THE NORTH FACE のハイテクベースレイヤーに新たなラインナップが仲間入り。

登場してから約2~3年程、入荷する度に完売しているノースフェイスの人気ベースレイヤー、ドライドットシリーズ。

ブログでも何度か取り上げさせて頂いている為、その高機能性は十分ご存知かもしれませんが、今季、新たにショートスリーブとフーディーが登場しました。今までロングスリーブを愛用していた自分としては「待ってました!」と声を上げてしまう程、欲しかったラインナップ。

 

おさらいとして、ドライドットシリーズの凄いトコロをご説明させて頂きます。「ドット」と商品名に付いているだけあって、特徴的な見た目をした生地を使用しているのですが、この生地に秘密が詰まっています。肌面には撥水加工を施したポリエステル生地を採用しており、外側には吸水拡散性に優れたポリエステル生地を使用した2層構造となっています。そしてドット部分が裏側と表側の橋渡しの役割を担う場所なのです。

 

実際にドライドット生地の裏側(肌面)に水滴を落としてみます。最初は生地が水滴を弾いているのですが、振動を加えたりして水滴がドット部分にハマると…

 

一瞬にして生地に吸い込まれていきます。写真の矢印部分にご注目。縦にうっすらと色が濃くなっています。この部分から外側(表側)へと水分が引っ張り出されているのです。勿論、撥水加工が施された生地なので触ってみても湿り気は少なく、汗の濡れ戻りを防いでくれる機能が備わっている事が分かります。

 

そして、外側(表側)を見てみると、一滴の水滴が倍以上の面積に拡散されています。先ほどの裏側の写真と比較してもとても広い面積に拡散されている事がハッキリと分かる程。水分が拡散されるということは、それだけ空気と触れる面積が大きくなるので乾くスピードが速くなるという事です。

まとめますと、従来、汗の濡れ戻りを防ぐために水分を保持しにくいドライレイヤーを着用するのが常識でした。しかし、ベースレイヤーの下にドライレイヤーを重ねる事によって空気の層が出来てしまい、状況によっては暑く感じてしまう事も。汗の濡れ戻りを防ぐために着るドライレイヤーが発汗を促す結果になってしまっては本末転倒です。そこで、このドライドットシリーズは二枚で作り上げていた機能性を一枚に集約する事で、極力空気の層を薄くして体温調整や発汗コントロールをしやすくしているのです。

 

Expedition Dry Dot Crew


【モデル身長:163cm  体重:55kg  Size:S Color: K を着用】

身体にフィットする形状なのですが、ピタピタになる程の細さではないのでストイックな見た目になりすぎません。クルータイプは、私自身も愛用しておりハイシーズンのアルプスから冬のランニングや低山雪山ハイクまで、幅広いシーンで愛用しています。

 


【モデル身長:163cm  体重:55kg  Size:S Color: LS を着用】

 


【モデル身長:163cm  体重:55kg  Size:M Color: MG を着用】

私の体格ではSサイズがジャストなのですが、実際に使用しているのはMサイズで、少しユッタリめに着用しています。ベースレイヤーとして使用する事がメインなのですが、時にはカットソー(ミドラー)として着用する事もあるので、そこを想定してワンサイズアップで選びました。

 

Expedition Dry Dot Hoodie


【モデル身長:163cm  体重:55kg  Size:S Color: MG を着用】

こちらは、新たに登場したフーディータイプ。ベンチレーションを兼ねた深いジップが特徴的で、先にご紹介させて頂いたクルーと比べると少しユッタリめのフィットになっているので、よりミドラーとしての使い方がしやすくなっています。勿論、生地の特性を活かすにはベースレイヤーとして使用するのが一番ですが、ウィンドシェルの様に風をシャットダウンすると暑くなってしまう時に半袖ベースレイヤーの上から重ねたりすると「丁度良い」が作りやすいアイテムです。

 


【モデル身長:163cm  体重:55kg  Size:S Color: K を着用】

 

フードは顔にフィットする形状で、上にヘルメットを被った際にゴワつかないように作られています。また、ブラック系のカラーであれば残雪期の高山域での紫外線カット効果も期待できるので、首元の日焼け対策としてもフードが活用出来ます。(UPF表記がされている訳ではないので、紫外線に敏感な方はご注意下さい。)

 

 

Expedition S/S Dry Dot Crew 


【モデル身長:163cm  体重:55kg  Size:S Color: K を着用】

そして、汗っかきで寒がりさんに是非試して頂きたいのが、こちらのショートスリーブ。低山であれば、今時期でも暑くなる事が多く、ショートスリーブが欲しくなるところ。そして、汗冷えを防ぐ為のドライレイヤーがマイナスに働きやすい時期でもあります。そんな時にこのショートスリーブがバッチリハマるのではないでしょうか。

 


【モデル身長:163cm  体重:55kg  Size:M Color: MG を着用】

汗をダクダクにかいて、生地の水分が飽和状態になってしまった場合には肌に水分が残ってしまうので濡れ戻りを防ぐのは若干難しくなりますが、裏側(肌面)の生地の撥水機能により肌への張り付きが起きにくい為、滝汗状態の時に起きがちなベースレイヤーが身体にピッタリ張り付いてしまうペタペタモードになりにくくなっています。

今回からラインナップが増えたドライドットシリーズ。お住まいの地域によっては、まだまだ寒暖差が大きく出ると思いますし、メインで楽しまれている遊びによって発汗量も大きく変わります。いくつか種類がある中で、それぞれのスタンスや体感にあったタイプをチョイスするのが大切です。情報を発信している立場でありがながら、この様な事を書くのも本末転倒ですが、全ての情報を鵜呑みにするのではなく、「自分の場合はどうだろう…。」としっかり自身に落とし込み、熟考してお買い物をして下さい。

お買い物の際、商品の選択をするには情報が必要です。それは、買おうと思っている対象品の情報だけでなく、自身の情報も含みます。どれぐらいの気温で寒く感じるのか、何kgまでなら無理なく担げるのか、長時間動いた時にダメージを受けやすいのはどこなのか…あげればキリがないですが、自分を知れば必要な物が自ずと見えてきます。その結果、手に入れた物の殆どにハズレはありません。そういった道具達は永く使えますし、愛着も湧き、思い出も沢山出来ます。お気に入りのウェアや道具で山遊びをもっともっと楽しんでいきましょう。

本日のブログは松下がお届けいたしました。

 

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