綺麗なレッド。初めてこのジャケットを見た時は何より色に魅せられました。真っ赤な夕焼けでもなく、香り高い赤ワインでもなく、上手く言葉では形容出来ないwestcombらしい独特な色味なんです。もちろん、カラーだけでなく機能性もバッチリ備ています。
防水ファブリックは高い透湿量を誇るPOLARTEC NeoShell。軽量な作りの割に生地厚は薄すぎず、厚すぎずの丁度良い塩梅で低山域の雪山から夏の高山帯までカバー出来そうな一着です。特にNeoShellの高い透湿量は夏の低山域の様な多湿のフィールドにはうってつけと言えます。
ポケット少し大きめ
ポケットは胸元に一つのみ。ポケット幅は縦に約25cm(ジッパー幅19cm)と軽量系のシェルにしては大き目に取られており、携帯やコンデジ等をサッとしまっておくのに便利。
そして、ポケットにはマチがついているので若干嵩張る物を入れても胸元がパツパツになって動きにくくなってしまう心配がありません。特に寒い時期には、行動用に使う薄手のグローブやネックウォーマー等を外して収納しておくのに丁度良いサイズ。
際立つ立体裁断とシーム処理
上の写真はジャケット右腕のもの。左は表地、右は裏地の写真になります。人の身体の作り、動きに合わせて設計された立体裁断。腕回りのシームテープは緩やかなカーブを描いて曲線で貼られています。そして、このシームテープを曲線で貼るのにはとても高い技術と時間を要するんです。直線で縫って切り返すことで角度を付ければ速く簡単に作れるのですが、使用するシームテープの量が増えてしまうのと、テープ同士が重なるポイントが増えてしまう為、曲線で作られています。westcombのアイテムにはブランドや作り手の拘りが詰まっている為一切の妥協が無いのです。
コチラの写真は3メーカーのシームテープを並べた物。左からwestcomb(Shift LT Hoody )、OMM(Aether Jacket )、TetonBros(Tsurugi Lite Jacket)となっています。一見するとwestcombのシームテープがゴツく見えるのですが、使用しているシームテープの幅がそれぞれ違うのです。OMMは約1.3cm、TetonBrosは約1.4cm、westcombは約1cmと一番テープ幅が狭く作られています。透湿量のアップと動きやすさを追求する為にシームテープの幅を細くしているのですが、全てのテープを細くしている訳ではありません。
写真中央縦に走るシームテープは幅約1cm、横に走るテープは幅約2cmと部位によって細かく仕様を変えています。特に強度が求められるジッパー接合部やフードの接合部に幅が広いテープが使われており、適材適所で作りを変えることによりPOLARTEC NeoShellの長所を最大限に引き出そうとしているのです。
袖口や裾口等の「擦れ」が多く起きる場所には補強が入っています。もちろん、その分重量は増してしまいますがハードな環境で長く使って頂く為には必要なんです。せっかくお金を出して買ったのなら、山でも街でも気兼ねなく着たいじゃないですか。westcombのアイテムには長く付き合って頂く為の小さな工夫も入っているのです。
フードのツバも大きめの仕様
頭を包み込む様にフィットするフードのツバは比較的大き目になっているので雨中での行動時にフードから滴る水滴を気にしなくて済みます。そして、襟首も高めなので雨の吹込み防止効果+防寒力もアップする作り。人は首から上だけでも体温を多く放出しています。この部分を効率的に防寒することは、体温低下を防ぐ為には非常に大切な要素の一つ。
【着用イメージ モデル身長:163cm 体重:54kg サイズXS着用】
ジャケットの下にフリースや薄手のダウンジャケットを着こめるぐらいのゆとりがあります。裾のカッティングもテクニカルな仕様になっており、自転車の前傾姿勢にも対応してくれるシルエット。そして何よりも、腕回りがメチャクチャ動かし易く、縫い目のゴワゴワ感も感じません。生地自体も柔らかいので長時間着用してもストレスをあまり感じない着心地と言えます。
昨年、レッドは完売してしまいわざわざご来店頂いたお客様にご迷惑をお掛けしてしまいました。今季はXSサイズも取り揃えていますので、少々大き目になってしまうかもしれませんが女性の方でも着て頂けると思います。実物は画面で見て頂くよりも綺麗な発色をしているので今週末は是非店頭でご覧下さい!そして着てみて下さい!最高の着心地を実感して頂けます!
本日のブログは、持病の膝痛を治す為に足の付き方を補正している松下がお届けしました。
朝練、グループラン復活まで今しばらくお待ち下さい。