天然ダウンを超えた?!人工ダウンAIR FLAKEを使ったSTATICの製品たち

今年は雪遊びと相性があまり良くない。言いたくはないが、今年は暖冬となっているスノーシーズン。

毎年恒例の年末シーズン・インは、生憎の雨となり年内に初滑りが出来なかった。1月上旬に行った野沢・白馬の遠征は辛うじて滑ることが出来たが、中旬に行った山形遠征では、まさかの雨を降らせてしまう雨男っぷりを発揮する始末。そこから気を取り直してシーズン中盤から楽しもうとした矢先に、約2週間体調不良でダウンする事に。

色々な事が重なり僕の滑りたい気持ちが足止めを喰らい、2月中旬とは思えない気温上昇と長引く雨天により、季節が進むスピードがブーストされ、完全に僕の気持ちを置き去りにして一気に追い越して行った感じがしている。

それでも、ネガティブに考える必要はない。むしろ、この状況でも楽しむ事が出来る要素がある事に気が付ける切っ掛けが生まれている。

残りシーズンでぼくn追い越していった季節に追いつけるように、今の状況で楽しめるスノーシーズンを楽しもう!

 


天然ダウンを超えた?!人工ダウンAIR FLAKEを使ったSTATICの製品たち

化繊中綿なのにフィルパワー(FP)表記が出来るAIR FLAKE

日本生まれの環境配慮型アウトドアブランドのSTATICが使用している人工ダウンの「AIR FLAKE」という素材をご存知でしょうか。

羽毛の宝石と呼ばれる北極圏に生息するアイダーダックの羽毛の特性や形状を分析し生まれたAIR FLAKEは、100%リサイクル原料作られ、天然羽毛レベルの軽さ、暖かさ、かさ高を持つ化繊中綿(人工ダウン)。

上の画像↑にあるように、一見すると白い糸が捺さくれているようにみえるこれがAIR FLAKEの一部になります。この細く柔らかい核心から放射状にでているとても細かい羽枝からなりたち、 それぞれの羽枝は相互に絡みあって、ふわふわした弾力のある毛球を形成しています。その結果、天然ダウンと同じくフィルパワーを測れるほどの弾力のあるボリュームを実現。

因みに、一般的な化繊綿というのはシート状のモノが多く、それらをウェアー等の中に入れて化繊インサレーションが作られています。

《一般的なシート状の化繊綿》

シート状の化繊綿は、その形状から製品に使用する時に非常に作業が行いやすい等のメリットがある反面、嵩高を出す事は少し難しいとも言われています。

《約4グラムのAIR FLAKE》

AIR FLAKEは、ダウンを模して作られている為、シート状の化繊綿に比べて嵩高が非常に出しやすくなります。

《約4グラムのAIR FLAKE》


左:AIR FLAKE(4g) / 右:一般的なシート状の化繊綿(4g)

 


そもそも何故、嵩高が必要なのか。

寒さから身を守り温かさをキープする為に必要な断熱材は、世の中には沢山の種類がありますが、実は「空気」が断熱材として非常に優れてるはご存知でしょうか。

「えっ?!空気が?!」と、なった方もいらっしゃると思います。僕もこの話を聞いた時に、「空気なんて温まりやすし冷えやすいじゃん!」と思いました。

ただ、冷静になって考えると理解出来るのですが、実は太陽光が空気を直接的に温て温度の影響を出しているのではなく、必ず何か他の物質に太陽光が当たり、それが温められたりする事で温度が変化しています。

例えば、夏が暑いのは、強い日差しが直接的に空気を温めているのではなくて、強い日差しが地面や建物の外壁等の熱の影響を受けやすい物を温め、そして、そのモノに触れていた空気が温められていくというイメージになります。また、それらの現象で「風」が生まれ空気が動く事で、暑い・寒いの感じ方が変わってきます。

もう少しイメージしやすく例えるのであれば、冬の晴れた日中に車に乗ると外より車内は温かいですよね。あれは、車のあらゆるパーツが日差しによって温まり車内を温めた結果なのです。また、温められた車内の空気は、車の窓や扉が閉まっている状態であれば、空気が移動する事が無い為、温かさがキープされるとい事になります。少し例えが上手くないかも・・・・。

「嵩高」の話に戻ります。

例えば冬の寒い日でも、僕たちは自らの身体からある一定の温度で熱を放出しています。その状態で、薄いナイロンジャケットを羽織ると、体温で温められた空気の層がナイロンジャケットの衣服内で溜まっていき断熱効果を作り上げます。ただし、身体からの熱で空気が温められるのと同じ用に、外気によって冷やされていく事も状況として起きます。

要するに、冬の寒い日に「温かさ」を得ようとすると、身体と外気から物理的な距離を作り上げる事が重要になります。よって、薄いナイロンジャケットを羽織るよりも、ダウンや化繊インサレーションやフリース等を着用して空気という断熱層を身に纏う事が重要になってきます。よって、効率よく空気という断熱層を作り上げようとすると、薄いウィンドシェルよりもフリース等になり、更に温かくしようとすると嵩高のある、ダウンや化繊インサレーションになる訳です。

 


ダウンのフィルパワー = 嵩高の数値 = 温かさ

多くのダウン製品は、その製品に使用しているダウンのフィルパワーと言われる数字を表示しています。このフィルパワーの数字が、そのダウン製品の温かさを判断する基準の1つの目安になり、その何フィルパーのダウンをどれだけの量使っているかで、総合的にどれぐらいの温かさなのかを判断しても良いと言えるでしょう。

因みに、そのフィルパーというのは、1オンス(約28g)のダウンを1インチ(約2.54cm)円柱の筒の中に入れて、どれだけ膨らむか(復元力)を測った数値になります。フィルパワーの数値が低いモノはダウンの嵩高(復元力)が低く、数値が高いものは嵩高(復元力)が高いという事になります。

この事から、フィルパワーの数値が低いモノとフィルパワーの数値が高いモノで、同グラムのダウンを使用してジャケットを作った場合、フィルパワーの数値が低いモノは「嵩高が低い=断熱効果が弱い」という事になり、フィルパワーの数値が高いモノは、「嵩高が高い=断熱効果が高い」という事になります。

これらの事より、フィルパワーの数値が低いモノと高いモノとで同じダウン製品を作った場合、フィルパワーの数値が高いモノの方が、ボリューミーなアイテムとなり「温かい」という事になります。逆を言えば、フィルパワーの数値が低いダウンを使い、フィルパワーの数値が高いアイテムと同じ保温力を出そうとすると、より多くのダウンを封入する必要があり、その結果、製品重量が重たくなるという事になります。逆を言えば、フィルパワーの高いダウンであれば、ダウンの封入量減らすことが出来るので軽くて温かい製品を作ることが出来ます。

 


なぜ、フィルパワーの説明をこのタイミングしたか。

フィルパーの数値というのは、あくまでもダウンを対象とした検査方法から得た数値になります。よって、シート状の化繊綿等は、同じ検査が行えず、結果的にダウンと同じ基準で性能を判断する為のフィルパワー等の数値化を行うことが出来ません。

ただし!!

人工ダウンであるAIR FLAKEは、フィルパワーを出すための検査基準が行えるので、ダウンと同じ基準で性能を判断する事が出来ます。これって、実は凄いことな!

そして、F23シーズンでSTATICから発売されいるAIR FLAKEを使った商品は全て850フィルパワーという復元力を持った人工(化繊)ダウンを使用しています。

 


AIR FLAKEを包む生地も実は凄いんです!

ここまでSTATICが使用している、人工ダウンのAIR FLAKEについてご説明させて頂きましたが、実は、このAIR FLAKEを包むナイロン生地も凄いんです!

STATICは人工ダウンAIR FLAKEを、表10Dリサイクルナイロン100%、内側20Dリサイクルナイロン100%の生地で製品化しています。

「100%のリサイクルナイロンなのね~」って、思ったでしょ!

実は、ここで使われているナイロンは、そのナイロン生地自体に名前はついていませんが、某大手アウトドアブランドにも生地を提供している北陸の生地屋さんの生地となります。

この生地素晴らしいのは、撥水加工にあります。

表面生地には、ここの生地屋さんの非フッ素系の超々撥水加工「Greenbeads」というモノが採用されています。

昔は、フッ素を使った撥水加工が主流でしたが、一部のフッ素は土壌に流れ出たり体内に入ると永久的に残留するという事で、今では世界的に従来のフッ素加工が廃止される流れとなっています。この流れから、より環境に良い撥水加工として、非フッ素系撥水を使うメーカーやブランドが増えてきていますが、どれもフッ素系の撥水に比べて性能、耐久性が若干落ちることが欠点でした。

「性能」か「環境配慮」

この二者択一が必要でしたが、Greenbeadsは非フッ素系でありながらC6フッ素系撥水を大きく上回る性能を持っています。また、非フッ素系Greenbeads撥水加工は、洗濯耐久性は100回洗濯80点(3級)、耐摩耗性においてはC6撥水比約2倍の性能を持ちます。 もちろんBSSL(Bluesign System Substance List) 準拠薬剤のみ使用のエコ仕様なのです!!

で、具体的にどんな仕組みで撥水加工して水を弾いているかは、流石に企業秘密との事でしたが、イメージとしては「蓮の葉」の模した感じということですので、おそらく、分子レベルやナノレベル?どのレベルかは不明ですが、加工した表面が起毛だったているのかなと個人的に想像しています。

兎に角、今多くのブランドがC6フッ素系撥水加工を行うなかで、その加工の数値を上回る結果出ているGreenbeads撥水加工となると、かなり期待出来るナイロン素材


人工ダウンAIR FLAKEを使ったSTATICの製品

Mata シリーズ(SL Pullover, MATA JACKET, MATA SL VEST)

Mata SL Pullover(→■)

■メーカー説明文引用
リサイクルポリエステル100%で850FPの復元力を化繊ダウンで再現

新開発の化繊ダウンのAIRFLAKE850FPを採用し、MATAシリーズがフルリニューアルしました。
程よいロフト感でMサイズ実測300gは新開発のAIRFLAKE 850FPの恩恵で、MATA JACKETは通年で使いやすいオーソドックスなインサレーションウェアに仕上がりました。


(179cm / 65kg / size:L)

 


MATA JACKET(→■)

■メーカー説明文引用
リサイクルポリエステル100%で850FPの復元力を化繊ダウンで再現
新開発の化繊ダウンのAIRFLAKE850FPを採用し、MATAシリーズがフルリニューアルしました。
程よいロフト感でMサイズ実測300gは新開発のAIRFLAKE 850FPの恩恵で、MATA JACKETは通年で使いやすいオーソドックスなインサレーションウェアに仕上がりました。


(179cm / 65kg / size:L)

 


MATA SL VEST(→■)

■メーカー説明文引用
リサイクルポリエステル100%で850FPの復元力を化繊ダウンで再現
新開発の化繊ダウンのAIRFLAKE850FPを採用し、MATAシリーズがフルリニューアルしました。Mサイズ実測160gのバックパックに1枚忍ばせておくのにちょうど良いブースト化線ダウンベスト。軽量性は保ちながらもフルジップ、2ハンドポケット、内ポケット1つと使い勝手も捨てていません。


(179cm / 65kg / size:L)

 


STATIC MATA BELAY HOODY(→■)

■メーカー説明文引用
リサイクルポリエステル100%で850FPの復元力を化繊ダウンで再現
500gを切る軽量ビレイパーカーが登場

新開発の化繊ダウンのAIRFLAKE850FPを採用し、MATAシリーズがフルリニューアルしました。
MATA BELAY HOODYはシングルキルト構造特有のコールドスポットをシェルを1枚被せることにより無くしました。
ヘルメット対応フード、ダブルスライダー、グローブ用内メッシュポケットなどビレイパーカーに必要な機能を備えながらも500gを切る、携帯性にも優れた軽量のビレイパーカーに仕上がりました。

 
(179cm / 65kg / size:L)


Afterburner Sleeping Bag(→■)

■メーカー説明文引用
リラックスして眠れる、ワイドフィットの化繊綿3シーズンシュラフ
僕たちが求める3シーズンシュラフはどんなものか--

厳冬期だとバフバフの天然ダウンシュラフ一択だと思いますが、数泊の縦走ハイキングや沢でタープ泊などの無雪期だと思わぬ濡れに見舞われることもしばしば。そして窮屈感なくリラックスして眠れるシュラフ。

水気に強く、膨らみも強い=コンパクトになる化繊綿(わた)はないのかと思いながら様々な素材を探して出会ったのがダウンボールを分析して生まれたAIR FLAKEでした。しかも今回から新開発の850FP AIR FLAKEを使用することができました。

本体重量375g(Regサイズ)、最大幅80cmワイドシュラフでした。濡れに強く必要最低限の保温力と持ち運びはコンパクトに軽く、山でもリラックスして安眠できるストレスのないシュラフの登場です。

詳細はコチラ→■

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