山でご飯を振る舞いたい方からソロキャンパーにお勧めの「トランギア ストームクッカーS・ウルトラライト」

以前まではテレビ大好きっ子で、仕事が終わり夜家に帰れば部屋の電気の次にテレビを点けていた。番組を楽しむというよりかは、ほぼBGM的な感じで、そこから流れてくる情報に対して、流し見したり流し聞きをしているのが妙に好きで。特にCMなんかは、自然界とは別の意味で季節を感じさせる特殊な存在だった。

例えば、お盆も過ぎて夏が弱ってきている感じを肌身で感じながら、秋を感じるCMをみると「そんな季節かと」思うこともあったが、テレビを見なくなった今となっては、その代わりを担っているのがコンビニの季節限定の食べ物や企画のバナーだったりする。

季節の移り変わりを自然の中では、目で見て・肌と香りで感じて、今までの経験と照らせあわせながら感覚の部分で感じていた所に、コンビニに行くと、“浴”に訴えかけるように季節をほんの少し先取りして季節限定商品や企画を打ち出しくてくる事で、感覚ではなく脳に直接的に季節の移り変わりを感じさせてくる。

これが良いとか悪いとか好きとか嫌いとかではなくて、僕にとって、私生活で感じられる季節の移り変わりの1つとして受け止めている。

今日も、うだるの暑さの中お昼休みにコンビニに行けば、「中華まん」の売出しの幟が上がっていた。そして、それを見て、もうそんな季節かと思った。

これと同じように、まだまだ暑い日が続くというのに、moderate店内にも秋冬モノが続々と入荷してきている。

例年、この時期から物凄い勢い人気が出る、patagoniaのコレ→も絶賛入荷中。

これも、ある意味、季節の移り変わりの風物詩になってきているわけで。そう、秋は確実に近づいてきているが、僕はもう少し夏を満喫しようと思う。

 


山でご飯を振る舞いたい方からソロキャンパーにお勧めの
「トランギア ストームクッカーS・ウルトラライト(→)」

トランギアと言えば、今では大方の人が「メスティン」を思い浮かべると思う。人によっては、トランギアよりも「メスティン」という単語のがイメージ的強い方もいらっしゃると思うが、やはりトランギアと言えば、個人的にはそのメスティンよりも今回ご紹介するストムクッカーだと思っている。


ストームクッカーとは?

1925年のスウェーデンの小さな村でアルミ製の調理器具を作っていた会社がアウトドア用品を作り出し、そのトランギアが1951年に現在のストームクッカーLにあたるプロトタイプを作り、そこから今のストームクッカーが始まった。

プロトタイプが作られた当時から、現在販売されているカタチに非常に近いカタチのストームクッカーは、燃料として最も効率的であった液体燃料アルコールを使用。

ストームクッカーの基本セットとして、熱源でもあるアルコールバーナーと、それを固定するベースと熱を逃がさない風防+ゴトク、2つのお鍋とフタを兼ねるフライパン、そしてハンドルで構成されており、とても軽量で未使用時には非常に コンパクトに収納が出来るのが最大の特徴。


(左上から時計回りに。 フタ兼フライパン・風防+ゴトク・ハンドル・アルコールバーナー・お鍋✕2)

「コンパクトに収納出来る」と言っても、今では、火器の進化や道具のあり方、持ち運びに便利な食べ物がなどにより、より軽くコンパクトなクッカー類が世の中には沢山あるが、90年以上も前からこのスタイルが画一されており、今も尚使いやすいとされている事は非常にプロダクトデザインとして素晴らしい事だと思う。

《トランギア ストームクッカーS・ウルトラライトのの収納時様子》


(収納時の大きさ:直径22cm×高さ10.5cm)


本製品だけで言えば、上の写真のように収納する事が可能。この上からフライパンをフタのようにかぶせるだけで収納OK。よって、写真で分かるように空いたスペースにアルコール燃料を入れたり、また、トランギアのケトルを始めとした、色々なオプションギアを収納する事が可能。

 


組み立て方とポイント

風防+ゴトクを組み立てれば、あとは、アルコールバーナーをセットして完成。アルコールを入れる作業を入れても、着火まで慣れれば1分と掛からない。(いやちょと言いすぎかもしれないが・・・)

セッティングのポイントとしては、台座側に施された空気孔と風の向き。

風防兼ゴトクを支える台座(ベース)には、外周の半分に空気孔があり、残りの半分はクローズドとなっている。この空気孔から大量の空気を取り込みたい為、使用する際はこの空気孔を風上に向けるのがポイント。

一見すると、空気孔を風上に向けることで、アルコールバーナーが風の影響を受けるのではと思われると思うが、この後にも記述するが、ベースの空気孔が風下側を向いていると、空気の流れが逆流し、風防内で上昇気流が生み出せず、逆流した風が火や熱をベース側に向いてしまう危険もあるので、ここのポイントはしっかり抑えておいて欲しい。


(ベース部分の空気孔の様子)


(ベース部分のクローズド部分の様子)

  警告
(左:正しい設置による正しい空気の流れ。右:設置が間違っていり為、空気の流れが逆流していしまう。)

 


ストームクッカーかの仕組み

アルコールバーナーを置く風防兼ゴトクの周りには、空気の流れを生み出す穴が設けられており、それらを支えるベースの側面にある空気孔から大量の空気を取り込めるようになっている。

アルコールバナーの熱で上昇気流を生み出すと、その上昇気流にのってベースの空気孔から大量の空気共に酸素がバナー近くに運び込まれ高火力を実現。これにより、アルコールバナーの「直接的な炎の熱」と「熱せられた空気」がうまく作用し効率よく調理する事が出来るのという仕組み。


(アルコールバーナーを置く台座の周りの様子)


(図解で表したストームクッカーのしくみ)

違った言い方をするのであれば、アルコールストーブの短所でもある風に弱いという点を風防でカバーしながら、熱によるアルコールの気化を高めるというメリットを生み出しつつ、空気の流れを利用して沢山の酸素を運び込み高火力を実現。よって、ガスバナーのように、調理時間が長くなりガス缶が冷えて気化力が弱まり火力が弱まるといった事が防げる。

ローテクでありながら物凄く理にかなった仕組みがストームクッカーの素晴らしいところ。

 


付属のお鍋は風防の中で効率よく使用。

アルコールバーナーを置く台座部分の上に、ゴトクになるパーツが3つ付いている。調理する器具の大きさによって、このゴトクを動かし器具を乗せることが出来る。

もともと、ストームクッカーに付いているお鍋の場合は、ゴトクを風防の中に倒し込み、風防の中で鍋を加熱する事が出来る。故に、鍋が外気温の影響をうけづらく、素早く鍋の中のモノを調理する事が可能となる。

 


フライパンはゴトクを立てて使います。

お鍋のフタにもなるフライパンを使用する時は、ゴトクを上の写真のように風防の外に向かって立てて使用する。

ちなみに、アルミむき出しのお鍋とは違い、フライパンは焦げ付きを軽減させる為にノンスティック加工が施されている。このフライパンでは、ソーセージ等を数本焼くような、フライパンの一部分で調理し、それ以外が空焚きの状態になることはあまり望ましくないので、もし、フライパンを使うのであれば、豪快に全面で焼き物を楽しもう。個人的には餃子等がお勧め。


(ノンスティック加工の様子)

(写真)

 


豪快に鍋料理がしたいのに、付属の鍋が小さすぎる・・・。

先にも述べたように、今は道具の進化や食べる物が持ち運びやすくなった事で、正直今回ご紹介している「ストームクッカーS・ウルトラライト」はソロ・ハイカーには大きすぎるアイテム。故に、山で同行者にご飯を振る舞いたい方には非常にお勧めのアイテムなのだが、これからの時期、山やキャンプで鍋料理を振る舞いたいのに、付属のお鍋では少し小さいすぎるのではとお困りの方!

そんな方にお勧めなのが、別売の2.5Lビリーコッヘル(→


(写真左側:2.5Lビリーコッヘル)

大きさは、ストームクッカーSを収納した時のサイズより一回り大きいサイズとなっており、使用する時はゴトクを立ててお使い頂くことで、大容量の鍋料理を楽しむことが出来ます。

そして、一番の特徴はその収納性。

メイン器具とも言えるストームクッカーSを2.5Lビリーコッヘルは丸呑みするかのように収納する事が可能。これにより、こんなに大きな鍋を非常にスマートに持ち運ぶことが可能とる。


(2.5Lビリーコッヘルの中にストームクッカーSを入れた様子)

このセットの中には、驚くほどのクッカー類が入っており、2.5Lビリーコッヘルで調理したお鍋料理を、元々付属のお鍋たちでアチアチ言いながら食べるのは格別美味い。

 


 

これら以外にも他社製品を色々スタッキングして持ち運ぶことを考えたりするのが非常に楽しくなるアイテム。

個人的には今は近場の山の奥地の沢で川遊び+食事を楽しむスタイルが多く、今までお留守番がちだったストームクッカーをよく連れ出している。マイ・ストームクッカーの中には、シンデレラフィットでスタッキング出来るユニフレームのマルチロースターを入れて、焼き物を楽しんでいます。

これからやって来る食欲の秋に向けて、食登山ようにストームクッカーを検討してみては如何でしょうか。

投稿者:飯田

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