軽量系レインウェアの選択肢として Teton Bros. 「Feather Rain Full Zip Jacket」

Teton Bros. Feather Rain Full Zip Jacketは、軽量系のレインウェアの中でも人気のアイテムで、他のレインウェアとも比較され、選択肢に上がることの多いモデルのひとつです。軽量で肌触りが良く、ある程度の運動量が多いシーンで使うことが想定されているため、蒸れを出すための工夫も施されています。

ただ、レインウェアを選ぶ際に重要になるのは、全ての方にとって、オールマイティに使えるモデルを実現するのはなかなか難易度が高いということです。例えば、軽さが満たされたとしても、着心地が犠牲になることがあります。

そんな軽量系レインウェアのカテゴリで、Teton Bros. Feather Rain Full Zip Jacketは軽さや着心地の良さを備えたうえで、具体的にどういったユーザーが、どういったシーンで使うのかをしっかり想定してデザインされている、バランスのとれたモデルのひとつだと言えます。


(蒸れを逃がすためのベンチレーションが、脇下に備わっている)

撥水のウィンドシェルじゃ不安なシーンで


(身長165cm、55kg Ssizeを着用しています)

例えば、今の時期に鈴鹿山脈のような低山で日帰り登山をする際のイメージとして、雨量やシチュエーションによっては、レインウェアーを持っていたとしても撥水のウィンドシェルでやり過ごしてしまうこともあります。

また、レインウェアのガサガサとした着心地や、2レイヤーの場合は、この時期は直接その素材面が肌に触れる事もあり、その肌触りがが苦手な方もいらっしゃるのではないでしょうか。

Teton Bros. Feather Rain Full Zip Jacketは3Layerを採用しており、その生地は、さらさらとしていて肌に張り付かず、また、軽量モデルのため生地の重さで体にまとわりつく感覚が少ないのが特徴です。このようなレインウェアなら、ウィンドシェルのような感覚で着れるため、動きやすさや肌触りなどの不快感を気にして、着るのをためらうこともありません。

この後の説明でもお伝えしますが、撥水性のみではなく耐水圧、つまり防水性を備えたうえで、肌触りが良いレインウェアは、これからのシーズンの登山では活躍の機会が多いのも事実だと思います。もし選択肢の一つに挙がっているなら、使うシーンのイメージを固めてからお選びいただくのもアリかもしれません。

実際に使用した感想

Teton Bros. Feather Rain Full Zip Jacketは個人的にも所有しており、そのなかでも出番の多いレインウェアの一つです。たとえば、昨年9月の下旬、北アルプスの燕岳と大天井岳の間をピストンで往復した際、その時期の気温は15度前後と肌寒く、基本的にガスが稜線を囲んでいることが多く、風が強いうえ雨もときおり降りつけることがありました。そんな気候では、行動着として持って行ったウィンドシェルは、雨に対して撥水性の限界を超えて、生地が濡れてしまったため、着続けることが出来ませんでした。

その際、Teton Bros. Feather Rain Full Zip Jacketをウールの長袖ベースレイヤーの上に着ることで、雨が降ったり止んだりしてもほとんど脱ぎ着をせずに行動し続けることができました。軽量でも、耐水性を備えたレインウェアなら、風や雨から身を守ってくれるため、ウィンドシェルではカバーしきれない部分を補うことができます。

ただ、軽量レインウェアをしっかり活用する為には、使用するユーザー自身が長所と短所を把握し、使用する際のシーンをイメージした上で使うことが必要不可欠になります。また、しっかりメンテナンスをして、撥水を復活させるのも重要になってきます。

袖口、裾周り、ポケット

しっかりフィットする袖口

袖口はベルクロは無く、ゴムでフィットさせる造りです。行動中での脱ぎ着の際に、ベルクロをいちいち留めることは手間になり、本体の重量増にもつながるため、あえて省いています。また、雨天時以外に着用し暑くなった時に腕まくりをすると思いますが、ベルクロで無い分ズリ落ちにくいというメリットもあります。

また、首回りの造りも若干細身になっているため、ジッパーが首やあごに当たるのが気になる方は、ネックゲイターを付けていただくのもアリかと思います。

(ネックゲイターを付けることで、首回りの皮脂汚れも防ぐことが出来ます。)

裾まわりの調整方法について

裾のフィットを調節するコードには、一般的なプラスチックのコードロックではなく、柔らかいゴムのようなストッパーが付いています。軽量化にも繋がっており、ストッパーをつまんでコードを引っ張るだけでスピーディーに締めたり緩めたりの調節が可能です。

シンプルな胸ポケットが一つ

左胸に丁度良いサイズのポケットが付けられています。大きすぎず小さすぎない為、お使いの携帯電話によっては、中で動きづらく気にならないのもポイントです。

重量について

Teton Bros. Feather Rain Full Zip Jacketは、Ssizeの実測値で約153gの軽さを誇るレインウェアです。ただ、軽さや着心地を重視している為、防水性の高さに関しては、ある程度のところで留めていることを理解して頂ければと思います。また、軽量化の為生地が非常に薄く、雨でウェアーが冷える事で体温が奪われやすいとい点もあり、雨天時の行動やレインウェアーをあまり着慣れていない方にとっては、レイヤリングの難しさや不安点が多くなる為、初めてのレインウェアーをお探しの方には少し難しく感じるかもしれません。

ただ、ここで重要になるのは、Teton Bros. Feather Rain Full Zip Jacketの属する軽量レインウェアのカテゴリを、しっかりとした耐水圧を備えた防水の「THE レインウェア」と、撥水のみを備えた「ウィンドシェル」の中間に位置的な存在として考えていただく事で、よりレイヤリングがイメージ付きやすかったり着れるシチュエーションが想像出来るのではないでしょうか。そのイメージをもって、着心地と軽さを活かせるシーンで是非、お使い頂ければと思っています。

ちなみにパンツもあります Feather Rain Pant

 


(165cm、55kgでSsizeを着用)


(裾はローカットシューズを履いたまま脱ぎ着が出来る仕様)

 

別売りのFeather Rain Pant パンツも非常に軽く、Ssizeで実測118gとなります。ジャケットと合わせても300gを切る重量は、他のレインウェアと比較しても軽さで優位に立てます。

もちろん、Teton Bros. Feather Rain Full Zip Jacketとセットアップでお選びいただくのもおすすめですが、他のレインウェアジャケットとの組み合わせもアリだと思います。

レインパンツはジャケットよりも脱ぎ着に手間がかかるため、小雨なら履かない方も多いのではと思います。ただ、時期や天候によってレインパンツが無いと、履いていったパンツを濡らしてしまったり、ショートパンツの場合などに寒さを感じることもあります。

軽くて、履き心地が良く、動きやすいレインウェアは、ジャケットのみならずパンツも出番が多いのではないかと思います。


良くも悪くもTeton Bros.のカラーは、画像ではその良さがうまく伝わらないぐらい絶妙な色加減です。店頭でカラーを見て頂きたいなとも思いますし、何より実際に着てその軽さと着心地、動きやすさを体感していただきたいなと強く思います。

本日のブログは井戸田がお届けしました。

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