皆様はダウンジャケットに対してどの様なイメージをお持ちでしょうか。私の頭に思い浮かぶのは「軽い」、「温かい」、「コンパクトになる」といったところ。この3拍子が揃っていればインサレーションウェアとして活躍してくれるのは間違い無いのですが、ノースフェイスがさらなる概念を加えたダウンジャケットを開発しているんです。
THE NORTH FACE ZI Magne 50/50 Down Cardigan ■
中綿にGreenRecycled CLEANDOWN(ダウン80%、フェザー20%)を使用したダウンカーディガン。重ね着がしやすい首元が開いたタイプは、同ブランドのThunderシリーズ■ からも登場しており、形に目新しさがある訳ではありません。
機能面で言うとノースフェイスのジップインジップシステムに対応しているので、マウンテンジャケット等の内側に連結出来るようになっています。その際に襟元に搭載しているマグネットが対応しているジャケットの首元へピタッと張り付くのです。これにより簡単に連結が出来るようになりました。マグネットは取り外し可能なので、この機能はお好みに合わせてお使い頂けます。
冒頭にてお伝えさせて頂いた「更なる概念」に関しては、この表生地に一つ目の秘密が隠されています。よくダウンジャケットに使われているシャカシャカ系の生地に見えるのですが、この生地実はPERTEX Quantum Air ECOなんです。ストレッチ性を備えながらもナイロン生地と比べ通気性が非常に優れているのが特徴。でも、ここで考えて頂きたいのが「通気性」という部分。本来、温かさを確保する為には身の回り空気を動かさない事が鉄則。敢えてそこに、通気系素材を使用しているのです。
その理由は、裏側に隠れています。服の裏面にはチューブ状のバッフルが付いており中にダウンが封入されています。そしてこのバッフル素材はPERTEX Quantum ECが使用されています。20デニール以下の極細糸を高密度に織り上げている為非常に軽量で、引裂強度と縫い目強度も優れているのが特徴。故に羽毛が抜け出にくく、風も遮ってくれるのです。チューブ自体が表地から少し浮き上がるように取り付けれており、この構造こそが2つめの秘密。
そして、ジャケットを光に当てると不思議な光景が。バッフル同士の隙間から光が差し込んできます。着用しながら動いているとバッフルの間に隙間が生まれ適度に通気し、止まっているとバッフル間の隙間が埋まり保温する。この構造によりダウンジャケットにありがちな汗蒸れやオーバーヒートを防ぐようになっているのです。保温力に特化したダウンジャケットにアクティブインサレーションの様な「通気性」という概念を持ち込んだユニークなシステム。さすがはノースフェイスと言えます。
【モデル 身長:163cm 体重:55kg Size:S Color:K を着用】
【モデル 身長:163cm 体重:55kg Size:M Color:MB を着用】
【モデル 身長:163cm 体重:55kg Size:M Color:GG を着用】
通気するダウンウェアは元々サミットシリーズで展開されていたのですが、今季はより汎用性の高いカーディガンタイプでも登場。首回りが開いている事でレイヤリングや体温調整がしやすく、フィットも少しユッタリめなのでテクニカルな見た目になり過ぎません。通気性を備えていると寒く感じるのでは?と思うところですが、そんな時はハードシェルを上から着れば問題なし。長所は短所になり得る事は多々ありますが、レイヤリングで上手にカバーしてあげましょう。
ダウンジャケットなので収納力も問題無し。専用のスタッフサックが付属しており、重量はSサイズ(約225g)、Mサイズ(約233g)、Lサイズ(約241g)、XLサイズ(約256g)となっています。スタッフサックには持ち主の名前と中身が分かりやすいようにチェック欄が設けられているので取り違えを防いでくれると共に、わざわざスタッフサックから少し引っ張り出して中身をチェックする必要もありません。
山での行動中は勿論の事、今や自然界以上に寒暖差が激しくなっている都会域でも通気機能は活躍してくれます。一風変わったインサレーション、50/50シリーズで今年の冬は蒸れ知らずの温かさを手に入れてみては如何でしょうか。
本日のブログは松下がお届け致しました。