用法用量をお守りください
ここからが、いよいよ具体的なお話になります。
今回は、「ベアフットとの付き合い方」のお話になります。
ここまでブログを読んで、ベアフットシューズを履いてみようと思ったあなた。
いや、実は過去にベアフットシューズを履いていたけど、今は履いていないという方も。
そして、今既に履いている方まで。
ベアフットを履く時のポイントとして、「用法用量をお守りください」というポイントがあります。なんだが、薬のCMっぽいですよね。

コロナ頃からベアフットのセカンドウェーブが始まったと思っています。
あのウェーブがあったからこそ、今このタイミングで多くの方がベアフットシューズに対して意識が高まっているのでしょう。
その一方で、あのウェーブは、異常なスピードで流行りを作り、一定層に大きなブームとなって刺さっていきました。
こうなると、メーカーや販売店がどれだけ正しく製品について情報を発信し伝えたとて、流行りで買ってしまった人にとっては、1つのアクセサリーでしかなかく、本来身体の機能を取り戻す為の靴で、身体を壊してしまったとか、痛くて履くのを止めたという方もいらっしゃいました。
なぜ身体を壊してしまうのか?
その原因は様々ですが、割と大きな原因として言われているのが、「極薄のベアフットシューズを急にあらゆるシーンで履きまくったから」。と、言われています。

要するに、急に極薄のベアフットシューズで足を酷使しすぎると、足の裏への刺激が強くなり、痛みや疲労、そして脳には莫大な量の情報が送られ、そして、処理が追いつかなくなります。その結果、身体は、機能や感覚が育つよりも先に、痛みをカバーする歩き方や走り方になり、そして、結果的に、足裏以外の身体を痛めたり、酷い人は猫背になってしまったりとか。
その一連のムーブメントを見ていたとある方は、「普段からあんな薄い靴を履いていない人が急に長時間(日数)履いたら、身体を改善する前に身体が悲鳴を上げるよ」と。そして、「用法用量を守って少しずつ身体に慣らしていくことが大切」だと教えられた。
まさにその通りだと思った。
身体には“移行期間”が必要
ALTRAやLUNAサンダルが日本に上陸した当時、
「このシューズやサンダルでヒールストライクの走り方はしないでください」。
「必ず、正しいフォームと着地で走る練習をしてください」。
そして、「いきなりいつも距離を走らないでください」と、言われた事を思い出した。

僕らも店頭で販売する時は必ずそれを伝えています。(昔は、ALTRAを購入するとEducation BOOKがついていた程の徹底ぶりだった)
確かに、ALTRAのシューズを履いた時、あの独特の気持ちよさで走る事がとても楽しかった。ただ、急にフォームの改良やサポート機能が無くなったシューズで走りすぎたせいで、足を故障してしまったという方も多かったと思う。(僕は、販売スタッフでありながら、脹脛を激しい筋肉痛にした経験者)

要するに、多くの方が、今までは動きをサポートする靴で身体を動かしてきたわけだから、そのサポート機能がなくなれば、眠っていた身体の機能が正しく動くまでの、移行期間は必要。
そう、筋肉や耐性は感覚的な「慣れ」とは違い、きちんと機能するまでは多くの時間を要します。
ベアフットで起きる3つの変化
因みに、ベアフットシューズを履くことは以下の3つ内容が身体の変化として現れます。
1.「眠っていた筋肉」の目覚め待ち(リハビリ期間)
一般的な靴を履き続けてきた私たちの足は、いわば「ギプスで固定されていた状態」に近い。ベアフットを履くことは、そのギプスを外してリハビリを始めることと同じ。
例えば、ベアフットシューズでいきなり10km走るのではなく、まずは「家の中や近所の散歩から」使われていなかった足裏の筋肉やアキレス腱が、本来の強さを取り戻すまでの「待ち時間」が必要です。
2.「感覚入力」に対する脳の書き換え(OSのアップデート)
前段で書いたように、ベアフットは脳への情報量が爆発的に増えます。脳が「新しい着地衝撃のいなし方」を学習し、フォームを書き換えるには時間がかかります
脳や神経が疲弊しないよう、「1日のうち数時間だけ」、あるいは「週に1〜2回だけ」といった形で、少しずつ脳を慣らしていく必要があります。
3.「痛みを無視しない」という安全装置(自己診断)
ベアフットを履くと、身体の悪い部分が「痛み」としてすぐに表面化します。その痛みは「今のフォームは間違っているよ」「その筋肉はもう限界だよ」という身体からの警告(シグナル)です。痛みが出たら「すぐに使用を中止し、クッションのある靴に戻す」。この引き際を守ることが、長期的な成長には不可欠です。
先ずは、このような大きな変化が自分自身の中で起きる事を知っておく必要があります。
そして、いきなり極薄ベアフットシューズに以降するのではなく、ベアフットシューズの中でもクッションの厚さの違いや感覚の違いがあるので、無理のないレベルから始める事をお勧めします。そして、最も大切なのは、いきなり運動の為のベアフットシューズではなく、デイリー(日常)で使えるモノを是非お選びください。
次回最終回「#5 日常をアクティビティに」ついてお話させていただきます。

