GORE-TEX SHAKEDRY で雨天のランも快適に!

ゴアテックスのラインナップの一つであるシェイクドライをご存知でしょうか。防水透湿性を備えているのがゴアテックスの特徴ですが、いくらゴアテックスが透湿性を持っていても表生地の撥水力が無くなり生地表面に水の膜が張ってしまうと蒸れを輩出する事はできません。

 

 

そこで、疎水性(水分を含まない)という特徴を持っているゴアテックスのメンブレンを表面に剥き出しにし、表地を廃する事で撥水性が半永久的に持続する。そんな機能をもっているのがシェイクドライの特徴なのです。当店moderateでもシェイクドライを用いたウェアを数モデル取り扱っておりブログでも何度かご紹介させて頂いているのですが、店頭でお客様から「どれを選んだら良いのか分からない。」というお声を聞きます。そこで本日は当店のシェイクドライアイテムがモデルによってどの様に違うか紹介させて頂きます。

 

 

今現在、moderateで取り扱いのあるシェイクドライアイテムは上記の3モデル。左からGOREWEAR R7 GTX SD Trail HD Jacket 、ARC’TERYX Norvan SL Hoody 、 THE NORTH FACE HYPERAIR GTX Hoodie となっており、同じシェイクドライを使用しているだけあって似ているように見えるのですが、そこは各メーカー工夫を凝らした作り込みが詰まっています。ポイント毎に違いをご説明させて頂きますので、宜しくお願い致します。

 

 

【フロントファスナー】

ゴアウェアのフロントファスナーは、コイルジッパーのダブル仕様となっています。雨天での着用は勿論の事、ランニング中の防寒着としても仕様する事も想定して体温調整をしやすくしてあります。ジッパーの裏側にはフラップが付いているのでジッパーから水が入ってしまった際に下の服に達しないようになっています。

 

 

アークテリクスのフロントファスナーはVISLON WaterTightジッパーなので、水をはじくのは勿論の事、ファスナーパーツが欠けてもジッパーとして機能する優れもの。ただ完全防水とまではいかないので、裏側にはこちらもフラップが配されています。

 

ノースフェイスのフロントファスナーは、止水ファスナーとなっておりジッパー裏側にフラップは無し。ジッパータブにロック機構が備えられているので小さなタブを掴まずに、上にはね上げて襟元の生地を左右に開けばジッパーを開ける事が出来ます。グローブを着用しているシーンでは、かなり活躍してくれる機能です。

ジッパーの開閉の軽さではゴアウェアが最も軽く、次いでアークテリクス、ノースフェイスの順に感じました。ノースフェイスのジッパーが特別重いというわけでは無いのですが、ジッパー一つにも各メーカーの拘りが詰まっているのが垣間見えます。

 

 

【袖の作り】


【左からゴアウェア、アークテリクス、ノースフェイス】

袖の作りも微妙に異なるのですが、大きな共通点として「手首の下側に伸縮性を持たせている」というところ。時計をしたままでも着脱が出来るようになっており、アークテリクスとノースフェイスは手首下側の一部のみが伸縮するようになっているのですが、ゴアウェアは伸縮性のある生地を手首下側に大きく使用しています。これにより、着脱時の引っ掛かりがより少なくなり、時計の確認もしやすくなるのです。他にもアークテリクスは手首にリフレクターが配されているのでロードシーンでも使いやすくなっていたり、ノースフェイスは手の甲まで覆う特殊な作りとなっています。一言で「袖」と言っても細かいレベルで創意工夫が凝らされているのです。

 

 

【フードの作り】

雨天の行動では必須となってくるフード。ゴアウェアのフードは他の2ブランドとは異なり、ツバの部分にフォーム材が入っていません。それじゃあ、被った時にフード前側の視界が確保されないじゃないか…と思ってしまうトコロですがご安心下さい。

 

 

フード先端の内側に写真の様な黒い生地が配されています。ストレッチ性に優れた生地なのですがフード着用時にこの生地が頭にフィットする事でフォーム材無しでもツバの形状がしっかりと出るのです。

 

 

被ってみるとこの通り。ちゃんとフード前側にツバの形状が出て視界が確保されています。さらにストレッチ生地が頭にフィットするのでズレが生じる事も少なく、肌当たりも良好。フォーム材が無いと収納する際に引っかかりが生じにくいので、グイグイ袋に詰め込む事が出来ます。フードの顔へのフィット感は3つの中でもユッタリ目な印象でアゴが出るくらいの襟首の高さ。フードを被っての行動に慣れていない人でもストレスが少ない被り心地と言えます。

 

 

続いてアークテリクスは、ツバの先端部分にワイヤー状のフレーム(形は変えられない)が配されており、オデコ回りはフードに接しない形状となります。頭回りと頬回りのフィット感は高めでアゴに少しかかるぐらいの襟首の高さとなっています。立体裁断が得意なアークテリクスですが、このフードに関しても綺麗な形で作られているのでフィット感が高くても首回りの自由度はちゃんと確保されています。

 

 

ノースフェイスはツバ部分に面でフォーム材が入っており、3つのモデルの中で最もツバがしっかりしているタイプ。この大きなツバで視覚への降雨の影響を極力抑えると共に、襟首の高さもアゴがしっかり隠れる程高いので雨天の中で長時間動き回った際のプロテクションを重視している事が伺えます。

 

 

【シームテープの幅】

少し分かりにくいかもしれませんが、①がゴアウェア、②がアークテリクス、③がノースフェイスのシームテープとなります。計測してみたところ、①と③は幅約1.3cm、②は約 8mmとアークテリクスが最も細くなっています。また、裏地の構造が①と③がニット形状になっているのに対して②は織物形状となっており、裏地の伸縮性は①と③が比較的優れており、②は肌当たりがサラサラになるという特徴があります。また、裏地の繊維が②が非常に細くなっているのですが、この理由は次でご紹介する収納力でお分かり頂けます。

 

 

【収納力】


【左からGORE WEAR、ARC’TERYX、THE NORTH FACE】

収納した時のサイズはご覧の通り。左からゴアウェア(重量Sサイズ約168g)、アークテリクス(重量XSサイズ約118g)、ノースフェイス(重量Sサイズ約197g)となっておりアークテリクスが最も軽量且つコンパクト。薄めの裏地やポケットを廃した作り、細めのデザインはこの収納力と軽さを実現する為。比較対象の中ではノースフェイスが最も大きく見えますが「雨天の中で着用し続ける」という観点で見れば決して大きすぎる訳けではありません。2モデルの丁度間ぐらいのゴアウェアは、唯一スタッフザックが付いておらず胸元のポケットに収納するタイプとなっています。

 

 

【着用感と特化したポイント】


【着用モデル 身長:約163cm  体重:約55kg  Size:S を着用】

私の体格でSサイズは若干のユトリがあるサイズ感。下に薄手のインサレーションぐらいなら着こめそうで、秋冬シーンのウォームアップウェアとしても使えるフィットです。今回の3モデルの中では丁度真ん中ぐらいのフィット感で細すぎず、太すぎずの身幅になっています。

 

 

そして、一番の特徴が20リットル程度のパックなら背負えること。ゴアテックスシェイクドライの生地は表地廃している為、耐久性が落ちてしまいます。その為、基本的に背負えるのはトレランパック程度までというのが通説。しかし、ゴアウェアはそこを強化して20リットル程度のパックまで背負える強度を確立したのです。これにより、トレランシーンだけでなくワンデイハイクも視野に入ってくるので午前中だけサッと山歩きに行く時にも使えるんです。トレランだけでなく、色々なアクティビティを包括的に楽しまれている方にゴアウェアがおススメです。

 

 


【着用モデル 身長:約163cm  体重:約55kg  Size:XS を着用】

私の体格でXSがジャスト。元々のサイズが違いますが、ゴアウェアと比べると身幅も細目で着用時に生地余りが少ない印象。トレランパックをジャケットの上から着用した際、生地余りによるゴワつきが発生しにくく、特にベスト型のパックを背負った際に脇下の違和感が少ないのが好印象でした。私自身、テストをさせて頂いたモデルなのですが収納力が非常に高いのでお守り変わりとして装備に加える事も多々ありました。また、Norvan SL Hoodyをウィンドシェルとしても使用しているので、装備を一つ減らし軽量化を図る事も出来ました。少しでも荷物を減らしたい方や、軽さも欲しいし降雨に対しての高いプロテクションも欲しい。そんな方におススメです。

 

 

 


【着用モデル 身長:約163cm  体重:約55kg  Size:S を着用】

ノースフェイスは他モデルと違い、ジャケットの中にトレランパックを背負うタイプとなります。上の着用写真は、実際にジャケットの下に10リットルのトレランパックを背負っています。カッティング自体、背中や胸元が大きく作られているので一枚で着るとダボっとした形になります。しかし、このダボっとした形はちゃんと計算のうえ導き出された形状なので、中にトレランパックを背負った状態で大きく腕を振っても動きにくさを感じません。

 

 

胸元のベンチレーションを兼ねたジッパーは、トレランパックの前ポケットのポジションに配してあるので雨天時の給水をスムーズにしてくれます。雨天の中、長時間走るシチュエーションで活躍してくれるウェアなのでトレランレースへよく参加される方におススメの一着と言えます。特にスタートからゴールまで雨天が続くような場合には大活躍間違い無しです。

 

同じ防水素材を使いながらも、メーカーによって様々な趣向がこらされています。ご自身のスタイルにフィットする一着を見つけて頂ければ幸いです。しばらく雨が続きそうですが、急な大雨にはくれぐれもお気を付けください。本日のブログは松下がお届け致しました。

 

 

 

 

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