いよいよ、寒波到来。週末にはここ三重県にも雪が降りそうな様子。雪山ハイシーズンが着々と近づいて来るのが待ち遠しくて溜まりません。さて、本日のブログでは前回の私の投稿に続き、ノースフェイスのサミットシリーズのアイテムをご紹介させて頂きます。
THE NORTH FACE Hybrid SheerIce Jacket ■
徹底した防水性能と耐久性で定評のある3層構造GORE-TEX PROを使用した雪山用のハードシェル。雪の中での行動は勿論、登壁系の動きにも追従するようデザインされているので一般ルートの雪山登山だけでなくアルパイン要素の強いバリエーションルートやアイスクライミングにも着用頂けるハイエンドモデル。
一番の特徴は、部位に応じて2種類の3層構造GORE-TEX PROを使用しているというところ。上の写真はジャケットを裏返したものになるのですが、肩回りと前身ごろの裏地の色が微妙に違う事にお気付きでしょうか。
アップにするとこの通り。写真左側の色が濃く見えているのが肩からフードにかけて使用されている生地で、明るい部分が他の部位に使用されているもの。濃い部分には40デニールの3層構造ストレッチGORE-TEX PROを使用しており、運動追従性と摩耗強度を両立させています。明るい部分(前後身頃と袖下)には、30デニールの3層構造GORE-TEX PROを用いる事で重量が増え過ぎず、耐久性・運動性・重量の3要素が非常にバランス良く盛り込まれた一着になっています(Lサイズで約575g)。ちなみにこの30デニールにする事で生地のゴワツキが非常に抑えられると共に、最新技術により、過去には40デニール以上の厚みでないと実現出来なかった耐久性を10デニールも細い30デニールで実現している優れた機能も備えています。
肌と触れやすい場所に一工夫
顎周りやフード周囲の肌に触れる事がある部分は肌当たりの良い異素材に切り替えており、皮脂汚れから生地をカバーする役割も担っています。
耐久性が必要な袖口、裾回りも同様の切り替えしが入れられており、非常に入念な作り込みが施されています。
こちらは、裾元に取り付けられたドローコード。最初に見た時、この形状に何か違和感を感じました。よくよく見てみると、引っ張る為のコードが上向きに出ているんです。通常、下向きに付いている事が多いドローコードですが、敢えて上向きに付けているのはアックスやカラビナ等との干渉を防ぐ為。こういった小さなアップデートは現場で使用されているからこそ生まれる発想です。
Hybrid SheerIce Bib ■
先にご紹介させて頂きました「Hybrid SheerIce Jacket」と対になるビブパンツモデルとなります。基本的な生地使いは同じでメイン素材に、30デニールの3層構造GORE-TEX PROを使用し、運動追従性と摩耗強度が求められるヒザと臀部には、40デニールの3層構造ストレッチGORE-TEX PROを採用しています。
胸元には二つのストレッチポケットを装備しており、全てのポケットにビーコン等を収納出来るようにキーループが取り付けられています。状況や着用シーンに応じて収納場所が変えられるのは意外と便利。
雪山といえど行動中には汗をかいてしまうことも。そのかいた汗をどの様に処理するか、また汗をかきにくくするにはどうしたら良いか。その問題を解決してくれる機能も非常に重要。シアアイスビブの背面側や先程のポケットの内側には、レーザーホールで穴が開けられており発汗量の多い場所には通気性が確保されています。
個人的に嬉しいのが、このウエスト調整のベルクロ。これのアリナシで大きく変わるのが肩への負担なんです。ビブパンツは肩にかけるショルダーベルトで支える為、これが無いと肩がこってしんどくなるんです。(私だけかもしれませんが…。)故にウェストでも支えられるベルクロが左右に一本ずつあるだけでも非常に楽に感じるのです。
お尻回りにはベンチレーションを兼ねたレインボーファスナーが装備されているので、用を足す時に苦労する事もありません。この機能もビブパンツには非常に重要です!
そして前側のファスナーも上下両方から開く仕様なので、男性にも優しいビブパンツとなっています。右側の太もも付近にもポケットが付いており、BCシーン等でビーコンを入れておくのには丁度良いポジション。写真はポケットサイズを表現する為に携帯を入れていますが、電池の消耗を防ぐ為に、携帯を胸元へ入れる事が多いのでビーコンとの電波の干渉を防ぐ為に足元のポケットへ入れる方も増えています。
裾部分にはアイゼンガードが付いており、インナーカフも開く構造の為、ブーツへの被せがしやすくなっています。そして、このスノーカフが実は多くのスノーボードブーツやスキーブーツにもフィットします。雪山登山やアルパイン、アイスクライミングだけでなく滑りのシーンでも積極的に使えるビブパンツなのです。
【着用モデル 身長:163cm 体重:55kg トップス・ボトムス共にSize:M を着用】
私の身長では恐らく、Sサイズがジャストで今回着用しているMサイズがややユッタリめというフィット感。ジャケット、ビブパンツ共に立体裁断が強く出ているので直立している状態ではシワになって見えてしまいますが、いざ動いてみると驚きの動きやすさ。
腕の上げ下げは勿論の事、高く足を上げても身体を捩じってみても、腕を極端に前に出してもハードシェル特有の動きにくさが無いんです。これだけ動きやすければテレマークスキーにも十分対応してくれます。パンツの太さもスノーウェア程太くなく、アルパインパンツ程細くない。絶妙な太さなんです。今まで雪山のハードシェルパンツは「滑る用」と「登る用」は分かれているのが当たり前と思っていたのですが、両方快適にいける一本と言っても過言ではありません。
今季、雪山用のハードシェルをお探しの方。Hybrid SheerIceシリーズ■を一度試着してみて下さい。運動追従性の高さにビックリする事、間違い無しですよ。登山もするし、滑りもする。色々な用途で使いたい方にもおススメです!
とにかく気心地の柔らかさを求める方には、Ironmask Jacket ■がおススメです!【詳細はコチラ■】