「凌」をテーマに様々なアイテムを創り出しているAXESQUIN。そのどれもが森林限界を越えない低山での使用を想定した物。着物のカッティングや日本色等、独自性に富んだテイストの物ばかり。今回は、その中でもウールを使用したウェアをご紹介させて頂きます。
AXESQUIN マタギ ■
表地にウールを88%使用した一風変わったプルオーバーシャツ。狩猟の為に長期間山に入るマタギ。そんなマタギの様に長期間着用しても臭くなりにくいウールの抗菌防臭効果を生かしています。使用している生地は、世界三大ウール名産地の一つ日本の尾州(岐阜県羽島市・愛知県一宮市周辺)で製造されたもの。
少し斜めに配されたジッパーはアゴを避けるようにセットされており、首元の保温も兼ねて襟は高めに設定されています。少し暑くなったらジッパーをフルオープンにして首元から胸元まで一気にクールダウン出来ます。
パット見では分かりませんが、左右にポケットが配されているのでシノギングに必要な地図やメモ帳、コンパス等を収納しておくに便利。指先が冷えてきたら手を入れて体温で温めてあげましょう。
腹部の端には小さなトグルが付いています。ただのプルオーバーシャツと思うなかれ。そこはアクシーズクインの凌アイテム。他とは違った作り込みが加えられています。
トグルを外すとこの様に。お腹前面は生地がフラップ状になっており二重に重なる仕様となっています。これならお腹の弱いシノラーさんも安心。脱ぎ着する時も生地が広がりやすくとても楽なんです。でも、一つ気になるのが生地が二重になって暑くなり過ぎないのかということ。
安心して下さい。ちゃんと計算の上での二重仕様なのです。マタギに使用されている生地、実は通気性にとても優れています。ウールの生地と言えばメルトンの様な詰まった生地を想像しがちですが、写真の様に光に透かすと生地の目の間がハッキリと分かる程スカスカなのです。故にマタギは休憩等の止まっている時に着る「静的保温着」では無く行動中に着る「動的保温着」、俗に言うアクティブインサレーションとなります。これから気温の下がる冬時期、適度に保温しつつ汗もしっかりと逃がしてくれる。使い勝手の良い一着となっています。
そして、マタギとセットで是非着て頂きたいのがコチラ
AXESQUIN ハカマスカートwool ■
凌スタイルの正装アイテムであるハカマスカート。その秋冬バージョンと言えるハカマスカートwool。春夏に登場しているハカマスカートはソフトシェル素材を使用していますが、気温が下がる秋冬時期は保温性を備えたウール仕様で登場しています。ハカマスカート自体の特徴は過去のブログでご紹介させて頂いている為、割愛させて頂きますが(詳しくはコチラ■)、男女問わず穿いていただける便利スカート。
マタギとの共通点は尾州産の生地を使っている事と「通気性」にあります。通気度はマタギの方が優れているものの、ハカマスカートwoolの生地も写真の様に目が詰まり過ぎていません。この構造により、歩いている時は通気して止まっている時は保温してくれる嬉しい機能を備えています。
オススメの組み合わせはハザカヒ■の様な薄手のソフトシェルパンツとの組み合わせ。寒い状況下でも暑くなり過ぎず、絶妙な体感温度を作り出せます。寒がりな方はもう少し生地が厚いタドルタドル■との組み合わせでも良いと思います。
【着用イメージ】
【モデル身長:約163cm 体重:約55kg】
トップス :マタギ / 消炭色 / Sサイズ ■
ボトムス: ハカマスカートwool /消炭色 / Sサイズ ■
トップス :マタギ / 褐色 / Sサイズ ■
ボトムス: ハカマスカートwool /褐色 / Sサイズ ■
トップス :マタギ / 黒緑色 / Mサイズ ■
ボトムス: ハカマスカートwool /桧皮色 / Mサイズ ■
この何とも言えない「和」の雰囲気がたまらなく好きなんです。色使い、形、何処を取っても凌らしさが詰まっています。サイズ感に関しては、私の体格ではSサイズがジャストでハカマスカートもウェストを絞る事なく穿けます。Mサイズになるとマタギは肩回りにもゆとりが出来るので腕回りの自由度は高くなる印象ですが、襟首も高くなるので若干首元が窮屈に感じました。ハカマスカートもウェストを絞って穿くサイズ感。
凌のアイテムはその独特のデザインから「自分には似合わないんじゃ…」と思ってしまうかもしれませんが、そんな方にこそ一度着て頂きたいんです。スカートも是非、男性の皆様にも穿いて頂きたい。凌を纏って、低山遊びをしましょう。まだ気づいていない日本の山の魅力を発見できますよ。
本日のブログは松下がお届けしました。