THE NORTH FACE のトレランパック TR6 & TR10

私が初めてトレランパックを購入したのが、確か大学生の頃。ノースフェイスのマーチンウイングというモデルで、当時のトレランパックは今の様にベスト型ではバックパック型が主流でした。その数年後に同じくノースフェイスのTRコンポジットシステムを搭載したベスト型パックを手に入れて、その後にGREGORYやUD、Paago等々…色々なブランドのトレランパックも使って来ました。

そして、最近感じるのは、その頃と比べてノースフェイスのトレランパックは大きく進化を遂げてきており、今現在のTRシリーズは殆ど完成系に近いと言える程。偉そうな発言になりますが、十数年前から進化と変化をリアルに見てきているからこそ感じる事なんです。

本日のブログではそんなTRシリーズのトレランパックを今一度ご紹介させて頂きます。

 

THE NORTH FACE TR6  TR10

ノースフェイスアスリートからのフィードバックをふんだんに盛り込み、非常に優れた使い勝手になっているTR6&10。ポイントとなるのが、使いやすく感じるのがアスリートだけでは無いというところ。

有名選手のシグネチャーモデル等が登場すると「格好良いんだけど、自分はそんなに速く走るわけじゃないから…。」という声を店頭でよく聞きます。確かにそうなんです。正直、自分もそう思う時があります。好きな選手が使っているモデルは、「格好良い!」と思うのだけれど、その反面「自分なんかに使いこなせるのだろうか…。」と思ってしまったり。

結局のところ、外遊びは究極の自己満足でもあるので、安全の範囲内であれば自分の好きな道具を使うのに限るのですが、ノースフェイスのTRシリーズはゴリゴリのアスリートの方達が開発に関わっていながらも、一般ランナーにも使いやすく非常に人気となっているんです。

その理由は一体なんだろう…と思いながら、TR6を色々と触っていて思ったのが、意外と作りがシンプルなんです。

 

例えば、ショルダー部分のポケット。基本的に片側に付いているポケットは4つだけ。ソフトフラスクを入れる為の①のポケットに行動食等を詰め込んでおくのに便利な②のポケット。落としたら困る物を入れておくのに便利なジッパー付きの③のポケットはジッパータブがホイッスルにもなっています。そして、ネックウォーマーや薄手のグローブ等を収納するのに便利な④のポケット。

反対側のショルダーも殆ど同様の作りになっており、左右合計で8カ所の収納ポケットを備えています。個人的な意見になるのですが、この数とそれぞれの収納スペースのサイズが中々絶妙。細かい収納が多すぎると、どこに何を入れたか忘れてしまい、あっちこっちゴソゴソ探す事になりますし、大きいポケットが数個だけだと、これまた細かい物がポケットの中でゴチャゴチャになってしまう。そういった側面から考えると、ポケット数とサイズが丁度良い塩梅なんです。

 

さらにメイン収納スペースには、安心感も備わっているところもポイント。トップ部には雨蓋状のフラップが付いており、激しい動きが転倒してしまった際に荷物が飛び出してしまう事もありません。

 

ベルクロで固定されているフラップは片手での開閉が出来、メインファスナーは行動中に降りて来ないようフックで固定出来る仕様となっています。こういったプロテクトは日本人らしい考えの元に作られているのを感じます。フラップを上げての荷物の出し入れも可能ですが、メインファスナーを開く事でパック自体が大きく開きます。

 

この開き方も重要で、疲れた状態で中の物を探したり、また収納したりする作業を如何に簡単に速く行えるかを考慮したもの。中には①のハイドレーションポケットや②と③の小物入れも付いているので、迷子になりやすい小さい物(ヘッドライトの予備バッテリー等)も分かりやすく収納する事が出来ます。

 

 

メインファスナーはダブル仕様なので、下から開けてのアクセスも可能。補充用の行動食等、フロントのショルダーポケットへささっと移動させたい物等はパック中央辺りに寄せておけば補充がよりスムーズに。

 

 

パック底部にはストレッチ性のポケットが備わっており、ウィンドシェルやハードシェル等を収納しておくに便利。

 

そして注目頂きたいのがポケットの淵のところ。圧着で仕上げられています。縫製ではなく、圧着になっているので、この淵の部分も微妙にですがストレッチするのです。この「微妙」な加減が結構重要で、伸びすぎれば中の物が飛び出してしまうし、逆にノンストレッチでは物の出し入れがしにくくなってしまいます。

 

さらに圧着部分の幅が意外と広いので、物の出し入れの際に指の丁度良いとっかかりになってくれるんです。

 

底部には5つのリングが付いているので、上手く使えばボトムにトレランポールが取り付けられます。また、ポールは前面に取り付ける事も可能です。

 

ボトルポケット付近にあるリングと….

 

 

下部ポケット付近になるデイジーチェーン状のリングに細引きやショックコードを取り付ければ…

 

 

この様にトレランポールを摂り付け可能。デザインがシンプルが故に自分好みにカスタマイズ出来るのもTRシリーズの魅力でもあります。

 

そして、個人的に好きなポイントの一つでもある背負い心地。背負った時の安定感が非常に良いんです。その秘密が3本のチェストストラップ。殆どのメーカーが1本又は2本のところを敢えての3本になっています。これにより安定感が非常に良くなっていると共に女性の方の身体のシルエットが出にくくなっているのです。いや~、それでも2本で十分かな~…という方の為に一番上のストラップは高さ調整が可能なうえに取り外しも出来ます。

 

高めの位置に付いているボトルポケットは、顔を少し寄せれば口がフラスクに届くポジションを確保している為。勿論、フラスクの飛び出しを防ぐ為のコードも付いているのでご安心ください。

 

ショルダーや背面素材は、通気性に優れたメッシュ生地で銀イオンによる抗菌防臭性をもつポリジン加工が施されています。折角気持ち良く走っているのに、長時間着用の雑菌繁殖で嫌な臭いは感じたくないですよね。実質的に見ないでも手を抜かないのもノースフェイスらしい物造りなのです。

 

TR6、TR10共にS、M、Lの3サイズ展開となっており、私(身長163cm、体重53kg)でMサイズが丁度となります。小柄な女性の方ならSサイズ、私より身体の大きい方はLがおススメです。

色々と機能や素材の事をご説明させて頂きましたが、シンプルでありながらも機能的で万人に使いやすいパックなので、是非店頭で背負ってみて頂きたいパックです。その際は、普段背負われている装備一式をお持ち下さい。実際に重量感で背負って頂くと、より背負い心地をリアルに体感頂けます。

 

また、トレランポールをフロントやボトムに取り付ける際にコチラやコチラを活用して頂くと便利ですよ。

 

本日のブログは松下がお届けいたしました。

 

 

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