり雨が降ってきたため、レインジャケットだけ取り出し羽織る。
ストックが使える区間までもうすぐ!(CP1から)
レストハウスの自販機コーナーでレインウェア等を着込みつつ、暖かいお茶やミルクティーを補給した上でエイドへ。
ここには水、コーラ、ぶどう、パワーバー、菓子パンなど充実の品揃え。
CP1(清里サンメドウズスキー場) ~ 6A(南八ヶ岳林道出口ゲート) (18km,81km地点)
大雨で川と化したトレイルをずるずる滑りながらだんだん暗くなるトレイルをひた走る。
ストックがあることで動きは非常にスムーズに。
一旦ロードに出ると、八ヶ岳牧場まで延々登り。
ロードの終点から本格的に暗くなってきて、ライトを点灯。
道脇に垂れ下がった草が、傘を差したおばあさんのシルエットに見えたりと、だんだん脳がやられてきていたのはこの頃だったと思います。
雨が降ったこともありガスがなかなか濃く、LEDの光を乱反射してしまうためうまく前を照らせず思うように進めません。
それでも林道をすすむ内に、首にライトをかければ比較的マシに足下を照らせることに気がつき、頭が弱ってきていてもこんなアイデアがうかぶもんだなあとひとり感心していました。
ほかにも、つかれてきたアゴでCLIF Barを一本食べきる方法も編み出したりと、この後半の林道ではいろいろありました。
すごく些細なことの記憶がはっきりしていて、コースの記憶はあまりありません。
6Aには水、パワーバー、そしてなんと暖かい麦茶!
6A(南八ヶ岳林道出口ゲート) ~ CP2(松原湖) (18km,81km地点)
この区間は土砂降りだったことと松原湖直前のトレイルの下りで寝ていたことしか記憶にありません。
しかも下り松原湖手前のトレイルの下りでは後ろに何人もの選手が付き、なぜか引っ張っている状況になってしまったため、とにかく走っていました。
このあたりではもう胃腸が働かず空腹も感じなくなっていました。
CP2では豚汁、暖かい麦茶、水、菓子パン、オレンジ等、これまでで一番の充実度だったと思います。
ドロップバッグを受け取り、公民館の中で着替えや食糧を補給を済ませ、しばらく休んで再スタート。
CP2(松原湖) ~ 7A(NHK受信所ゲート) (19km,115km地点)
CP2スタート直後から今まで以上の眠気に襲われる。
ここから10kmほどロードの登りです。
寝ていた記憶しか無い。
それは同行の友人も同じだったようで、途中思わずカフェインを摂るために立ち止まったほど。
自分もカフェインをがっつり入れましたが、全く効果ナシ。
さすがにこれは全く初めての経験です。
今思うと身体と脳がストップをかけていたのかもしれないですね。
開かない目で視界が半分くらいになり、ぼーっとした状態でとにかく歩く。
そして下りは走ったり歩いたり。
いまかいまかと待ち構えるも、どのカーブを曲がった先にもエイドは見えず。
ついに心折れたような気がします。
ようやくエイドにたどり着き、毛布を借りて15分ほど仮眠。
目覚めて、一度エイドを出発するも、あまりの身体の動かなさに進むことを断念。
エイドまで引き返しリタイヤを申告。
ちなみに7Aには水と活力グミ。
バス待ちのため横になり、少し食べ物を入れようとするも、このとき既に胃腸がかなり重くなっており食欲が無い状態。
とにかく眠く、バスでも意識を失っていました。
眠気と悔しさとふがいなさと安堵感とが入り混じった、複雑な気持ちでした。
レースから約1週間たった今でも、動くと内臓が揺れて、腹痛が続いています。
機能的には問題がないのですが、内臓を直接握られているような鈍痛。
このあたりのダメージの出方や、いかにラクにロードを走り続けるかを知ることが出来たのもイイ経験をしたと思います。
雨が降っていることは、レースにおいてそれほど影響がなかったようにも思う。
確かにトレイルはぐちゃぐちゃになりますが、ただ、土砂降りが数時間も続くようなことはないし、ザックの中が水浸しになってしまって困るようなこともありませんでした。
濡れて困るものは防水処理だけしておけば特に問題ありません。
一番こわいのは判断力を失うことと、体温を失うことだと思います。
もしかしたら単純にロードが多かったから影響が少なく思えただけかもしれませんが。
これはトレイルレースというカテゴリではなく、OSJというカテゴリなんだと再確認(笑
当然このままでは終われないので鍛え直して再チャレンジするかもしれません。
Texted by 秋冬物のNewモデルにワクワクし始めたキョヲヘイ