先日の私のブログに続き、本日もAXESQUINのアイテムをご紹介。ちょっとひいき目に見られるかもしれませんが、レインウェアの新モデルで一風変わった…いや、あまりにも変わったアイテムが登場したので是非ご紹介させて頂きたく。
AXESQUIN フッタリヤンダリ■
ポンチョでも無く、コートでもなく….短い前丈に長い後ろ丈、そしてフードは無いけどスタンドカラー。アウトドア業界で働き出して今まで一度も目にした事が無い形。フロントのファスナーが深く設けられているのはアメノヒ■同様にベンチレーション機能と、中にサコッシュ等を背負っていてもアクセス出来るように。
しかし、一番の驚きポイントはサイド部分。脇から下を思いっきり抜いてしまっている事。未だかつてない程の開放的なレインウェア。フードも無く、脇下からの生地も無く、前後の丈の長さも極端に違います。なぜこの形状が生まれたのか。
【フードが無い理由】
雨天の中、フードを被って行動していると付きまとう耳回りのガサガサ音。私自身、この音が結構苦手。フードが無くても撥水性や防水性のある帽子を被ってあげれば木々から滴る水滴は十分凌げます。雨天の中でフードを被らず歩くと雨の音や木々の揺れる音を聞く事が出来ます。せっかく山に来ているのに耳で自然を感じないのは勿体ない。視界も遮られず、蒸れ感も軽減されるので快適なんです。
【脇下の生地が無い理由】
単純に、ここの生地が無いと中に空気が溜まる事が無いので蒸れません。でも、雨が強くなったりしたら濡れてしまうのでは…と心配になるところ。でもご安心下さい。
この様にパックの腰ベルトを上手く使って生地を重ねて上げれば解放部を閉じる事が出来るのです。
スリングも付いているのでちょっとした紐やクリップ等を上手く使えば、パックの腰ベルトが無くても脇下部を閉じる事も出来ます。低山での使い勝手に特化した実用的な作りはさすがです。
【前丈と後ろ丈の差】
Sサイズで約42cmの差がある前後の丈。足の上げやすさを確保する為に前丈が少し短くなっているのは山服に良くある形。でも、ここまでの差が付いているのは見た事がありません。
後ろ丈が長いのは、ウェアの中にパックを背負えるようにする為。ポンチョの様にバッグを中に入れられるので、フッタリヤンダリを繰り返す雨の時には凄く便利。
風が吹くとパタパタしてしまうので、そんな時はヒモで止めてあげましょう。バックパックを覆いながらも、生地を止める事が出来ます。
前丈が短いとパンツがベタベタになりそうですが、そんな時はツユハラヒ■を併用してあげて下さい。蒸れることなく、パンツを雨から守ってくれます。
【フッタリヤンダリの裏技】
稜線に出て前方から雨風を受ける時、そんな時はフッタリヤンダリの前後を逆にしましょう。長い丈が前側に来るので前面の守備力をアップさせる事が出来ます。
スリングに細引きを取り付ければ、丈感も調整可能。
裏表をひっくり返すリバーシブルでは無く、前後を逆にする。この普通ではない発想が個人的にとてもツボ。作り手が本気で遊んでいるからこそ出て来るアイディアだと思います。
一風変わったレインウェア、フッタリヤンダリ。日本の低山を快適に歩く為に作られたウェアはこれからの季節にピッタリ。「蒸れ」から解放されたい方は是非、試してみて下さい。
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