最強寒波と言われた今回の寒波は、moderateのある四日市にも多くの雪を降らせた。
個人的には、この年齢になっても雪が降り積もることで気分が上がるから非常に喜ばしいのだが、流石に今回は交通マヒから水道管等の破損など、それなりに被害も出てるから、上がっているテンションを表に全面的に出しにくいわけで・・・。
かくいう私も、交通マヒの被害に巻き込まれて、たった5キロを移動するにに1時間も掛かってしまった。
たまたま、その日が仕事が休みだったから、このような被害に巻き込まれても気持ち的に余裕もあり、慌てる事無く、むしろ少し楽しんだぐらいだったが、おそらく殆どの方が最強寒波に嫌気をさしたと思う。
贅沢な願いとわかっているが、雪を必要とするところに、期間集中型ではなくシーズン通して満遍なく雪が降ってもらえる事を願うばかり。
この記事の概略として
スノーウェアーのビブパンツを比較してみた。
ARC’TERYX,patagonia,Teton Bros.,THE NORTH FACE
冬はスノーボードをメインに雪山を遊ぶ自分にとって、ウェア―選びは遊びの楽しさを大きく左右する、ある意味モチベーターみたいな役割をしているもの。
だかと言って、ウェア―選びに慎重になりすぎると、悩みのループにハマり抜け出せなくなる事もあるから、僕は、スノーウェア―に関しては正直ノリで選んでいる部分もある。まぁ~、「ノリで選ぶ」と、言っても、moderateとしてセレクトしているアイテムの中から選ぶわけだから、そのセレクトを自分達で行っている以上、その時点で吟味をしているし、自信をもってお客様にもご紹介出来るモノばかりの精鋭たちなわけで。
だからと言って、お客様にも同じ感覚で選びましょう!とは、言えないので、私自身の観点からしっかりと違い等をご説明させて頂ければと思います。
ビブパンツが好きな理由
スノーボードをする時にビブパンツを穿くようになってかなりの年月が経つ。最初の頃は、一緒に滑る周りの人からは「さかな屋さんスタイル」とイジられた事もあったが、この快適なパンツを一度穿いてしまうと、本当に普通のパンツスタイルのウェア―に戻れなくなってしまう。
一番の快適は、転倒時に腰回りから雪が侵入しない事。
スキーヤーの方は、このシチュエーションは少ないと思うが、スノーボーダーにはよくあると思っている。それは、滑りが上手い下手というのもあるが、それでも不意に転けることもあるし、深いパウダーでモミクチャになる事もある。そんな時に、通常のパンツだと腰から雪が侵入する事があるが、ビブパンツだと殆ど入ってくる事がない。その結果、その心配をしなくても良い分、自分なりに攻めたライディングが出来るようになる。
お腹と腰があったかいよね。
雪の侵入が無い事で、腰回りが濡れないので温かさをキープする事が出来る。そして、なによりも、どんなに激しい動きをしても、レイヤリングしたトップスの裾がパンツから出る事がない。また、ビブ部分がハラマキのような役割をしてくれるお陰で、お腹を冷やして壊すことがかなり軽減出来る。その結果、これまた自分なりに攻めたライディングが出来るようになる。
ちょっとした荷物を、ライディングに邪魔する事無く収納出来る。
携帯・財布・ちょっとしたお菓子に、最近ではGoPro等のアクションカメラ等、割りと手荷物が多い僕にとって、その荷物がウェアーのジャケットのポケットや、パンツの大腿部に配されたポケットだけだと、時にライディング中に気になってしまうモノがある。
ビブパンツの種類によっては、ビブ部分にポケットがあしらわれており、効率的に手荷物収納しておくことが出来る。
また、BC等のときは、そのビブ部分のポケットがサコッシュ的な役割を担ってくれるので、その点も普通のパンツに比べてメリットは大きいと思う。
これらのように、ライディング中に揺れて邪魔な荷物を適正な位置に収納出来たり、ハイクアップ中に胸・お腹周りで荷物を完結出来る事により変なロスがなくなり、その結果、自分なりに攻めたライディングが出来るようになる。
デメリットってナニ?
正直、ビブパンツ愛好家の僕にデメリットは何かと聞かれると非常に辛い。なぜなら、デメリットは無いに等しいと思っているから。もし、仮にあったとしても余裕でメリットの方が勝るし、そのメリットで得られる恩恵の方が大きいと思っている。
強いていうなら・・・。
トイレに困る?
基本的に、緊急時用にトイレ(大)がしやすように、ビブ部分を脱がずしてお尻が出せるように設計されているモノが殆ど。
価格が少し高い
通常のパンツに比べると、価格面では高くなってしまう。でも、これは必要経費だと思っている。もし、先に上げたメリットをメリットに感じない方であれば、この必要経費を出す必要は無いと思うが、1つでもメリットと感じるなら、価格は少し高くなるが絶対にその必要経費を払いメリットを手にしたほうが良い。
ビブパンツの種類
ひとえに「ビブパンツ」と言っても色々なカタチがある。端的にポイントを上げるとすると、「ビブ部分の高さ」と「ビブの後ろ側の使用」と「ビブ部分の機能」だと思う。
そこで、moderateがセレクトしているスノーウェア―のビブパンツを簡単に比較しつつ、其々をご紹介出来ればと思う。
《比較対象アイテム》
- ARC’TERYX / Rush Bib (■)
- patagonia / Men’s Powslayer Bibs(■)
- patagonia / Men’s Snowdrifter Bibs(■)
- patagonia / Men’s Powder Town Bibs(■)
- Teton Bros. / TB Pant(■)
- THE NORTH FACE / RTG Hybrid GORE-TEX Bib(■)
ビブ部分の長さと機能の違い
ビブの高さを少しでも見比べやすいようにと、左から右に向かって高くなるように並べてみた。
※patagoniaのMen’s Snowdrifter Bibsのみ、モデルに対してサイズが小さい事はご了承下さい。
《ハーフ・ビブ タイプ》
ビブ高が低めの「ハーフ・ビブ」と言われる種類になる。おおよそ、おヘソぐらいの高さ設定となっており、秋のシーズンインから春先のポカポカ陽気まで非常に快適に使える仕様。雪の侵入を防ぐのであれば、この高さで十分!強いていうなら、胸周りのポケットの容量が、この後にご紹介させて頂き、「フル・ビブ」に比べて減ってしまうことは否めない。逆を言えば、トップスのレイヤリングで着用したフリースやアクティブインサレーションの胸ポケットが非常に使いやすくなるというメリットが実はあったりする。
《フル・ビブ タイプ》
- patagonia / Men’s Snowdrifter Bibs(■)
- patagonia / Men’s Powder Town Bibs(■)
- Teton Bros. / TB Pant(■)
- THE NORTH FACE / RTG Hybrid GORE-TEX Bib(■)
一般的にビブ・パンツと言われれば上記の4つのタイプになってくる。其々ビブ部分には、ストレスに感じられるのではと想像出来る事を回避するようなデザインとなっており、あとは、穿かれる方の好み合わせてチョイスして頂ければと思う。
ビブの後ろ側の使用
ビブのサスペンダー部分。特に、背中側モデルによって大きく異る。
《クロス・タイプ》
サスペンダーのゴム部分が、パンツの腰部分に取り付けられており、途中肩甲骨あたりでゴムがクロスしてから肩に掛かる仕様のタイプ。メリットとしては、この後にご紹介するストレート・タイプに比べて、ゴムの安定感が良いと個人的には感じている。ただし、これは好みの差が大きく出ると思っている。
《ストレート・タイプ》
クロス・タイプのゴムが交差している部分近くまでビブの部分の高さがあり、そのビブ部分からウサギの耳のようにストレート(クロスする事無く)肩にゴムが掛かっている仕様。クロス・タイプを窮屈と感じる方にとってストレート・タイプを好む方が多いが、肩のゴムを緩めてにセットしてしまうと、肩からズリ落ちてしまう人もいらっしゃいます。
※総じて好みだが、もしかすると、胸板の厚みや肩幅によって好みが大きく分かれるのではと思っている。
各商品のご紹介
ARC’TERYX / Rush Bib (■)
スタイル:ハーフ・ビブスタイル
素材:GORE-TEX
サスペンダー部分(ビブの後ろ側):クロス・タイプ
《特徴》
へそ部分までの高さのハーフ・ビススタイル。ビブ部分には左右にビーコン等を入れるポケットがあり。裾の内側部分には物理的な擦れ防止にラバー状のエッジガードを採用。
(179cm / 65kg / size:M / トップスレイヤリング:ウールのベースレイヤー+Teton Bros. Graphene Jacket)
patagonia / Men’s Powslayer Bibs(■)
スタイル:ハーフ・ビブスタイル
素材:GORE-TEX
サスペンダー部分(ビブの後ろ側):クロス・タイプ
《特徴》
初のリサイクル・ナイロン100%製の表面素材使用したミニマリストのデザインでバックカントリー・ツアリングに適したビブパンツ。とは言え、ゲレンデライドでも是非お使い頂きたいモデル。大腿部にのポケットはリフトのチェア等に座った際に荷物が出し入れしやすい位置がGOOD。太もも周りのサイズ感も太すぎず、ハイクアップの時の足上げも非常にスムーズ。(※今期入荷しているお店が少ないとか・・・)
(179cm / 65kg / size:M / トップスレイヤリング:ウールのベースレイヤー+Teton Bros. Graphene Jacket)
patagonia / Men’s Snowdrifter Bibs(■)
スタイル:フル・ビブスタイル
素材:H2NO 3L
サスペンダー部分(ビブの後ろ側):ストレート・タイプ
《特徴》
ストレッチ素材をビブ部分に使用したモデルの為、色々な体型や動きにフィットするタイプ。Powslayer Bibsよりも価格的にお求めやすく、それでいてしっかりとしたモデル。
(179cm / 65kg / size:S / トップスレイヤリング:ウールのベースレイヤー+Teton Bros. Graphene Jacket)
※モデルの体型でSサイズは小さい
patagonia / Men’s Powder Town Bibs(■)
スタイル:フル・ビブスタイル
素材:H2NO 2L
サスペンダー部分(ビブの後ろ側):ストレート・タイプ
《特徴》
バックカントリーよりもゲレンデライディングを中心に楽しまれる方にお買い求めやすいビブ・パンツ。2Lの為生地も非常に柔らかく、ベンチレーションにメッシュが配されており、春先の雪の塊がベンチレーションか入りにくい仕様。(詳細は過去のBLOGをご覧ください。)
Teton Bros. / TB Pant(■)
スタイル:フル・ビブスタイル
素材:Tasma
サスペンダー部分(ビブの後ろ側):ストレート・タイプ
《特徴》
緊急トイレ用に、ビブ部分とパンツ部分をジッパーで切り離せる、ビブパンツと通常パンツが共有されたハイブリットタイプ。ビブ部分は、ガイドからのフィードバックによって作られた機能的なポケットが豊富。高めのビブ部分は背面がメッシュになっているので、バックパックを背負った際にオーバーヒートする事を軽減してくれます。また、使用している生地(タズマ)は通気性が非常に高く、ストレッチ性も兼ね備えた生地。
THE NORTH FACE / RTG Hybrid GORE-TEX Bib(■)
スタイル:フル・ビブスタイル
素材:GORE-TEX
サスペンダー部分(ビブの後ろ側):ストレート・タイプ
《特徴》
良い意味でTHEビブパンツ!と、言えるぐらいバランスの良いアイテム。ビブの高さはあるものの、しっかりと開口させる事で脱ぎ着の時のストレスも非常に少ないデザイン。
BCを視野に入れれば、GWまで楽しめるスノースポーツ。更には、来期値上がりをする事を考えると、このタイミングでウェアーを新調するのは、かなり有効的なと思います。
是非、ウェア―を変えて気分を上げてシーズンを楽しんでみては如何でしょうか。
ハードに滑った後のお風呂とCBDは最高です!
投稿者;飯田