シリーズ、「雨を楽しむ為のハードシェル」第三弾となります。やってまいりました変化球の申し子、凌シリーズ。一風変わった視点で作られている凌ですが、決して奇をてらっているわけではなく、実用性に基づいたデザインとなっているので雨の低山では抜群に使いやすい物ばかり。早速、ご紹介させて頂きますので最後までお付き合い頂ければと思います。
AXESQUIN 凌 アメノヒ ■
読んで字のごとく、アメノヒをより快適に過ごす為に開発されたレインコート。雨天の行動中、快適度に大きく影響を及ぼすのは防水性と汗蒸れ。雨で身体を濡らさない為にハードシェルウェアを纏っているのに、水が入ってくるようでは意味が無い。加えて自身の発汗による水蒸気により蒸れて濡れてしまっても本末転倒。
そういt行きついたのは、「衣服を完全にクローズしない」という発想。
要するに、アメノヒは上下セパレート型のレインウェアの様に完全にクローズドしないレインコートなので常に衣服内の空気が動きます。それにより、蒸れにくさを実現しているのですが、行動中の気温や発汗量によっては、それでも蒸れを感じる事も。
そんな時は、写真の様にバサバサすれば良いんです。3~5バサバサぐらいすれば衣服内の空気を大きく動かす事が出来ます。
ただ、防寒着として使う時は、その空気の動きが仇になってしまうのでは…と思うところ。保温で重要なのはいかに身体の周りに空気の層を作り、それを動かさないかになるので、先述の機能面とは真逆になります。でも、そこもしっかりカバー出来るのが凄いところ。裾を捲り上げってキュっと結んでおけばマウンテンパーカーの様に着用する事が出来、クローズドした状態を作り上げる事が出来るのです。
防寒力が欲しい時は、この着方がおススメ。結ぶ以外にも裾をパックの腰ベルトに巻き付けたりして丈を調整するのもアリです。
さらに今季から、ベントレーションを兼ねたジッパーが付いたのでサコッシュを付けたまま上からガバっと着ても物の出し入れが簡単に出来ます。また、深く取ってあるフロントファスナーと併用すれば、良い具合に換気も出来るので非常に便利。
腰ベルトがあるパックを背負う時は、ベルトに圧迫されてベンチレーションの機能が低下してしまう事も。
そんな時は腰ベルトを通してしまいましょう。こうすればベンチレーション機能が損なわれる事もありません。大雨の時は雨水が入ってくる事があるので、その点はご注意下さい。
そして、さらに変化球のハードシェルがコチラ
AXESQUIN 凌 フッタリヤンダリ ■
見た目からして何がどうなってこの形になったのか…と考え込んでしまいそうなアイテム。一日中雨が降る中を歩くと言うよりも、降ったり止んだりを繰り返すいやらしい梅雨時期の天気でも快適に着続けられるように作られています。
短い前丈に極端に長い後ろ丈。この構造にもちゃんと理由があります。
まず前丈は、ツユハラヒ■を使用する前提で作られています。ツユハラヒは早朝の低山で草木に付いた朝露でパンツがベタベタにならないようサッと巻いて装着出来る防水エプロン。
風が強い時には後ろ側に配されたスナップボタンを付ける事でパンツの様な形態に出来ます。
ただ、レインパンツの様にクローズドはしないので常に換気がされる仕様。これにより、蒸れる事なく快適に歩けるのです。
木々に囲まれた低山であれば、傘をさしてツユハラヒを巻く事で足元も雨を凌ぐ事出来ます。片手が塞がるというデメリットはありますが、林道をノンビリ歩く様な時には雨音も楽しめておススメのスタイルです。
そして、このツユハラヒとフッタリヤンダリを合わせるとこうなります。雨降る山のなかで出会ったら二度見してしまいそうなスタイルではありますが、これがいいんです。上下共に常に換気状態。後ろ丈が長いのでデイパックくらいなら中に背負えます。フードを付けていないのは、降ったり止んだりを繰り返す微妙な今時期の天気であれば撥水性のハットで凌げるから。
さらに変化球の使い方もあるのですが、そちらまでご説明させて頂くとブログが超長くなってしまう為、さらに詳細が知りたい方は過去のブログ(コチラ■)をご覧頂ければ幸いです。フッタリヤンダリの裏技がご覧頂けますよ。
まだまだ雨の日が続きそうですが、雨が降っているから外に出ないのではなく、雨が降っている環境を如何に安全に楽しむかを考えて遊びましょう。
本日のブログは松下がお届けいたしました。