数あるアウトドアメーカーの中で、トレラン用のレインシステムを最も多く開発しているうちの一社は、恐らくノースフェイスでは無いかと思っています。
使用している防水透湿or通気素材もゴアテックス、ハイベント、フューチャーライトと3種も展開しており、2026年春夏シーズンはランニングジャンルの中だけで防水ジャケットを4モデルも展開。開発にあたり、それぞれのモデルで数多くのトライ&エラーがあり、沢山の苦労を得て製品化に辿りついているのだと思います。
そして私、松下のブログにてノースフェイスが展開するランニング向け防水ウェアを数回にわたりご紹介させて頂きます。
まず、第一回目の本ブログでのご紹介は、今季大注目の最新モデル!
GTX Trail Endurance Jacket ■

表生地には7デニールのナイロン素材、肌面には気心地の良いC-knit Backer、防水メンブレンにはePE GoreTexを採用した防水シェルジャケット。本アイテムは、ノースフェイスの数あるラインナップの中でもハイエンドな「Summit Run」のカテゴリーから展開されており、トレイルランナーの要求に応えるべく開発されたモデルです。

最も特徴的なのは、胸元に配された大きなベンチレーション。ダブルファスナー仕様で上からも下からも開け閉めが出来るようになっているのは、換気だけでなくトレランパックへのアクセスも考えているから。7~10リットル程度のトレランパックであれば背負った状態で上からガバっと着用出来ます。

試しにコチラの装備FUME6とソフトフラスク2本を装備した状態で試着してみました。

163cm/54kg Size:S / Color:AQ
胸元、背面共にトレランパックやフラスクを考慮して立体的にデザインされているのでツッパリ感は全くありません。

わざと肩回りを突っ張らせてみても違和感無し。これはかなり優秀なカッティングデザインですよ!

ベンチレーションの位置は、ベスト型パックのポケットのポジションと相性抜群。これなら着用中もストレス無く水分の補給が行えます。ベンチレーション回りはリフレクター仕様になっているので、夜間の操作性もバッチリ。

個人的に「分かってるなぁ!」というポイントが、このベンチレーションファスナーがダブル仕様になっているところ。雨の中、ベストパックから補給食等のちょっとした物を取り出したい時、上から全部開けてガサゴソするのと、下から少しだけ開けて手を入れるのとでは水滴の入り方が変わります。特に低温化では体幹が雨水に触れると体力消耗に繋がる為、小さな機能ですが状況によっては非常に重要な要素となり得るのです。

フードの立体裁断も相変わらず秀逸。数年前のモデルから殆ど完成型になっているのでは無いかと思っており、他メーカーも同様のパターンを採用する程の出来栄え。

パック装着状態+フードを被った状態で腕をスイングしても、どこかに動きにくさを感じる事は全くありません。これなら雨天の中でも限りなくストレスフリーな状態で着用し続ける事ができますね。フードのツバ部分も硬さ、サイズが絶妙で視界を大きく確保出来ます。

袖口は下側はシャーリング、上側はベルクロで絞れる形。軽量化に振り切ると、袖口はシャーリングのみになっている事が多いのですが、ストックを使って登っていると袖口から雨水が入り込む事があるのでベルクロでしっかりと止められるのは雨天対策としては非常に嬉しいポイント。

また、メインファスナーもダブル仕様になっているので、防寒着として着用している時のガッツリ換気もしやすくなっています。

付属の専用スタッフザックに入れれば非常にコンパクト。重量はSサイズ実測値約191g(スタッフパック込)と、機能に対して非常に軽量。
ただ、ひとつ気になるのはパックを背負う想定で作られているのであれば、パック無し状態で着ると生地が余ってダルっとした感じになってしまうので無いか。そこで各サイズでパック無し状態の着用写真をご用意しました。

163cm/54kg Size:S / Color:AQ

171cm/60kg Size:M / Color:K

173cm/64kg Size:L / Color:K

179cm/66kg Size:XL / Color:LR
よくあるピッタリフィット系のランニング用防水シェルと比べると、ややユッタリめには見えますが逆にこのユッタリ感が今っぽい。良い意味でシルエットがレーシー感を減らしてくれるので、レースの行き帰りの防寒着としても着やすいタイプです。
そして、GTX Trail Endurance Jacket ■に対応している防水パンツも非常に高い作りこみレベルを発揮しています。
GTX Trail Endurance Pant■

こちらも7D Nylon GORE-TEX C-Knit Backerを使用した軽量系レインパンツ。動きやすさや軽さ(Sサイズ実測約145g)に拘っているのは勿論ですが、長時間動き続けた際の着脱のしやすさにも重きをおいたデザインとなっています。

フルオープンタイプのレインパンツであるあるなのが、いざ穿こうとしたらどっちが前でどっちが後ろかが分からず、なんならパンツの形自体がわけわからなくなって、一旦フリーズしてしまう。

グルっとパンツ全体を見てみて、ようやく「あ!こっちが前ね!」となって穿く向きが分かる…という事が多々あります。元気な時なら笑ってやり過ごせるのですが長距離、長時間を走っている最中となったら非常にストレスを感じてしまいます。
そこで、活きるのがこちらの機能。

パンツに設けられたこのテープ。スタッフバッグからパンツを取り出したら、まずこのテープを探します。どっちが前で、後ろで、なんて事は考えずにまずはテープです。

このテープをウェストに回してパチッと止めれば、自然と前後が決まります。全く何も考えることなく、ただただ直感的に操作するだけ。

あとは単純にサイドファスナーを閉めればOK。

完了でございます。慣れれば10秒程度で穿くこともできる程にシンプルで分かりやすいシステム。靴を脱ぐ必要も無く、スノーランニングの時ならチェーンスパイクを付けたまま脱ぎ着が出来ます。

これだけ便利でありながら、Sサイズで実測約145gという軽さ。もう驚きじゃないですか?

上下セットで導入してもSサイズで約337g。とてつもなく優秀です。レースシーンで高い防水プロテクションを求めるのであれば、やはりゴアテックス製品に分があります。
この先、ロングレースに参加される皆様。防水性の高いレインシステムをお考えの際は、是非 GTX Trail Enduranceを試してみてください。雨が降れば降る程に、その機能性の高さを感じて頂けますよ!
本日のブログは松下がお届けいたしました。
