急激に気温が下がったここ数日。スキー場では纏まった降雪があり、続々とオープン情報が耳に入ってきます。「よっしゃー!ついにウィンターシーズンが始まるぜー!」と意気込んだのはいいものの、見事にギックリ背中をメイクした松下です。
11月の頭から長引くセキで始まり、肋骨にヒビ。セキをするにもクシャミをするにも覚悟が必要な2~3週間を過ごし、痛みが和らいできたタイミングでギックリ背中。
運動も何も出来ない日が続いていますが、砂防ダムの写真をみて気持を落ち着けております。
さて、話題は変わりまして今年も良い意味で癖が沢山つまったAXESQUIN 凌のアイテムが入荷していますので、そちらをご紹介させて頂きます。
AXESQUIN 凌 カザハナ 伊太利 ■
今季より新たに登場したベースレイヤー。風花がちらちら舞うような真冬の低山にちょうどいい生地厚で、商品名に「伊太利」が付くのは、メリノウール混のイタリア製フリースを採用しているから。
裏地は長方形の大きなグリッド状になっており、ウール混のフリース素材となっています。この部分がほどよい保温性を維持し、汗を吸収しつつ積極的に表面に拡散して乾かてくれます。
光に当てるとグリッド構造がハッキリと分かり、起毛されていないフラットな表面はレイヤリング時に引っかかりを抑えて色々なミドラーとの着合わせを良くしてくれるのです。
【163cm/54kg Size:S スミイロ】
首元のボタンがアクセントになって、良い意味であまりベースレイヤーらしさを感じないデザイン。グリッドが大きいので着用した時にボコボコ感が気になるのでは?..と思っていたのですが、私は全く気になることはありませんでした。低山とは言え、これからの季節は冷たい風が吹くのでベースレイヤーの衣替えも必須。ウールの持つ吸湿調湿性によって汗を一旦引き受けて、表面の吸汗ポリエステルによって拡散蒸発させるカザハナは、汗っかきだけど寒がりな方に是非試して頂きたいウェアです。
AXESQUIN 凌 ハンテン RE:NEWOOL ■
【163cm/54kg Size:S ケシズミイロ】
凌のウェアに身を包み、山を歩かれているシノラーの皆様からしたら見慣れた半纏ですが、初めて見た方の多くは「え!?これが山の服!?」となるアイテム。そりゃそうですよね、だって半纏ですもの。でも、この半纏が山で着ると結構調子良いんです。
前面が完全にクローズせず、常に少し開いた状態になるので、歩き続けている間も適度に換気がされて冬の低温化で「丁度良い」が作りやすいのです。山の服として見ると、初見では完全にキワモノ系に分類されてしまうのですが、実際にフィールドで着ると結構良いんですよ。
サイド部分がダブルジッパーで開くようになっており、ベンチレーション機能を持っているのですが、バックパックの腰ベルトをこの下に通すことで半纏の格好良い形を崩さず山を歩けるのです。
そして、今季の半纏は素材に尾州で生産している国産リサイクルウールのRE:NEWOOLを使用。カシミア混のドビー織りはどことなく刺し子のような雰囲気がとても格好良い。
【163cm/54kg Size:M スミイロ】
正直言って、少々肉厚の生地で出来ているので山服の中ではズッシリ感がありますし、コンパクトに収納も出来ません。「機能として求められる重要なポイントである軽さと収納力が無いってどうなの?」…と意見が出てきそうですが、敢えて言わせて頂きます。
そんな野暮なことを言いなさんな。
凌の服は日本の低山遊びに特化させています。そして、登山道を敢えて外れて山中を歩く独特なシノギング■という遊びを生み出し、その為の衣服でもあるのです。
シノギングでは美学も求めます。それは、パッキングの美しさは勿論のこと、着こなしや歩き方等の所作にいたるまで、日本人特有のわびさびに近い感覚なのかもしれません。その美学を追求した結果、生まれたアイテムがこの半纏でもあるのです。
凌は美学。
何も格好つけて山を歩こうなんて事では無いのです。各々の美学を軸にして、山を楽しむ事が大切なのです。
ちょっと癖が強めのアイテムが多いので手が出しにくいかもしれませんが、一度着ると好きになる不思議な魅力を持っているのが凌ウェア。気になる方は、是非、凌の世界へ一歩踏み出してみてください。一歩を踏み出す勇気が出し切れない方は店頭へお越し下さい。私がそっと背中を押して差し上げますので。
本日のブログは松下がお届けいたしました。