本ブログをお読み頂いている方であれば、「SEA TO SUMMIT」と聞いて思い浮かぶのが恐らく2つあると思う。
1つは、アウトドアギアの輸入代理店ロストアローさんが展開する、オーストラリア発のアウトドア・ギア・ブランドの「SEATOSUMMIT」
そして、もう一つはmont-bellさんが主催している「海」「里」「山」を繋ぐ環境スポーツイベントの「SEA TO SUMMIT」
今回、僕たちはひょんな事から、この後者である「SEA TO SUMMIT」を自分たちなりでやってみようじゃないかと言うことで、レースとかではなく遊びの延長で身内のメンバーで開催する事にした。だから、メンバーのLINEグループ名も「勝手にSEA TO SUMMIT」という名の元で連絡を取り合った。
この記事の概略として
内容
《ルール》
レースのようにタイムや順位を競いあうのではなく、全てを楽しみながら全員(参加者3名)が無事にゴールする事。
《工程》
海でSUP → ロードラン → 自転車(バイクって言いたいけど自転車) → ロードラン → 登山 → ロードラン → 自転車 → ゴール
結果:トータル約65キロ
《参加メンバー》
飯田 / I氏(男性) / Sちゃん(女性)
勝手にSEA TO SUMMITがハジマッタ。
《セクション1:海》
姉妹店のA-BONYがSUP体験会を行っている磯津エリアでSUPを行う。今回は、僕を除く2名はSUP未経験者の為、距離等は特に決めずに、SUPの練習を一通りしてから最後に気持ちよく漕いで終了。
この日は、幸いにも波・風ともに穏やかで、東の空から登ってくる太陽を見ながら、海の上を気持ちよく散歩する。海抜0メートルから、今回の旅では最高峰となる御在所山頂を眺めては、これから本格的にスタートとなる内容をイメージする。
今まで幾度となく海から山を見て、「あの頂上へ登る」と考えたとしても、それはその山を単体でしか考えおらず、登山口から山頂までの「高さ」だけをイメージすれば良いが、今回は、その登山口までもが人力での移動となる為、その今見ている景色に対して登山口まで「距離=奥行き」をイメージする事となる。
これが結果的にゴールした時の達成感に繋がるのだが、その時はあまりその事を実感をしておらず、それよりも、少しずつ角度を上げて来ている太陽がもたらす「暑さ」がどれぐらいになるか心配をするばかりだった。
(区間の情報)
スタート:6時
距離:約3.16キロ
活動時間:50分
《セクション2:ロードラン(約5.8キロ)》
SUPをお店に置き(この区間だけで都合上、車で移動となるけど、そこは多めに見て下さい・・・。)、SUPの片付けをしたり着替えや準備を行い、次の次の自転車セクションのスタートまでロードランを行う。
まだまだ続く旅の事もあるから、ここの区間は軽いジョグで足を進める。
普段走らないコースを走るのは新鮮気持ち良いが、それと同時にジワジワと暑くなってくるが顕著に分かる。
(区間の情報)
スタート:8時
距離:約6キロ
活動時間:57分(途中色々あって、腕立て伏せを数回行う)
《セクション3:自転車(約19キロ)》
今回の「勝手にSEA TO SUMMIT」の醍醐味1つは、この自転車区間だ。
このSEA TO SUMMITを冗談交じりで企画している時に、「バイク(自転車)をどうするか?」という事になった。
普段、バイクのアクティビティをメインにしているわけではないので、其々に所持するバイクに差がある。ここを如何に平等にするかを考えた時に、JR四日市駅で借りられるレンタルサイクルを利用する事が決まった。
そして、JR四日市駅で借りられるバイクのラインナップに、ロードバイクと言ったスポーツバイク等はない!あるのは、世間一般的に言われる「ママチャリ」だ!
そう!!!誰もが街を気軽に乗れる自転車として設計されている「ママチャリ」を借りて、御在所岳の麓にある「湯の山駅」を目指す。
これが、個人的にツボだった。だって、普通なら、こういったアドベンチャー的な遊びならスポーツ・バイクに乗るのが当たり前的な雰囲気があるなか、あえて公共サービスでもあるレンタルサイクルを使い、道具による不公平感を出さない感じ。
サイコーじゃないですか?!(笑)
しかも、この全ての全貌を知っているのは、今回の企画を楽しむ自分達だけ。朝の通勤ラッシュの交通渋滞の中、バチバチのアウトドアの格好をしながら、レンタル・サイクルを漕ぐ。この不釣り合いが堪らなくイイ!
出したくてもスピードが出ないママチャリ。だから、心拍的にキツくなる事も、大きな筋疲労も無い。けれども、街では快適に乗れるママチャリも、約19キロ漕ぐとなると流石に腰やお尻が痛くなる。(笑)
(区間の情報)
スタート:9時
距離:約19キロ
活動時間:1時間45分(コンビニのエイドタイムあり)
《セクション4:ロードラン~山~ロードラン(約19キロ)》
今回の旅の中での最高峰として設定されたのが、鈴鹿セブンマウンテンの中で、ある意味センター的な存在と言っても過言ではない御在所岳。
僕たちは、その麓にある近鉄電車の湯の山線最終駅でもある「湯の山駅」に自転車を止めさせて頂き、峠をランニングし御在所岳の1合目を踏んでから、裏道~山頂~武平~鈴鹿スカイラインのロードラン、そして、湯の山駅というコースを組んだ。
湯の山駅からロープウェイ乗り場までのロードランが、暑さと勾配よる心拍のバク上がりで、めちゃくちゃキツかった・・・。
ロープウェイ乗り場で軽く休憩してから、御在所岳の一合目をしっかり踏み、いつ歩いたか記憶に無いぐらい随分と久しぶりの裏道を気持ちよく登る。
登山道の近くを流れる沢で身体を冷やし、藤内壁のダイナミックな岩肌を眺めながら、薄曇りの御在所岳山頂を目指した。
御在所岳山頂は、ほどよく涼しく、登山者や家族連れの観光客で平日にも関わらず多くの人で賑わっていた。
しばし休憩をした後に、武平峠のルートを使い鈴鹿スカイラインまで降りた後に、今度は峠走の下りを行う。
序盤は、重力に身を任せながら普段出せないスピードでしっかり走り込み、そのスピード感と衝撃をしっかりと身体に覚えさせる。いつもなら諦めてしまう瞬間も仲間と一緒に行うことで、プッシュしてもらえる。遊びの中にもしっかりとトレーニングが入ってくる。しかも、個人的には、今回の遊びが良い意味での次のレースの練習にもなった!
峠走の後半は、スピードを押さえつつクールダウン気味に走るが、標高が下がると共に暑さが体力を削っていく。
(区間の情報)
スタート:11時
距離:約19キロ
活動時間:4時間22分
《セクション5:自転車(約19キロ)》
ここまで来れば後は自転車を返しに行くだけ。
山の麓からしばらくは緩い下りが続くため、快適に自転車を楽しめるし、何よりも後はこの自転車をJR四日市駅まで届ければゴールという安堵感が出てくる。
が!
暑い・・・。
途中でコンビニで休憩をしながらのんびり自転車を漕いで、しっかり自転車を返却してゴール!
ゴール後に見える山頂とその全ての景色を、今回の旅(SEA TO SUMMIT)では全て人力で移動した。正直、今回の行程の半分がのんびり漕ぐ自転車だった為、移動距離の割には大きな疲労感は無い。むしろ、この疲労感でこの達成感を味わえるのは、もしかしたらこの遊びの魅力なのかもしれない。
お盆は過ぎて少し暑さも和らいだ時期とは言え、正直、この時期にチャレンジする事はあまりオススメ出来ないけど、気が向いた方は、是非、気持ち良い季節にチャレンジしてもらえればと思う!
投稿者:飯田