ベースレイヤー&ミドラーとして ウールの薄手の長袖フーディーがお勧め。山と道 100% Merino Light Hoody 編

今年は融雪も早く、気持ち的に春の雪山ライディング・モードにギアがあまり入らない。行けば最高に楽しいし密かにチャンスは伺ってはいるものの、春の里山ハイクの楽しさを再発見してからは、自分の興味が里山に注がれている。

次の休みの天気予報を見ては、里山計画を立てる。

冬の間は、滑りを優先して家の事をほったらかしにしていた分、いい加減手を付けないとい不味いのは分かっているけれど、それでも次の休みが晴れマークになると、ついつい外へ行きたくなる。

僕にとってのシーズンオフは、一体いつになるんだろうか・・・。

 


ベースレイヤー&ミドラーとして ウールの薄手の長袖フーディーがお勧め。
山と道 100% Merino Light Hoody 編(→■)

前回のBLOG(■)でご紹介させて頂いた、Teton Bros. Axio Lite HOODY(→■)は、特殊な紡績をしたウールとポリエステルの混紡素材(Wool 53%, Poly 47%)で作られたアイテム。

ポリエステルを47%入れる事で、ウールが苦手とする「吸汗速乾性」や「強度」という部分を補ったアイテム。

ただ、良くも悪くもウール本来の良さを最大限に感じるのであれば、今回ご紹介する「山と道 100% Merino Light Hoody (→■)」に分があります。

そう!ようするに、山と道の100% Merinoシリーズは、その名の通りウール100%だからこそ体感出来る、ウール本来の良さが詰まっているのです。


100%への拘りと完成度100%にする難しさ

山と道 は、100% Merinoという本当に難しい製品を作ろうとしていて、そして、完成にたどり着いたはずなのに、思いもよらぬ試練のような壁にぶち当たっている感があるように感じている。

2021年に発売された山と道の100%メリノシリーズ。以前の製品よりも、より良いモノを作る為に上げられた課題(クオリティーコントロール)をクリアする為に、世界有数の毛織物の産地でもある尾州にて、紡績会社や生地工場、染色加工工場、検査機関からウールのプロフェッショナルが集結し、それぞれ専門の立場からの知見やアイデアを持ち寄って作られ、山と道オリジナルのメリノウールの素材が作り上げられた。そして、そのテーマが「メリノウールの良さを最大限に生かしつつも生地強度を上げる。」であったと記憶している。

撚っていく糸の種類に拘り、メリノウールの良さを最大限に得る為にトレードオフとなるモノも知り、だからこそ、得られる100%の良さを得ることが出来た。その結果、均生地重量140-145g/m²だった従来のLight Merino生地と比べ重量165-170g/m²と若干厚手に変更。これにより、強度も上がり洗濯による寸法安定性は向上し、低温設定であれば乾燥機にもかけられる画期的なメリノ素材に仕上がった。ただ一方で、生地が当初目指していたよりも少し重く仕上がり、真夏に着用すると暑く感じるという意見もあった。

次のアップデートとして、この時のアップデートを活かしつつ、さらに軽量化する事が出来れば、真夏でも快適に着用できるようになると考えて、糸にしていく時の糸の撚糸回数を増やしたり、生地に仕上げる時の編み方の密度を変えたりしながら、100%としての良さを最大限に活かせるバランスを見つけ出したのが、今回の再販している100% Merino Lightとなった。

その結果、前モデルより約10%軽量化(平均重量150-155g/㎡)した薄手の生地にアップデートに成功。ただし、これまでの生地であれば、自然乾燥+低温乾燥機の使用OKとしていたが、新しい生地で新たに発覚した、自然乾燥と低温乾燥機の乾燥とで、乾燥していくスピードの違いにより斜行への影響が違いがある事が分かり、どちらかを優先すれば、どちらかに悪影響を及ぼす事が判明。

ようするに、決断としては3つ。

1.生地圧を従来のモノに戻す。
2.生地は軽量化(薄くして)自然乾燥で斜行が出にくい方法をとる。
3.生地は軽量化(薄くして)低温乾燥機で乾燥した時にで斜行が出にくい方法をとる。

この判断を迫られた山と道は、今回では2番の「生地は軽量化(薄くして)自然乾燥で斜行が出にくい方法」をとり、低温乾燥機で乾燥をNGとした。

それでも、色々な人が使えば斜行は多少でる。

今回の100% Merino Lightシリーズは、多くの困難を乗り越えながら昨年の秋頃に販売となり、そして、多くの方がこれらの点を理解して頂きながら製品をお買上げ頂き、使用してい頂いている。

幸いにも、moderateでお買上げ頂いた方で大きな斜行で困った方はいない。(もしかしたら、声として挙げられていない方もいらっしゃうると思うが・・・)


使用感として

個人的な見解になるが、もしTeton Bros. Axio Liteシリーズと100% Merino Lightシリーズを比べたらどう?って聞かれたら、端的に答えるなら良い意味で以下のように答えると思う。

《Teton Bros. Axio Liteシリーズ》
メリノウールのベースレイヤーだけど、化繊ベースレイヤーにメリノウールの良さを最大限にプラスしたアイテム。そして、速乾性と軽さに対しての強度を求めるのであれば、間違いなく良い製品。100% Merino Lightシリーズより涼しく感じます。

《山と道 100% Merino Lightシリーズ》
製品名の名のごとく、メリノウールの良さを最大限に体感したいなら絶対にコレ!ウールの気持ちよさと防臭性の高さは本当に素晴らしい。通気性はAxio Liteがウール製品の中でズバ抜けの為、ここと比べると劣って見えるが、他ブランドのウール製品と比べれば十分な通気度が体感出来る。そして、なによりも、この絶妙な生地圧が、より幅広いシーンと時期でベースレイヤー&ミドラーとして使えます。

 


(179cm / 65kg /size:XL)

 


作りによる違い。

山と道 100% Merino Light Hoodyは、先に述べたように生地だけで見れば通気度はAxio Liteに劣るかもしれないが、物理的なベンチレーションがある事を忘れてはいけない。

勿論、生地圧+ジッパーでウェアー自体は少し重たくなるが、この数グラムで得られるメリットも十分にデカイと思う。

また、顔にしっかりフィットするフードは、テント泊の就寝時を含め、使用シーンはメチャクチャ多いと思う。


(フード周りのドローコ―ドを引っ張れば、フィット感をアップする事が出来ます)


使用シーンとして

これは、両ブランドに言えることだが、前回のBLOGでも書いているように、ベースレイヤーからミドラーとして本当に幅広く使えます。

あと、最近では、レインウェアーが軽量化から薄手のモノが多く販売しています。

非常に携行性も高く多くの方にご購入頂いていますが、軽量系の薄手のレインウェアーを持つなら、間違いなく、山と道 100% Merino Light シリーズやTeton Bros. Axio Liteシリーズ等の、薄手のウールベースレイヤーを所持したほうが良いと思っています。

これからやってくる夏山シーズン。

勿論、標高によって気温も違うため、全てのシーンにおいて当てはまる訳では無いが、夏でも雨に降られれば寒くなことが十分にあります。

特に、レインが薄くなれば尚の事。

暑いからと半袖で行動中に雨が降られると、薄いレインウェアーは雨に冷やされ、そして、体温を奪っていきます。

そんな時に、最低でもこれぐらいの薄手のウールベースレイヤーがあるだけでも状況を変える事が出来ます。

 


WEBでの再販スタートしてます。

2023年4月10日(月)21時より、moderateのオンラインストアでも再販スタートしています。


 

兎に角、オールシーズン遊びたい方には一枚はお持ち頂きたい山と道 100% Merino Light Hoody (シリーズ)。

色々な問題を乗り越えながら作られている拘りを是非感じて下さい。ただ、絶対に山と道は、さらなる完成度100%のアイテムを求めて作り続けると思います。そこに向けて、皆様も一緒に作り上げていく気持ちで、製品と向き合って頂ければと思っています。

うまく、言語化出来ていないですが、一緒に100%を目指しましょう!

 

投稿者:飯田

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