Klattermusen の Gilling 26L

約50年近くの歴史あるアウトドアブランドKlattermusen(クレッタルムーセン)。1975年にスウェーデンで誕生し、ブランド名は子供たちのヒーローである “Klas Klättermus”(山ねずみ)に由来しています。

良い意味で癖の強いデザイン性が人気で、ロゴがなくてもそれと分かってしまう非常にユニークなアウトドアメーカー。いち早く環境負荷への取り組みも行っており「永く使える」を意識してモノ作りを行っているところが、私のお気に入りポイントでもあります。

 

Klattermusen|Gilling 26L

コットン素材の防水ジャケットや同様のパック等、私はクレッタルムーセンに対して質実剛健なアイテムのイメージを持っていました。その中で登場したGilling 26Lは750gと過去のラインナップと比べて軽量なモデル。しかし、ただ単純に軽くしただけは無いブランドらしさが隠れています。

 

 

メインの生地に使われているのは、 Econyl 70D。エコニールと呼ばれているこの素材は、イタリアのプラスチックメーカーAquafil社が開発したもので、生態系に与える悪影響を極限まで減らす為に考案されたもの。一般的な化学繊維は石油を原料にしていますが、エコニールは漁網や生地の端材、工業用ナイロンなど廃棄物を原料としています。

でも実際のところ、どれぐらい環境負荷が減らせるのか?そこで調べてみると…10,000トンのECONYLの原料ごとに70,000バレルの原油が節約され、65,100トンのCO2排出量が抑えられるという驚きの数値。さらに、ECONYLは品質を下げることなく再利用できるため半永久的に使用できる言われています。

 

 

そして、軽くても永く使う為には耐久性も必要となります。負担がかかりやすいボトム部分にはアラミド繊維による補強を施す事で非常に頑丈な作りとなっています。ボディーの生地は70Dと薄めなのにボトムはやけにゴツイというアンバランスな見た目ですが、そこもデザインとして一つの魅力にしてしまうのがクレッタルムーセンらしいところ。

 

もちろん、パックの使い勝手も申し分ありません。

 

 

 

大き目のサイドボトルホルダーにカンガルーポケット、トップ部分にはウィンドシェルやシャツ類等を挟みこめるコードも付属しています。そして、お気付きの方も多いとは思いますが、トップ部を始め、とこどころに現れるデイジーチェーン。これもクレッタルムーセンらしいデザインの一つ。学生の頃にこの形に憧れて大型パックを買おうか数カ月悩んでいた事もありました。

 

デイジーチェーンは腰ベルトの片側にも配されているのですが、もちろんデザインとしてだけではなく、別売りのボトルホルダーや小物入れ、サコッシュ等が取り付けられるようになっています。

 

背面のメッシュパッドは3D形状になっており、通気性もしっかり確保。

 

荷物の出し入れのしやすさもちゃんと考慮されており、U字型に大きく開くジッパー構造でパッキングが苦手な方でも安心ですよ。

 

そして、気になる背負い心地。背面をいじってみると、金属のフレームが出てきました。このフレームの形状も、また一癖ありまして….。写真に写っているフレーム上部は左右でパーツが分かれているんです。この構造によって背負って行動している際の身体の捻じれにパックがちゃんと追従してくれます。

 

推奨パッキングウェイトは7kgまでなので、デイハイクで使い勝手の良いタイプ。軽量でありながらも背負い心地や使い勝手もしっかり考えられているので、初めての一つにもおススメですし、あまり人が使っていない物が欲しい玄人の方にもおススメしたいパックです。

 

肩掛けで荷物を出し入れしたい時に使うベルトも付いていて、細かいところまで気が利いているGilling 26ℓ 。現在、moderate2Fにて展示しておりますので、気になる方は是非店頭で背負ってみてください。

 

本日のブログは松下がお届けいたしました。

 

 

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