春の嵐。そう表現するのがピッタリな程の強風が吹き荒れた昨日。ここ三重県四日市でも深夜から吹雪の様な降雪があり、都市部で積もることはありませんでしたが、遠くに見える鈴鹿山脈は3月後半にも関わらず白く雪化粧が施されています。
少し暖かくなってきたと思っていたら、この急激な寒さ。何を着れば正解なのかが分かりにくく、外遊びをするにもレイヤリング技術が試される時期でもあります。
とは言え、来週からは春らしい気候になりそうなので、ノンビリ低山を歩いたり、ランニングしたりするのにはもってこいの季節。そして、patagoniaから春のアクティビティーをより快適に過ごせるベースレイヤーが届いております。
patagonia Cap Cool Trail シリーズ ■
patagoniaの展開するベースレイヤー、キャプリーンシリーズと言えば、アウトドア好きなら誰もが知っている定番人気アイテムの一つ。その中でも「化学繊維らしくないベースレイヤー」として一躍人気となったキャプリーンクールトレイルシリーズ。今では当たり前となっている、コットンの様な見た目の化繊生地は発売当時は目新しく、如何にもスポーツします感を出さず、ちょいゆるで着こなせるベースレイヤーとして非常に重宝しました。
そして、昨年の秋冬シーズンよりキャプリーンクールトレイルがさらに進化した事をご存知でしょうか?
化繊とは思えぬ柔らかさにアップデート!
従来の生地と比較して新しい生地は各段に柔らかく、しっとりと仕上がっています。その違いの秘密は、使われている素材。ポリエステル100%だった生地に対して新たに生まれ変わった生地は、ポリエステル70%、ナイア・リニュー30%となっています。
ここで出てくる疑問が「ナイア・リニューって何?」というところ。
ナイア・リニューは、アメリカの化学メーカーのイーストマンケミカルが製造している素材で、テンセルやリヨセルと呼ばれている素材と似ており、木材パルプを使用して作られています。
その中でも、ナイア・リニューは、徹底した環境配慮がされているのが最大の特徴。分子レベルでリサイクルされた廃材を40%、再生セルロースを20%、再生可能な木材パルプを40%、これらを組み合わせて作られており、そのうち20%の再生セルロースは、廃材、繊維くず、非森林由来のセルロース廃棄物で出来ています。さらに、残りの40%の再生素材は、プラスチック容器や古いカーペットなどのリサイクル困難な廃棄物を分解し、使用しています。
つまりは、本来であれば埋立ゴミや焼却ゴミとして処理されてしまう様な物までも繊維として再生する技術を用いているのです。もちろん、木材パルプの原料となる松やユーカリの森は計画栽培されているので自然への悪影響を抑えられるように考慮されています。
従来の「ちょいゆる感」は顕在!
柔らかな素材感に加えて、身体のラインが出過ぎない少しゆるめのシルエットは、ノンビリ歩く時からしっかり走る時にも使える絶妙な形。気心地は化学繊維と言うより滑らかなコットン地の服を着ている様な感覚で、就寝時に着用しても良いぐらいの肌当たりの良さ。木材パルプ系素材を使用している分、従来のモデルと比べると速乾力の面でやや劣るかもしれませんが、この気心地はトレードオフの観点から見ても充分過ぎる程と言えます。
縫製も平縫いになっているので長時間の着用時の擦れを感じにくくなっています。ゆるさの中に機能性もちゃんと備えてくるのがpatagoniaらしいところ。
今回、ショートスリーブやレディースモデル等も纏めて入荷しておりますので、遊びのスタイルや好みに合わせてお選び頂ければと思います。
「化学繊維=パサパサしている」というイメージを覆したと言っても過言では無い、新生キャプリーンクールトレイル。前モデルを愛用している方からしても、同じシリーズとは思えない程に質感と肌当たりが良くなっているので今季ベースレイヤーの買い替えを検討されている方は、是非候補に挙げて頂ければと思います。
本日のブログは松下がお届けいたしました。