STATIC の取り組み。ZEPHER PANTS、FORGE PANTS

STATICの2022製品カタログが届いています

まず、目につくのがインパクトのある表紙です。そこに写っているのは、ウェアを作る際の生地の余りとして、どうしても出てしまう裁断ゴミです。これは近年問題視されているもので、STATICでは循環型のアウトドアアパレルとして、裁断ゴミを再利用したり、使用済みの製品を回収したりと、様々な取り組みを行なっています。その他にも、カタログにはSTATICが行っている環境配慮の仕組みが数多く掲載されています。そういった内容に興味がある方は一見の価値アリです。ただ、数は限られておりますので、お早めにお越しいただければ幸いです。

また、掲載されている中には一部、まだ当店に入荷のないモデルもありますが、今回は入荷している中でパンツを2種類ご紹介させていただきます。

STATIC ZEPHER PANTS

環境に配慮しながら、スペックを妥協しないSchoeller dynamic

STATIC ZEPHER PANTS に使用されている、Schoeller dynamic ECONYLには、ストレッチによる動きやすさ、山で安心して使うための強度、撥水の耐久性など、アウトドアで使うための機能がバランスよく備わっています。

ただ重要になるのが、アウトドアで使う際のスペックだけを追い求めるだけではなく、ウェアを実際に使用するフィールドのことを考えて開発された生地である点が、Schoeller dynamic ECONYLの大きな特徴になります。

昨今、魚網などに代表される海洋ゴミが大きな問題になっています。それらは海に捨てられた後は漂い続けるため、海洋生物に与える影響が大きいと言われています。そのため海洋ゴミの問題を解消するために、STATICを含めたアウトドアのブランドでは、海洋ゴミを再利用する、リサイクル活動が進んでいます。

STATIC ZEPHER PANTSの生地には、海洋ゴミから再生されたナイロン糸ECONYLを使用しており、その30%が漁網のリサイクルから構成され、他の70%はその他海洋や海岸から回収されたゴミを利用しています。

加えて、生地に施されている撥水加工も、流れ出た際に自然環境に与える負荷の高いフッ素加工を使用していません。少しずつでも、自分たちが遊べる環境を守るための、行動を起こす身近な第一歩として、使っているウェアから見直してみても良いかもしれません。

使用シーンについて

環境に配慮しながら、スペックを妥協しない生地で作らた ZEPHER PANTS は、薄手かつストレッチが効いているため、春夏シーズンは高山域、秋冬シーズンなら低山域でも使える万能なモデルになっています。

これからの時期に高山域で、登山やトレイルランニングなど運動量の多いアクティビティをする場合、ある程度薄手の生地のパンツが使い勝手が良くなってきます。また、ストレッチの効いた動きやすさと、風に吹かれたときに体温を保持する耐風性を兼ね備えていることが重要になります。加えて、速乾性高く、岩などに少々擦れても問題のない頑丈さが備わっており、それらのバランスが取れているのが特徴です。


(165cm、57kg、Ssizeを着用)

登山で今からの時期に着用していただく場合、この時期にはショートパンツだとまだ肌寒いような稜線や、ゴツゴツした岩稜帯で活躍してくれます。足上げを妨げない作りは、一日に長距離を移動するような際にも向いています。薄手の生地の中でSchoeller dynamic ECONYLは比較的に頑丈なので、岩場で行動したり座った際にパンツを痛めてしまう心配をする、別の側面でのストレスも感じにくくなります。また、秋冬シーズンであれば、低山の山歩きや普段のランニングなどでもマルチに活躍してくれます。

ポケットのこだわり

パンツの使い勝手に関してですが、腰部にはジッパー付きの大きなポケットが配されています。個人的な話になりますが、山で行動する際にはこの位置のポケットにスマートフォンを入れることが増えています。貴重品やスマートフォン等の手荷物を、パンツのフロントポケットに入れると出し入れは便利ですが、足上げの際に干渉してしまいます。この位置ならそれらの手荷物を入れても、足上げにも干渉せず、座った際の邪魔にもなりません。

(しっかりストレッチが効いており、ポケットも配置のおかげで干渉しません。)

ジッパー付きポケットのサイドには、ジェル等を収納しやすいストレッチメッシュポケットを配置しています。出し入れが楽なので、頻繁に使うことの多い日焼け止めやネックゲイター、帽子、グローブなどを入れるのに便利なポケットです。

STATIC FORGE PANTS


(165cm、57kg、Ssizeを着用)

頑丈な生地Schoeller dryskin  ECONYL

次にご紹介するのは、こちらのSTATIC FORGE PANTSです。主に登山やクライミング、その他には沢登りなどの多くのシーンで使える多用途なパンツになります。

先にご紹介した ZEPHER PANTSは、Schoeller dynamic ECONYL使用していましたが、 FORGE PANTSはSchoeller dryskin  ECONYLが使用されており、その特徴として、しっかりとした厚みを持つ頑丈な生地になります。

生地に厚みがあると、少々のスレや藪こぎで破いてしまう心配も少なくなります。風や寒さに対して強く、保温力も高くなるので、先程の ZEPHER PANTSでは寒さや強度面での不安を感じるシーン、シーズンで着ていただければ、2つのパンツの差別化が図れるのではないでしょうか。

ゆとりあるシルエット

このパンツが使えるシーズンは長く、真夏の低山以外は殆どの時期で着用できるモデルになります。加えて、フィット感には若干ゆとりがあるため、中にタイツを着用して保温力をプラスすることができます。もし、冬シーズンの登山で使う場合には、鈴鹿山脈のような低山なら少々雪があっても着用できます。

ポケットが多く収納力に優れている

すっきりした見た目のパンツですが、ポケットはハンドポケットが2つ、右腿にポケットが1つ、ヒップポケットが2つと、合計5ヶ所にポケットが付けられています。山のパンツに細々としたものを入れる、収納力を求める方にはぴったりなパンツです。加えて全てのポケットはジッパー付きなので、ものを入れた状態で動き続けても、落としてしまう心配も減ります。


(ウエストベルトのバックルはリサイクル素材かつ、STATICのロゴ入りのものを使用)

また、ベルトのバックルや、一部のファスナーにもリサイクル素材を使用するといった、徹底したブランドコンセプトにこだわりを感じます。今現在、全てのパーツがリサイクルにはなっていませんが、将来的には可能な限りのリサイクル素材を使用することを目指しており、ウェアに使用するパーツや、生地の選定一つ一つにまで、こだわり抜いた理由があるため、当店スタッフを含めて少しずつファンを増やしています。

以前からSTATICをご存じの方も、この記事でSTATIC について初めて知って頂いた方も、少しずつ環境配慮型のアウトドアブランドの取り組みについて興味を持っていただけたらと思います。

本日のブログは井戸田がお送りしました。

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