先日開催いたしましたGood Morning Run。早朝6:00集合という事もあり、一人も来てくれなかったらどうしよう…と正直心配しておりましたが、多くの方にご参加頂き嬉しい限り。鈴鹿山脈の早朝は走るのに丁度良い気候になってきているので、駐車場が混んでしまう時間帯の前を狙って走りに行くのがおススメです。
朝早くから参加頂きました皆様、ありがとうございました。今後も不定期ながら開催いたしますので、またよろしくお願いいたします。
今季moderateではTeton Bros.の防水ウェアを3種類取り扱っており、店頭で多くの方に「何が違うの?」とご質問頂きます。そこで本日のブログでは、その3種類の違いとおススメのシーンを纏めてご紹介させ頂きます。
まず、moderateに並んでいる防水ウェア3種類は
・Tsurugi Light Jacket ■
・Yari Jacket ■
・Feather Rain Jacket ■
となっており、それぞれ特徴がことなります。
この記事の概略として
シルエットと防水素材の違い
【Tsurugi Light Jacket ■】
TetonBros.の代名詞とも呼べるアイテムであるTsurugiシリーズ。もともとはアイスクライミング用に開発されたシェルでしたが、それを春夏シーズンに適した素材と仕様にリデザインしたのがTsurugi Light Jacket。特徴は、斜めファスナーのデザインだけでなく防水通気素材のTäsmäが使われていること。ストレッチ性も備えた生地なので、防水とは思えない動きやすさもあります。私(163cm /54kg)の体格でSがピタピタ、Mが丁度良いぐらいのサイズ感で、中に一枚着込む事を想定するとMをチョイスします。ちなみに重量はMサイズで約240g。
【Yari Jacket ■】
携行性を重視した薄手軽量レインシェルと違い、長い山行で着用できるフルスペックのアルパインジャケットとしての位置づけのYari Jacket。今季から防水素材がStretch CorduraSuper Durable 3Lに変わり、20万回以上の耐摩耗試験に耐える耐久性を備えています。こちらは、私(163cm /54kg)の体格でSが丁度良いぐらい。Sサイズで中に薄手のフリースを挟めるぐらいの余裕があり、Tsurugi Light Jackeとはサイズ感が異なるのでご注意下さい。アルパインジャケットでありながらも重量はMサイズで約265gと十分軽量です。
【Feather Rain Jacket ■】
Yari Jacket同様、Stretch CorduraSuper Durable 3Lを使用した軽量レインウェア。Mサイズで約190gと非常に軽量。こちらも私(163cm /54kg)の体格でSが丁度で少し前のモデルよるもアームホールにゆとりが取られているので薄手のフリース等のレイヤリングも可能です。
ベンチレーションの違い
【Tsurugi Light Jacket ■】
Tsurugi Light Jacketは、ポケットの内側はメッシュ構造で、斜めファスナーはダブルジッパー仕様となっている為、ベンチレーション機能も備えています。通気度の高い生地と物理的な換気機能で着用したままでの快適度を引き上げている為、一度着用したらそのまま着続ける前提でプルオーバーの形になってます。長時間の停滞時にはポケットにカイロや湯たんぽを入れておけばお腹を冷やす事も防ぐこともできます。
【Yari Jacket ■】
Yari Jacketのベンチレーションは、雪山用のTB Jacket同様に前側の左右についています。内側にはメッシュが配されており、ポケットを兼ねた構造なのですが、脇下にジッパー型のベンチレーションが付いているタイプが多い中、敢えての前面。水の侵入リスクだけを考えれば脇下がベストなのですが、開け閉めに結構苦労する為、操作がしやすい前面に配しています。
【Feather Rain Jacket ■】
Feather Rain Jacketは脇下部分にベンチレーションが設けられており、ジッパーでの開閉式では無くフラップによる構造の為、常に換気がされる仕様となっています。スピードハイクやトレランの様な運動量が多い時には衣服内の換気が常時行われるので快適度が増すのですが、腕を上げた状態で登壁する際にはベンチレーションから浸水するリスクがある為、注意が必要です。
フードの違い
【Tsurugi Light Jacket ■】
【Yari Jacket ■】
【Feather Rain Jacket ■】
フードの機能に関しましては、各モデルで共通項がある為、表に纏めてみました。
つば部分のフレーム | ヘルメット対応 | |
Tsurugi Light Jacket | アリ | ナシ |
Yari Jacket | アリ | アリ |
Feather Rain Jacket | ナシ | ナシ |
フードのツバ部分にフレームが入る事で視界が広く取れます。特に上方を見上げた時に視界が確保されやすくなるので、より山岳シーンに特化したTsurugi Light JacketやYari Jacketに付いており、ランニングシーンや荷物の軽量化に特化させたFeather Rain Jacketには付いていません。またYari Jacketに関しては、アルパインジャケットとしても想定されている為、ヘルメットの上から被れる大きめのフードになっています。
袖口の違い
【Tsurugi Light Jacket ■】
【Yari Jacket ■】
【Feather Rain Jacket ■】
Tsurugi Light JacketとFeather Rain Jacketは軽さを意識して袖口はシャーリング仕様になっており、時計が引っ掛かりにくいように袖の下側で絞られるデザインになっています。Yari Jacketはベルクロ仕様にする事でよりしっかりと手首回りを絞ることが出来るので、雨天の中での鎖場等で腕を上げた際に袖口からの浸水を防ぐことが出来るようになっています。
それぞれが向いている使用シーン
Tsurugi Light Jacket ■
プルオーバーで通気度が高い素材を用いたTsurugi Lightは、着用したままでの行動時の快適度が非常に高い為、春夏シーズンの悪天や低温下でも行動し続ける時には非常に有用です。また、フロントファスナーが走っていない為、前傾になった際にお腹回りの生地がたわむことも無いので、自転車シーンでの着用にもおススメです。プルオーバーであるが故に、脱ぎ着に不便さを感じる方も見えるかもしれませんが、慣れてしまえばそれ程ストレスには感じません。また、生地が柔らかく防水通気素材であるが故にソフトシェル感覚で着用し続けられるので、汗を大量にかく様なペースや湿度・温度の高い気温下での山行でなければベンチレーションを上手く活用する事で脱ぎ着の頻度を減らす事が出来ます。一枚でハイク、登山、自転車と何でもこなしたい方にピッタリのレインウェアと言えます。
Yari Jacket ■
防水シェルを着用中にもマメに体温調整をしたい方や、とにかく脱ぎ着が楽な方が良いという方。また、アルプス級の山へよく行かれる方等にもYari Jacketがおススメ。岩稜帯では鎖場や梯子場が多くあるので、そんな時には手首のベルクロの機能が活きてきますし、やはりヘルメットを着用した状態での視界の広さは確保したいところ。それに重量もMサイズで約265gとアルパインジャケットのジャンルでは十分に軽量と言える為、お守りとして装備に加えておいても負担になりません。一枚の防水シェルで春夏シーズンの低山から高山域までカバーしたいという方に是非試して頂きたい一着です。
Feather Rain Jacket ■
トレランやファストパッキング、ULスタイルでのハイキング等、軽さや行動スピードを求める方におススメなのがFeather Rain Jacket。常に換気されるベンチレーションやMサイズで200gを着る軽さ等、携帯性や物理的な通気性はハイペースでの行動にはうってつけ。また、薄手のフリースを挟めるぐらいのフィット感なので、春夏シーズンのレインウェアとしてだけでなく低山の雪山の行動着としても使えます。ウィンドシェル+薄手のフリースでは降雪中の行動でベタベタになってしまう事も。そんな時にはFeather Rain Jacket+薄手のフリースでアクティブインサレーションを作るのもアリです。(別で雪山用のハードシェルを携帯する前提となります)
フィット感が見直された事で使用シーンが広がったのでランナーだけでなく軽さを追求するハイカーの方にも使って頂きたいアイテムです。
5月も中盤に差し掛かり、梅雨が直ぐそこまで迫ってきています。レインウェアの寿命は4~6年程度(使用頻度や保管状況による)と言われていますので、そろそろ買い替え時かな…と思われたら一度お風呂場でシャワーを当ててテストしてみてください。山で使おうとして浸水してしまっては非常に危険です。事前の準備をお忘れなく!また、moderateでは他メーカーのレインウェアも取り揃えていますので「何を買ったらよいのか分からない」という方は、ぜひ店頭でご相談ください。ばっちりハマる一着をご提案させて頂きます。本日のブログは松下がお届けいたしました。