THE NORTH FACE SUMMIT SERIES Vol.1

ノースフェイスの展開するアイテムの中でも、一際尖ったポジションのサミットシリーズ。アルパインクライミングや極地での冒険等、山や自然と真剣に向き合っている人達から沢山のフィードバッグを受けて生み出されているシリーズでもあります。本日のブログでは、今季のサミットシリーズのアイテムをご紹介させて頂きます。

 

THE NORTH FACE Hybrid SheerIce Bib  


【モデル身長:163cm  体重:55kg  Color:HR  Size:S を着用】

昨年は本格的な降雪と同時に売り切れてしまった人気の雪山登山用ビブパンツ。低温化で行動する際、お腹周りの冷えは大敵と言えます。そこで、ビブパンツであれば効率的にお腹周りを防寒出来るので、高山域で雪山を楽しまれる方に好まれているというわけです。素材には2種類のゴアテックスが使用されており、メイン素材に、30デニールの3層構造GORE-TEX PROを使用し、運動追従性と摩耗強度が求められるヒザと臀部には、40デニールの3層構造ストレッチGORE-TEX PROを採用しています。

 

汗をかきやすい背中は速乾性の高い素材に切り替えてあったり、用をたしやすいようにレインボーファスナーが取り付けてあったりと、細かい機能が満載。詳細は過去のブログでHybrid SheerIce Jacketと合わせてミッチリと書き込ませて頂いております。気になる方は是非チェックしてみて下さい(過去のブログはコチラ■)

 


【モデル身長:163cm  体重:55kg  Color:HR  Size:S を着用】

ジャケットもビブパンツも、雪山での使い勝手に特化した機能面が優れているのは勿論なのですが、個人的に今季の色がドストライクなんです。この発色の良い赤。真っ白な雪原の中で立っていたら絶対格好良いんですよ。そして、何となく3倍速で動けそうな気になるのは私だけではないはず。

 

 

アイスクライミングにも対応しているので、ハイステップもストレスなく行えます。ヒザとお尻の生地がしっかりとストレッチしてくれるのと、ジャケットの前丈が邪魔にならない長さに設定されているお蔭です。

 

肩や体幹周りに捩じりを加えてみたところ、こちらもノンストレス。ゴアテックス特有のパリパリ感はありますが、生地が張って動きにくい事は全くありません。普段着ですと、他の服との色合わせを考えてダークトーンを選びがちですが、雪山という大自然のフィールドであれば好きな色を楽しめます。今季、雪山ウェアをお考えの方は是非、候補に赤色を加えてみてください。

 

 

Hybrid SheerIce Pant

今季、新登場の雪山登山用ハードシェルパンツ。もの凄く簡単に説明させて頂くと先に紹介させて頂いたHybrid SheerIce Bibのパンツバージョンです。基本的な構造は一緒で、2種類のゴアテックス生地が採用されています。ブラックだと違いが分かりづらいのでパンツを裏返してみましょう。

 

コチラが前側。膝回りだけ裏地の色が濃くなっています。この部分がストレッチ性のある生地が採用されているのです。

 

そして後ろ側。お尻から太腿裏にかけてストレッチ生地が配されています。このハイブリッドの生地使いがビブパンツ同様に抜群の動きやすさを生み出してくれるのです。

 

また、平置きで置いた際の浮き上がりにご注目。膝回りが自然と膨らんでいるのがハッキリと分かります。立体裁断がしっかり施されている証拠です。人は行動中に膝が真っすぐになる事は少なく、特に登山やクライミングとなると曲げた状態の方が多くなります。そういった事も考慮して、動きやすさを追求すると立体裁断が必要になるのです。

 

ウェスト回りはベルクロで調整が出来ます。ベルトではなく、ベルクロにしているのはハーネスやパックの腰ベルトとの干渉を防ぐ為。ベルクロだけでは心もとなく感じるかもしれませんが、オス側とメス側の接地面積が広いのでしっかりと固定してくれますよ。

 

太腿部分に付いている2つのカーゴポケット。ビブパンツにも配されているのですが、このポケットが個人的にツボなんです。配されているポジションもそうなのですが、「何の為のポケットか」が重要なのです。

 

中を除くと、メッシュポケットとリングが付いています。雪山登山をガッツリされている方ならお気付きかもしれません。そうです、ビーコンを収納する為のポケットなのです。今までビーコンは胸元等の上半身に専用ストラップで身に着けておくのが一般的でした。しかし、低温化での電池消耗を防ぐ為に携帯電話を胸ポケットへ収納する方が多くなったのです。ここで問題になるのが、携帯電話がビーコンに悪影響を及ぼすということ。携帯電話の電波が干渉することで、ビーコンが正確な発信を出来なくなってしまうのです。故に、パンツのカーゴポケットへビーコンを入れる人が増えています。その要望に見事にマッチしたポケット構造となっており、さらに左右両方が同じ仕様になっているので右利き、左利き、両方の方にフィットするようになっています。ちょっとした機能かもしれませんが、もしもの時に一秒でも早くビーコンを取り出すのは大事な事。

 

さらに着目頂きたいのが、サイドに走っているファスナー。ブーツの脱ぎ履きの際に必要なファスナーなのですが、ビブと違いパンツはこのファスナーが上まで走っているので、完全に開く仕様となっています。

 

実際に開いてみるとこの通り。内側に配されたゲーターも開くのでブーツを履いたまま、アイゼンを装着したままで脱ぎ履きが出来るのです。鈴鹿山脈の様な麓では雪が張っておらず、標高が上がるにつれて積雪量が増えるシチュエーションでは非常に有効的なパンツです。パックに携帯しておけば、状況に応じて脱ぎ穿きが出来るのでマメな体温調整も行えます。

 

 


【モデル身長:163cm  体重:55kg  Color:K  Size:S を着用】

私の体格ではSサイズが丁度。中にダウンパンツを挟めるぐらいの余裕があります。ウェスト調整はビブパンツと同様で、フロントファスナーがダブルジッパー仕様になっているので、ハーネス着用時でも用を足しやすくなっています。

 

 

ハイステップも楽々で、こちらも動きやすいハードシェルに仕上がっています。一つ、難点を上げるとしたらサイドファスナーが上から下まで走っているので、足上げの際にファスナーが太腿側面や膝側面に当たるのを感じます。ここを気にするかしないかは個人差によるところ。ソフトシェルパンツの上から穿く事を考えれば、私は全く気にしません。この穿き心地ばかりは、実際に試着して頂きたいところですが、様々な機能面を考慮すれば、十分なトレードオフであると思います。

そして、忘れてはいけないのがHybrid SheerIce BibとPantの汎用性の高さ。裾幅が絶妙に設定されているので、スノーボードブーツやスキーブーツにもフィットします。雪山登山やアルパイン、アイスクライミングだけでなく滑りのシーンでも積極的に使えるパンツなのです。

ハイエンドモデルなのですが、これから雪山登山を始められる方にも是非お試し頂きたいアイテム達です。鈴鹿山脈も順調に白くなってきており、今季の雪山は期待が出来そう。毎年、ハイシーズンになると売り切れてしまう物が沢山あります。雪山の準備はお早めにどうぞ!

本日のブログは松下がお届けいたしました。

 

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