痛みと戦ったOMM JAPAN2019

今年も参加させて頂きました「OMM Japan」。地図をとコンパスを手に山の中へ。衣食住、山でのリスク、全てを自分で背負って行動する。個人的には「レース」と言うより「冒険」という感覚に近い。今年の会場は長野県、霧ケ峰・車山高原エリア。

 

夜中の3時頃、現地に到着しエントリー受付が始まるのは5時頃。スタートまで時間があったので6時頃に受付を済まそうと車を出ると寒い…。池の水も見事に凍る寒さ。プルプル震えながらセンターハウスへ向かう。

 

 

既に多くの人で賑わっており、外は寒いが室内は活気で溢れて暖かい。ササっと受付を済ませて準備に入る。忘れ物が無いか本当に心配。大事な時には必ず何か忘れる。僕はそういう習性を持っている。でも、結局は「忘れるぐらいだから対した物ではないだろう。」という結論にいきついて「忘れ物を心配」していた事を忘れる。幸せな思考回路。今回の忘れ物は冷蔵庫に入れっぱなしにした、おつまみのスモークチーズでした。

 

 

センターハウスからスタート地点までは徒歩で30~40分程度。日が昇っても日陰は霜が降りてガチガチ。所々滑る場所も。スタートする前にケガをしては本末転倒。急がずユックリ進んで行く。

 

 

冬はスキー場として営業している車山高原。秋色になった草原はとても綺麗。

 

 

 

この看板を見ると、今年も来たな~…という実感が湧く。それと同時に少しドキドキしてきたり。

 

 

スタート地点にはスタートを待つ参加者が既に大勢。一斉スタートではなく、少数グループによりウェーブスタートなので列に並んで順番を待つ。この間が中々寒い。今年はハーフパンツで参加したものの、スタートするまでは中綿パンツを穿き続ける事に。

 

 

自分達の順番がもうすぐ。この待ってる間、小学校の運動会で徒競走の順番を待っているワクワクドキドキ感を思い出して、大人になってから暫く感じてない感覚に少し嬉しくなる。

 

 

地図を受け取っていざスタート。歩きながらバディと作戦を練る。コンパスもセットして、進むべき方向もok。

 

 

 

 

今回の会場、霧ケ峰・車山高原エリアはとにかくロケーションが良い。景観に見とれてコントロールを見落としてしまいそうなぐらい。

 

 

 

遠くにアルプスの山々や、富士山も見える。加えて天気もバッチリ。順調に進みながら目指したコントールをパンチしていきます。

 

 

気持ち良く動きながら、ドリンクを飲もうとボトルを手に取ると何かがおかしい….。良く見ると飲み口が壊れてしまっている。このままでは走る振動で中身が少しずつ飛び出してきてザックがベタベタになってしまう。泣く泣く中身を空にして予備のボトル一本で臨む事に。

 

 

途中、ロード区間へ。バイカー達の聖地ビーナスライン。この地点で鈴鹿山脈を越える標高1700M。軽いジョグペースで分岐まで流していく。

 

 

その後も狙ったコントロールをパンチする事約4時間。右ひざの裏側に違和感が…。まずい…これは痛くなりそうなやつだ…と思っていたら、数十分後。痛くて走れない。むしろアップダウンで膝を曲げる度に痛みが走る。持病の膝窩筋炎が出てしまった。

 

 

スコアロングの一日目の行動時間は7時間。あと3時間はある。今日に限ってストックを持ってきていない。落ちている木の枝をストック変わりにして何とか進む。僕のペースに合わせてゆっくり動いてくれているバディには本当に申し訳ない。

 

 

途中、こんなに綺麗な景色が広がっているも僕の意識は右ひざの痛みにに99.99%持っていかれている。ゴール間際には少しの段差を下りるだけで激痛が走る程に。まさか、こんなに痛みに耐える事になるとは。「予想外の事が起きてからが冒険だ。」そう自分に言い聞かせてなんとかキャンプ地にまで辿り着いた。

 

 

キャンプ地に着いたら、身体を冷やさないようにインサレーションを着て、テントを設営。今回のテントはBIG AGNES フライクリークHV UL2EX 半自立型の軽量ダブルウォールテント。2年前、八ヶ岳での冷え込みでも快適に眠る事が出来た。メッシュパネルを無くした日本仕様で、軽い割に意外と寒さにも強い。ちなみに、キャンプ地に着いた事が嬉しすぎてゴールの写真等は撮影し忘れました…。

 

 

 

今年のキャンプ地も賑やか。山岳系からUL系まで幅広いテントが並びます。使っている道具からも、参加者の皆様が本当にアウトドアスポーツが好きなんだと感じ取れます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、陽が落ちる前に軽く体を温めます。頑張って担いできた赤ワイン1.8リットルにおいエナを少々入れて火にかける。ほんのり甘いホットワインの出来上がり。寒い時には温かい飲み物が一番。何よりも山の中で飲むワインが格別に美味い。安いワインだけど、苦労して担いで来た分どんな高級ワインにも勝る味。

 

 

そして、今晩のメインディッシュは「おでん」です。カロリーの割に重量が重たい大根やコンニャクは省いて、練り物やウィンナー、餅巾着を選抜したカロリー高めおでん。今年も飯盒で温めます。

 

 

 

 

夕焼けが綺麗だな~なんて思っていたら、あっという間に真っ暗に。気温が一段と下がってきますが、この寒さの中で食べる温かいおでんが最高に美味い。おでんを肴にワインを飲みますが、とても2人で消費出来るワインの量では無いので、ワイン片手にテント場をウロウロ。

 

 

お知り合いのグループに何度か混ぜて頂き、ワインを飲んで頂くもウィスキーや三岳の原酒(アルコール度数39度)を逆に頂いて最高に上機嫌に。

 

 

おつまみで銀杏を焼いていらっしゃったのにはビックリ。炙った鮭トバやタコの干物も頂いて、まさかOMMのキャンプ地で海の幸が頂けるとは思ってもいませんでした。ごちそう様でした。

 

 

その後も、同じく三重にお住まいのお客様達と色々とお話しさせて頂きました。趣味の事、仕事の事、家族の事、山の中ではお店とはまた違った濃度のお話しが出来る。山の中では不思議と誰とでも仲良くなれる。やっぱり山は良い。

 

 

 

フラフラしながらテントに戻って寝袋に入ると、直ぐに熟睡。夜中の4時頃に目が覚めて外に置いていたバックパックを見ると、しっかりと霜が降りている。体感でマイナス3~5度くらい。スタートまでは時間があるのでもう一度寝袋に戻って眠りについた。

 

 

 

5時頃になると、早発組が動き出して少しづつ外が賑やかに。テントの霜を払うバサバサっという音があちらこちらで聞こえてくる。寒いな~。寝袋からでたくないな~。なんなら昼ぐらいまで寝ていたいな~。そんな弱い自分を押し込めて、テントから外に出る。少し白んで来た空にテントの中で光るランタンが綺麗。

 

 

 

寒さに負けずにテントを撤収。荷物をバックパックに詰め込むもパッキングが下手すぎて食料やワインが減っているはずなのにまだパンパン。パッキング技術は性格的なものなのかも….。

 

 

 

 

一日休んだら、何とか歩けるぐらいまで膝は回復。二日目は無理せず、時間内にゴール出来る行程で動く事に。

 

 

バディに引っ張ってもらいながらコントロールをパンチしていく。2日目も迷うことなく、幸先の良いスタート。

 

 

 

 

最高の景色を眺めながら次のコントロールを目指して進む。本日も天気は快晴。時折強い風が吹くものの、行動中は丁度良い気温帯。

 

 

 

しかし、日が当たらない場所は、ガチガチに凍っている。日光が当たるか、当たらないかで驚く程気温が変わる。自然の力は本当に凄い。

 

 

 

普通なら、とても昇り降りがしやすい石積みの階段。しかし、僕の膝にとってはこの段差が非常に辛い。一歩進む事に激痛が走る。でも、ここまで来たのも自分の意志。全ては自己責任。何としてでもゴールまで辿り着かなくては。

 

 

足元にばかり気を取られてなが歩く。ふと顔を上げると目の前には沢山の山々が。この景色を見た瞬間、何だか痛みにだけ囚われているのがバカバカしくなってきた。「痛い」のはしょうがない。曲げようのない事実。ならば「痛い」を少しでも感じない動き方をしてみよう。そう考えながら歩いてみると、意外と出来るもので。完全に無くならないものの、かなり楽に歩けるようになった。

 

 

少し無理して遠くのコントロールも取りに行き、何とか時間内にゴール。こんなに長時間痛みに耐えたのは初めてかもしれない。もしもこれがOMMレースじゃなかったら。一人で参加しているレースなら。普段走っているトレイルなら。きっと途中で止めて引き返していると思う。

 

 

2日間、耐え抜く事が出来たのはバディの存在がとても大きい。「ここ、走ったら本当に気持ち良いんだろうな~。」というトレイルが山ほどあったのに、僕のペースに合わせて動いてくれた。ありがとう。きっと他のチームも同様にバディに助けらた人も沢山いると思う。レース中、一人で前後にバックパックを背負っている人もいた。お互いの声を掛け合って登りをプッシュし合っている人もいた。形は違えど、全く頑張って無いチームはなくて。それぞれがそれぞれの形で頑張っている。OMMレースは十人十色の頑張り方があるレース。

 

 

 

そんなレースに短パンで臨んだ僕。藪漕ぎで足がズタズタになりました。参加を考えられている皆様には胸を張ってロングパンツをおススメさせて頂きます。(爆)

参加したいけど…難しそう…。と悩まれている方は是非、店頭へお越し下さい。不安を無くせば心には「参加」の二文字しか残りません。OMMレースの魅力と必要なスキル、道具等々…熱く語らせて頂きます。

 

レース関係者の皆様。毎年素敵な経験をさせて頂きましてありがとうございます。
山で出会った皆様。お声掛け頂いたり、お酒やおつまみを頂いたり、ありがとうございました。

本日のブログは、髪が伸びすぎた松下がお届けしました。
髪の保温力が意外と凄い事にも今回のOMMで気付きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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