端切れから生まれた 山と道UL Mittens

ロスをなくすため、製造過程で出る端切れから生まれたアイテム

山と道の全天候型のレインウェアUL Rain、UL All-weatherシリーズは、軽くて着心地が良いため当店でも非常に人気のアイテムです。

また、毎年様々な形のモデルが登場しており、多くのメーカーのラインナップする、レインウェアのカテゴリの中でも非常に注目されています。

その特徴のひとつとして、生地に非常にこだわりがあることが挙げられます。パーテックス(R)の防水透湿素材を使用しており、軽量で、透湿性に優れています。
生地の仕組みについては、山と道のオフィシャルサイトで、詳しい解説がありますので、そちらもご参照いただければ幸いです。

一方で、生地だけでなく縫製にもこだわっています。UL Rain、UL All-weatherシリーズは防水、透湿性、着心地を追求した上で、さらに軽さも犠牲にしないために縫製箇所を極力なくしています。
そのため生地を贅沢に使っており、他の一般的なレインウェアよりも、製造過程で余ってしまう端切れのサイズがが大きくなるという問題が生じていました。
せっかくの生地を、ただ捨ててしまうのは大きなロスにつながるため、その端切れをどうにか再利用できないかと考えました。

その結果、端切れを様々なシーンで活用できるアイテムとして生まれ変わらせたのが、今回ご紹介するUL Mittensです。

ミトン型の防水グローブが使いやすい理由

雨が降ってきたとき、寒さを感じたときに素早く着脱できる

このアイテムはSサイズならわずか19gと、非常に軽量コンパクトなので、手袋を持っていくか迷うシチュエーションでも迷わず携行できます。また、防水グローブとして使用できますが、生地の縫製箇所にシーム処理を行っていないため、そのままでは完全防水ではありません。

ただ、後ほどご紹介する方法でご自身で処理を行い、防水性能を高めることもできますし、縫製箇所が少ないおかげで付け心地も良いため、雨が降ったときのレインミトンとしても、風や肌寒さに対応するウインドグローブとしてもどちらでも活用できます。

雨や寒さに対応するためにレインウェアを着ていても、それだけでは冷えを感じやすい手先は露出しています。個人的には何度も感じたことがありますが、レインウェアを着るような、雨や寒さを感じるシーンでグローブをつけるのを面倒に感じて、そのままにしていたら、あっという間に手先がかじかんでいたことがよくあります。

また、手先が冷えると、ウェアやザックのジッパーの操作、地図やスマートフォンの操作にも影響が出る為、いざというときほど手先の防寒が重要になってきます。

ミトンの形は、つける時、外す時に指を一本ずつ出し入れすることなく、スムーズにつけ外しが可能です。そのため、風が吹いて手先だけほんのすこし冷えを感じるようなシーンや、普通のグローブをつけるまでもないような、ほんの少しの雨にも付け外しの手間を気にすることなく使えるのが非常に便利です。

カフの長さによる保温性

加えてこのモデルは、カフが手首までをカバーしてるため、ジャケットと組み合わせたときはウェアの隙間からの冷えも防ぐことができます。寒さから手先を守るためには、手首までをサポートできることが必要になるため、このグローブ一枚を加えるだけでも思った以上の防寒力を感じられると思います。

寒さを感じたら、コードを引いて袖口を絞ることで冷気の侵入を防げますし、暑さや群れを感じたら今度はコードを緩めてグローブ内の空気を逃がすことができます。

他のグローブとの組み合わせで、オーバーグローブとして

ミトン単体でも充分活躍しますが、他のインナーグローブとの組み合わせで更に使えるシーンの幅が広がります。

薄手のリストゲーターやアームカバーから、フリースのグローブ、保温力のあるメリノウールのグローブなどと組み合わせれば、非常に長いシーズン活躍するアイテムになるのではないでしょうか。

【サイズ選び、その他注意点】

モデルがシーズンによって2タイプ


(左のblackがSサイズ。右がnomad、pale yellowと2021以前のoneサイズ、Mサイズの順です。)

2021年のモデルではoneサイズで展開していました。2022年のモデルからはレインウェアに合わせて生地を変更し、親指が5mm短くなっています。また、以前のoneサイズをMサイズとして、ひとまわり小さいSサイズの展開もラインナップに加わっています。

シーム(縫い目)の処理について

最初にもご紹介させていただいた通り、生地の裏側にシーム処理がされていないため、ご自身でシーム処理を施していただくことをお勧めしています。処理には様々な方法がありますが、ギアエイドのシームグリップ+WP等のシーム処理剤の使用を推奨します。こちらでも詳しいやり方について解説しています

ここまでアイテムの特徴や使い方について詳しく解説しました。ただ、ラインナップされているカラーが絶妙なのも、山と道のアイテムの魅力でもあると思います。

 
(画像上が2021年モデル。下が2022年モデル。)

シーズンによって登場するカラーが違うため、その年にしかラインナップされていないカラーもございます。あくまで端切れを活用しているアイテムなので、カラーの展開はそのシーズンのレインウェアのカラーになりますし、生産できる数も限られていることをご理解いただけますと幸いです。。

端切れを活用して作られたグローブですが、軽量でシンプルな構造で、使い方によって非常に様々なシーンで頼りになる、山と道らしいアイテムです。

投稿者:井戸田

先頭に戻る