登山から普段着まで ARC’TERYX「Beta Jacket」、patagonia「Torrentshell 3L Jacket」

人気のレインウェア

今回はアウトドアウェアの中でも、注目されることの多いジャンルである、レインウェアをご紹介させていただきます。これからの春夏シーズンの登山で、雨や風から身を守るために着ることが多いですが、普段着のアウターとしても使える、兼用ができるモデルをお探しの方も多いように感じます。春夏シーズンの入荷の中で、多用途に使える、人気の高い2つのモデルをピックアップしました。

また、3月になってからは一雨ごとに気温が上がります。そのため、春夏の登山のイメージを膨らませる方も多く、初めてレインウェアをお選び頂く方に、質問をいただくことが多くなりました。今回の内容はレインウェアをすでにお持ちの方にとっては、もうご存知の内容も多いかもしれませんが、近年アップデートされたこの2モデルは、買い替えを検討されている方にもおすすめできますので、しばらくお付き合い頂ければ幸いです。

着た際の印象

ARC’TERYX「Beta Jacket」


(身長165cm、体重60kgのスタッフがXSサイズを着用)

袖を通した際に、完全防水のレインウェアとしては柔らかく、しなやかで軽い印象を受けました。

ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、同じARC’TERYXからラインナップされていた、フィールドから日常までシームレスに使える人気モデルですが、「Zeta SL Jacket」は昨年で廃盤モデルとなっております。使用されているGORE-TEX PACLITE® PLUSには、裏地にコーティング加工がされているため、生地の再圧着が難しいという欠点がありました。そのため、今季からはその後継モデルとして、このARC’TERYX「Beta Jacket」がラインナップされています。「Beta Jacket」もGORE-TEXを使用しておりますが、裏地にはコーティングではなく生地を配した、三層構造の C-KNITを採用しています。

そのため、以前のコーティングされた裏地では難しかった、生地の再圧着が可能になっています。破損の程度によるため一概には言えませんが、万が一破損しても直せる可能性が以前より上がります。Beta Jacketはある程度まで、長く使い続ける事を想定したモデルと言えます。

patagonia「Torrentshell 3L Jacket」

 


(身長165cm、体重60kgのスタッフがXSサイズを着用)

こちらは、比較的しっかりとした厚みの生地を使用しているため、頑丈でガシガシ着れる印象を受けます。

実は、先程の「Beta Jacket」でもお伝えしたように、このモデルも数年前にアップデートされています。名前の「3L」の通り、2レイヤーのコーティング系の裏地が、3レイヤーのものに変更されることで、加水分解によるコーティングの剥がれが起きにくくなります。

また、patagonia「Torrentshell」は定番として、長年ラインナップされているモデルです。個人的な思い入れを付け加えさせて頂くと、私も初めて登山用のレインウェアとして選んだアイテムになります。登山やオートバイに乗る時、キャンプに普段着と、様々なシーンで着倒していました。

このアップデートされたモデルなら、そ様々なシーンで着る万能なウェアとして、使い勝手がよりよく改良されています。以前のモデルをお持ちだった方も、もう一度お手に取って頂ければ幸いです。

レインウェアを着るシーンで

袖口について


(左:ARC’TERYX「Beta Jacket」、右:patagonia「Torrentshell 3L Jacket」)

多くのレインウェアの袖口は、ベルクロなどでフィット感を調節できるように作られています。肌とウェアの隙間をなくし、雨や風が吹き込まないようにできます。グローブをする際にも、それにあわせた調節ができると便利です。ただ、運動量や気温が上がった際、蒸れを感じる前に、ベルクロを外して換気を行うこともできます。

ベンチレーション機能

脇の部分は特に、熱や蒸れがこもりやすいため、換気を行うことができれば快適に過ごせます。そのため、脇下にはジッパーによるベンチレーションが設けてあるモデルもあります。(上の画像はTorrentshell 3L Jacket)


(左:ARC’TERYX「Beta Jacket」、右:patagonia「Torrentshell 3L Jacket」)

 

Beta Jacketには脇下のベンチレーションが備わってませんが、その分ジッパーによるごろつきがありません。それに加えて、パーツが省かれている分の軽量化にも繋がっています。もし、普段着がメインの用途として選ばれる方であれば、ベンチレーションがないモデルを選んでいただいても良いかもしれません。

中に着込む事も想定

 

最後に、シーズンを問わずに登山で着る場合、重要になる要素があります。それはウェアを重ね着する、レイヤリングを前提としたサイズ選びになります。

つまり、薄手のダウンジャケットやフリースを中に着込むことができれば、このウェアの出番が増えます。中に何かを着た上で窮屈さを感じないかを、一度確かめて頂けると、より確実なウェア選びになります。

もちろん普段着として着る場合でも、中にスウェットシャツや、ニットなどを重ね着することも想定して、サイズを選んでいただけると良いのではないでしょうか。

投稿者:井戸田

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