Classic Route Hiking@八風峠 備忘録

11月11日(土)、AXESQUIN ELEMENTSのイベントを鈴鹿山脈で開催させて頂きました。
本日のブログでは、イベントの備忘録を記させて頂きます。

集合時間の朝9時。八風キャンプ場の前を通る道をさらに進むと見えてくる登山者用の駐車場は、予想以上の混み具合。参加者の方、全員の駐車スペースがあるかな…と少し心配になりましたが、何とか全員の車は駐車出来て一安心。

本日のイベントはClassic Route Hiking。古くから使われている生活の道を、当時の人や物、事を想像し、想いを馳せながら歩く。浪漫溢れる山歩きのイベント。

ゲストのAXESQUINスタッフの柳谷氏や花房氏、ライターの村石氏に挨拶を頂き、参加者の皆様にもお名前程度の自己紹介を頂いたら早速出発でございます。

 

Classic Routeの多くは、生活の道として使われて来ているので、比較的歩きやすい道が殆ど。今回歩いた八風峠への道も昔から近江商人が伊勢方面への行商の為に使用している道でもあります。

 

勿論、全てが昔のままの道というわけではありません。現代との大きな違いの一つに砂防ダムがあります。土砂災害を防ぐ為に砂防ダムが設けられているので、歩くルートは昔と少しだけ変わっていたり、途中で渡渉する場所が数カ所あったりと歩きやすい道の中にも少しワクワクする場所もあったりするのです。

 

 

歩いていると自然と目につく、歴史を感じる物が。

 

 

 

 

 

古くからあるお地蔵さんや鳥居、慰霊碑等のClassic Route遺産。普段の山歩きでは、その存在を認識しつつも前を素通りしていましたが、今回はその一つ一つを観て感じる。そして自分の中で想いを巡らせてみました。誰の為の慰霊碑なのだろう。造られた背景にはどんな事があったのだろう。気になると調べたくなるのが人の性分。今回歩いた八風峠にまつわるお話はAXESQUIN ELEMENTSのHPにてご覧頂けますので気になる方はコチラ■からご覧ください。村石氏による読み応えのある内容となっております。

 

 

標高が上がるに連れて少しずつ傾斜が急になっていきます。この道を行商人の人達は重たい荷物を背負って草鞋で歩いていたのかと思うと、道具に恵まれた時代に生まれた事に感謝の気持ちが湧いてきます。

今の様に機能的なウェアも無く、木綿等の天然繊維だけの衣服で峠を越える。季節によっては命懸けになる事もあったと思います。山の斜面から集落が見えた時、ホッと一安心したのか、逆にまだあんな遠くにあるのかと悲観的になったのか…もしも自分が当時の時代にいたらどう思ったのだろうな…と色々考えながら歩みを進めていました。

 

のんびのんびり歩きながらも2時間弱程で稜線へ出ました。心配していた風も強くなく、天気も良くてコンディションは最高。

 

八風峠周辺は強風が吹く事が多いので、背の高い木々も無く、生えている樹木は風の影響で斜めに生えている物が多く見受けられます。

 

八風峠の目印である鳥居と八風大明神の石碑。この日は空の青色と雲の白色のバランスが良く、鳥居の赤色が非常に美しく見えました。

 

鳥居の少し横にある開けた場所でお昼ご飯。Classic Routeはハードな道では無いので、荷物もストイックにする必要がありません。故にご飯は好きな物を担いでこれます。

 

 

 

 

 

 

 

 

ラーメンにおにぎり、スープ等々…それぞれの「美味しい」を撮影させて頂きました。私も何か作ろうかな…と思っていたのですが結局サボってインスタントの味噌汁にコンビニのおにぎり。でも、十分美味しいんです。天気も良くて、皆でワイワイ食べるお昼ご飯は最高なのです。

 

食後にはAXESQUINの花房氏から温かい甘酒が振舞われました。

 

何度も山に登っているのですが、山で甘酒を飲むのは実は初めて。適度な甘みが身体に染みてたまりません。きっと昔の人達も峠に茶屋があったりしたら甘酒でカロリー摂取していたのでないでしょうか。

 

 

休憩時間をたっぷり取っているので、ご飯の後はClassic Route Hikingのお話し会。今回の経験は私自身にとっても非常に新鮮で、今までの登山は綺麗な景色を見て感動したり、登頂して達成感を感じたりしていました。しかし、Classic Route Hikingは道に残されている先人達の痕跡から感じる事に想像を膨らませている自分がいました。「景色を見て感動する。」事のように外部からの刺激に対してのリアクションを取るだけでなく、外部から得た情報や刺激を自身の心の中に落とし込んで想像する。これが想いを馳せるという事の一つなのだと思います。

数々あったClassic Route遺産も登頂目的であれば確実に素通りしています。その一つ一つに興味を持ち、自身の中で深く掘り下げる。道そのものも同様です。誰がどういう考えでこの登山道を作ったのか。そういった部分に視点を向けて遊ぶのがClassic Route Hikingでもあるのです。

山遊びの中でも、結構マニアックで深い部分の遊びになるのですが、これが意外にも面白くてハマりそう。

 

色々とお話しをしていると、あっという間に休憩時間が終わってしまい帰りの時間。参加者の皆様が非常に健脚な方達でしたので、帰路は三池岳を経由して下ります。

 

三池岳から下る途中にある「お菊池」も悲しい伝承があるClassic Route遺産の一つ。

おきくは、女性の名前で峠の茶屋の美しい茶汲み女でした。しかし、茶屋の大切な皿を割ってしまいそれを責められた為、山上にある池に身を投じて死んでしまいました。それからおきくの祟りがあり、天候が荒れた日が続いた為、村人はおきくの霊を慰める為に御霊を麓に建てたと言われています。

ぱっと見は池というよりヌタ場に見えますが、かなり深く沈み込むので誤って足を入れないように気を付けて下さい。

 

歩いていくうちに植生が針葉樹の森に変わり、駐車場が近い事が分かります。今回ご参加頂いた方は本当に歩ける方ばかりで、下りも予定より20分程早く降りてこれました。

 

駐車場にて本日の総括。実はClassic Route Hikingのイベントは今回が初開催。光栄にも第一回めを鈴鹿山脈で開催させて頂いたのですが、私自身が不慣れな為、参加頂い皆様にはご迷惑をおかけしてしまったかもしれません。また定期的に開催していきたいと思っておりますので、次回もよろしくお願いいたします。

 

また、ご都合が合わず参加頂けなかった見なさも、是非タイミングが合う機会がございましたらよろしくお願いいたします。Classic Route Hikingの魅力を知りたい方は松下へお声かけ下さい。深く、深~くお話しさせて頂きます。

 

本日も拙いブログをお読み頂きましてありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

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