その軽さと暖かさに有難みを感じる。ALLIED FEATHER & DOWN

少し重たい話になるが、僕たちは生きる上で多くの命をいただいている。
この言葉を聞いて多くの方が「食」関して想像すると思う。

「命をいただく。」

この事に関してだけでも、多くの意見や考えがあり、ここに対して自分が向き合った事が無い為、確固たる自分の考えがまだない。むしろ、気が付いた時には、その行為が自分の生活にスタンダードなモノとして存在していて、良し悪しの判断対象にすら無かった。

ただ1つ言えることは、この手の事は言いだしたら切りがないが、考えない事に対してはどうかと思う時代にはなってきている。

実は、この「命をいただく」は、アパレル業界でも同じことが言える。

動物の毛や羽毛で作られた機能的な服は多く、その恩恵を受けている人は沢山いると思うし、僕は間違いなくその1人だ。メリノウール、ヤクウール、アルパカウールにダウンやフェザー。天然素材と言われる多くは、動物から採取されて僕たちは身にまとっている。

これも、先に書いた「食」と同じで、あまりにも自分の生活の中でスタンダードなモノとして存在していた為、数年前までは、その事に対して深く考えた事が無かった。

 


ALLIED FEATHER & DOWNとトレーサビリティ

トレーサビリティは、英語の「trace(追跡)」と「ability(能力)」の2つの単語に由来し、日本語で優しく言い換えると、「追跡可能な」「生産の履歴が分かる」状況の事を指している。

個人的に一番分かりやすいトレーサビリティを1つあげるとするならば、スーパーで良く見る「◯◯農家さんで作られたお野菜」だと思う。

今、アウトドア・アパレルの世界はこのトレーサビリティが1つのスタンダートとなりつつある。特に、鳥の羽毛を使ったダウン製品は、このトレーサビリティがいち早く取り入れたと記憶している。それに大きく貢献したのが、「ALLIED FEATHER & DOWN」だ。

1987年、アライド社はカリフォルニア州バーノンにある小さな工場からスタート。アライド社は創業当時から信頼のできるダウンの調達経路を模索してきました。現在では、水鳥農家とダイレクトに契約することで安定した品質、価格、トレーサビリティシステムを確立。そして、先鋭的なダウンメーカーとして、ダウン産業に多くのインパクトを与えてきた。その1つが、業界全体の測定可能な基準を設ける為に制定された、新たな認証基準『RDS(RESPONSIBLE DOWN STANDARD)』の設定だった。超簡単に言えば、「ルールを守って飼育され採取し、その履歴が分かるダウンですよ!」という為の基準を作ったというイメージ。

そして、そのRDSは後にアライド社から完全に独立した第三者監査機関に変更。更に、そのRDSは動物愛護団体からの意見を取り入れサプライチェーン全体にその声を反映。これにより、RDSは生きたまま採取されたダウン、強制摂食を強いられたダウンを徹底的に排除。水鳥が育つ環境にも配慮した。そして、アライド社は全ての羽毛はトレース(追跡)出来るシステムを導入。

 

そして、もう1つアライド社がダウン産業にインパクトを与えた内容として、フッ化炭素を使わない撥⽔ダウンの開発に成功した事ではないだろうか。

 


ALLIED FEATHER & DOWN独自の撥⽔加工

アライド社が行う撥水加工の1つに「ExpeDRY」という加工がある。これは、都市鉱⼭とも呼ばれる廃棄された電⼦基板から⾦を回収し、その⾦をダウンへとコーティングする事で、速乾性能を⾼め撥⽔の効果を⾼める技術。まさか、自然由来の素材へ撥水加工に、廃棄された電子基板が使われていると全く知らなかった。

それ以外にもアライド社の撥水加工として「Hyper DRY」という加工もある。これは、「ExpeDRY」とは逆に、自然由来のワックス化合物を原料とした撥水加工。

これらの独自に開発した撥水加工は、フッ素問題だけではなく、従来の撥水ダウンと比べ使用する水の量が1/25に減らすことも実現。

 


ALLIED FEATHER & DOWNの妥協なきリサイクルダウン

アライド社は長年に渡り羽毛資源のリサイクルに向け、高品質リサイクルダウンの研究に取り組み、「RENU CIRCLE 」を開発。かつてリサイクルダウンはフィルパワー、耐久性、清潔性といった品質面に問題があり、羽毛布団向けに価格を抑える目的で新しいダウンと混ぜて使用してきたが、サプライチェーンパートナーとの取り組みの成果もあり、現在ではアライド社のリサイクルダウン「RENU CIRCLE」は高品質で清潔な耐久性のあるダウンとして高い評価を得ている。

因みに「RENU CIRCLE」のダウンのフィルパワーは700~800を実現。グレーとホワイトがあり、新品のダウン同様の耐久性とロフトを維持。

 


ALLIED FEATHER & DOWNを体験しよう!

ここまでご紹介した「ALLIED FEATHER & DOWN」を使用したブランドCALM & RIDEのPOP-UPストア(→■)を開催!

昨年、日本で生まれたCALM & RIDEは、世界的にも認められた「ALLIED FEATHER & DOWN」を使用したダウンウェアーを中心としたブランド。

そんな世界基準のダウンを使いながらも、アウトドアブランドが作るテクニカル感たっぷりのダウンウェアーではなく、個性的なコンセプトとデザインで作れたアイテムが多く、多くの方にとって新鮮なアイテムとして眼に映ると思う。

そのデザインやシルエットは、ついつい袖を通してみたくなるし、これを使う為の遊び方の想像を掻き立てせてくれます。

イベントは期間限定となっていますので、是非、ご興味がある方は店頭へお越し頂ければ幸いです。

投稿者:飯田

先頭に戻る