土佐の鍛造所が手掛ける刃物ブランド「redorca」。高知県は全国でも屈指の「温暖多雨地」であり古くから「良木」に恵まれ多くの木材を搬出してきました。それに伴って山林伐採に必要な打刃物が古くから造られるようになったのです。そんな「土佐打刃物」は江戸時代から続く古式割り込み鍛造製造技術を用いており、現代へと脈々と受け継がれてきた確かな技術で作り上げられています。
写真上段 腰鉈磨き6寸両刃■、 写真下段 腰鉈磨き7寸両刃■
先に申し上げさせて頂きますが、redorcaの腰鉈はお値段が高いです。ホームセンター等で販売されている鉈は数千円程度で手に入れる事が出来るのですが、redorcaの物は約2万円。市販の倍以上のお値段。しかし、この価格差には見合うだけの魅力があります。
一番の特徴は刃の鋭さ。鋭利に研がれたカミソリの様な鋭さがあり、腕の毛も剃り落とせる程。鋼材は安来鋼青紙を使用。安来鋼は日立金属株式会社の安来工場で生産されている鋼で日本国内で造られる刃物の多くに使用されています。その中でも高級鋼として知られているのが「青紙」。一度刃を付けると切れ味が長持ちし、耐摩耗性にも優れています。
そして、この鉈の造り方にも拘りが詰まっています。「鍛造の切れ味を持ちながら、弾力があるもの、他にはない物を造りたい」という想いから辿り着いた「甲伏せ造り」という技法で鍛造されており、甲伏せ造りは日本刀と同じ製法で高度な技術と経験が求められる難しい技法。素材と職人の技術が相まって、強靭で刃持ちがよく弾性にも富んだブレードが出来上がるのです。
持ち手に使われているのは「樫」。樫は、乾燥に非常に時間がかかり約5~10年必要と言われています。しかし、その材質は非常に堅く、粘りがあり耐久性に優れているので建築用材としても使われる程。そんな樫の持ち手に滑り止めとして黒糸を巻き付け仕上げられています。
大切な鉈を収納しておく鞘も重厚感に溢れています。「腰鉈」の名の通り、鞘にはベルトループが取り付けられているので腰元に据えて作業する事が可能。
ブレードに彫られているロゴマークは梵字で「匠」を意味します。職人の技術が詰め込まれたレッドオルカの刃物にしっくりくる言葉。
【6寸(約18cm)】
【7寸(約21cm)】
それぞれの長さで鞘を含めた重量は6寸/約688g、7寸/約711gとズッシリ感があります。(若干の個体差アリ)
しかし、手にした時のバランスが良いので鉈自体の重量を上手く活かして薪を割る事が出来るのです。
刃厚は、約5.5mmで鉈としてはオーソドックスな厚み。使い込んで持ち手がグラついてきたりしたら柄の挿げ替えが出来たり、刃に問題が生じた時でも職人さんが対応してくれるので末永く安全に使う事が出来ます。
よくキャンプに行かれたり野良仕事をされる等、頻繁に使用される方に是非使って頂きたい道具。使えば使う程、他との違いが感じられますから。使い込むほど、道具に問題も生じてくるのでアフターフォローを受けられる事も考慮すれば永く使って得をする。そんな道具だと思います。
信頼できる薪割の相棒をお探しの方におススメです!
本日のブログは、ボクシングジム通いを再開した松下がお届けしました。