今回、8月23、24日の日程で計画した行程はこちら。
上高地→徳沢→蝶ヶ岳→常念→大天井(キャンプ)→槍→双六→新穂高温泉
山と高原地図のコースタイムで初日は約14時間。2日目はピークハント無しで約17時間半という行程。
正直行程を決めるにあたり、累積標高がどうとか、距離がこうとか細かい事を考えるのはとても苦手。笑
ましてファストパッキングスタイルだと地図のコースタイムはあてにならないし、2日間ともなると尚更だ。
しかし先月の槍ヶ岳バーチカルアタック(⇒■)から、アルプスの壮大な距離感やテン泊の感覚を取り戻した事、槍からの眺望を拝めなかった事、未だ通ったことのない蝶ヶ岳から大天井経由の槍ヶ岳に行きたかった事など、諸々の理由から今回の山行を計画した。
23日
2時、あかんだな駐車場に到着。
今回はほとんどパッキングを終えてあり、いつでも出発できる態勢。
ウェイトは水なしで6.4kg。
行動食はたんまり積んだけど、ビールも持って来なかったし、自分にしては上出来な方かと思う。笑
バスの始発を4時50分と記憶しており、4時半頃ターミナルに行き時刻表(⇒■)を見ると、なんと、8/23時点の始発は6時20分！(4時50分からの運行は最盛期だけ)
朝からバスの始発を1時間半間違えるという失態。笑
しかし5時半頃、同様の方がターミナルでタクシーを拾っており、幸いそちらに同乗させて頂けた。(ありがとうございました！)
かくして初っ端からプチトラブルの旅は始まった。
5時50分上高地着。
ターミナルは早くも夜行バスの乗客などで賑わっていた。
軽いストレッチと電解水を1L準備して、そそくさと出発。
河童橋を渡ってきた猿
アップのつもりでゆっくり走る。
6時45分、癒しの徳沢着。
一回も止まらずにジョグで来れたのには若干の成長を感じた。
ここで自分の悪い癖が出る。
この先一切の水場は無く、小屋の水の味が苦手な自分は、調子に乗って次の水場(予定では2日目の終盤の双六小屋)まで、汲んだ水を持たせようと、ここ徳沢の水場で4Lあまりの水を補給。笑
これから本格的な登りが始まるというのに、自分は馬鹿だな～、と分かっていてもやってしまう変なこだわり。苦笑
蝶ヶ岳へと続く長塀尾根の入り口は、徳沢園の奥にひっそりとたたずむ。
徳沢には何回も来ているが今まで全く気付かなかった。笑
朝の気持ち良い空気の中、スイッチバックの道を登る。
長塀尾根はきのこの楽園だった。笑
きのこが好む湿潤な環境の為か、ウェットな梯子、マディな路面に苦しめられる。
靴の中は早くも濡れていたが、回避しようがないバッドコンディション。
それでも、GURNEY GOO(⇒■)+DRYMAX/MAXPRO1/4(⇒■)の組み合わせは足の不快感を最大限食い止めてくれている。
そして9時10分、長塀山通過！
蝶ヶ岳まであと1.8km！
その後もまだまだヌルヌルの路面に苦しめられた。
この丸太道の直ぐ後にある妖精池はなかなかメルヘンで素敵な雰囲気。
そして、そこから少し進むと遂に森林限界に達する。
更に更に進むと、蝶ヶ岳ヒュッテが見えた！
そして9時50分、ヒュッテ手前の蝶ヶ岳山頂着！
しかし、この写真を撮っている最中に今まで持ちこたえてきた天気が一気に崩れる！
慌てて、蝶ヶ岳ヒュッテに避難。
外は強風とそこそこ強い雨。
今現在の体力、メンタル、持ってきた装備等を総合的に判断し、この環境を長時間歩くのはかなり厳しいと判断し、ここで停滞をすることに。
12時を回って回復しなければ、今日のキャンプ地は残念だがここにする事にした。
何故かコーヒーは余分が無かったので、白湯を飲んで体を温める。笑
隣で既に今日の工程を終えたカップルが飲んでいたビールが死ぬほど羨ましかった。笑
11時頃だろうか、外を見ていると2人のトレイルランナーが常念方面から走ってきた。
『こんな風雨の中、強いな～』と思っていたら、2人も小屋に入り、暫く雨をしのいでいた。
ふとしたきっかけで話しかけると、なんと当店のお客様という事が判明！！
翌日のインスタ用にと写真をお願いし、記念撮影。
お二人は三股から常念、蝶のラウンドコースの途中だそう。
1人で若干不安もあったので、お客様に会えたことで元気をもらえました！
ありがとうございました！！
お互いの健闘を讃え合い、12時頃、2人はまだ若干雨風が残る中下山を開始。
その直後、急に雨が止み、ガスが消えていく。
穂高方面を見るとみるみるガスが捌けていった。
タイムリミットギリギリで天気が回復！
慌てて準備をし、小屋を飛び出す！
あまりの逆転劇にテンションが上がり過ぎて叫んでいた気がする！笑
しかし、苦難の道程はこれからが本番だった。。。
後編(⇒■)に続く。
ストックはバランス取りにめちゃいい事に気付いた小泉がお送りしました！