昨年の登場から一気に人気トレランパックの座に躍り出たノースフェイスのFUME6。

私も愛用しているモデルなのですが、正直、トレランパック市場の中では決して安くはない金額なんです。それなのに、なぜこれほどまでに人気なのか。本日のブログでは、その魅力を深堀りしたいと思います。
魅力その① /シンプルで使いやすいポケット類

FUME6の前面には全部で6つのポケットが備わっており、海外メーカーのモデルと比べるとかなりシンプルな配置。これは、何をどこに収納したかを考えることなく、直感的に操作できるようにするためのもの。日頃のトレーニングの時からどこに何を入れるのを決めておき、その状態でレースにも臨む。そうする事で「何をどこに入れたか」を考えることなく、直感的に取り出せるのです。この効果は疲労が溜まり、肉体的にも精神的にもキツくなっている時こそ真価を発揮してくれます。
長距離を行動したことがある方なら分かると思いますが、ヘトヘトになって頭も回らない…あの状態でも必要な物をちゃんと取り出せるようにする為のシンプルさというわけです。

①、②のソフトフラスク用ポケットは、比較的高めの位置に付いています。これは、顔を少し傾ければフラスクに口が届く位置を計算しての仕様。いちいちフラスクを口元へと強く引き寄せることなく給水が出来ます。

③、④のポケットはマナバーがちょうどスッポリ入るぐらいの大きさで、サプリメント系を入れておくのに便利。日頃から右側をアミノ酸系サプリメント、左側をMg等の足つり予防&電解質系サプリメントと分けて使用しておくとレース等の時でもマゴマゴせずに摂取出来ます。
そしてフロントポケットの中で一番大きな⑤、⑥のはジェル等の行動食やグローブ等の小物等を詰め込んでおくのに便利。

内側にはフラップが設けてあるので、ポケットの中から物が飛び出すのを防いでくれます。生地もしっかりストレッチするので見た目以上に物が詰め込めますよ。

そして、後面の収納はジッパー式の①がメイン気室。軽さを求めるなら海外メーカーの様にジッパー無しの開きっぱなしにしても良いところですが、そこは日本人の好みに合わせての仕様にしてくれています。③と②は防水系ウェアやウィンドシェル等の行動しながら取り出したいウェア類の収納にピッタリ。

この③と②のポケット内側にもフラップが付いているので、荷物が飛び出しにくくなっています。他ポケット同様にどちらに何を入れておくのかを常に決めておけば、わざわざパックを降ろしてガサゴソして…という手間をかけることなく行動できます。
魅力その②/ パック本体の軽さ

※パック本体をポケット⑥に入れ込んで計測
パック本体の重量は実測値で下記の内容となりました。
| パックサイズ | 容量 | 本体重量 |
| S | 6リットル | 約163g |
| M | 6リットル | 約166g |
| L | 7リットル | 約175g |
若干の個体差がある為、モデルによって数グラムの誤差は出ると思いますが、Lサイズでも200gを大きく下回る軽さを備えています。
必要な装備をしっかりと携えながら、余計な重さを感じさせないので走る事にしっかりと集中出来ます。
魅力その③ / 軽さを維持する為の生地

背面からショルダーにかけて使用されている、このリップストップ状の生地。この生地も重要な機能を備えており、モノフィラメントが使用されています。以前に本ブログでモノフィラメントの説明はさせていただいているのですが、もう一度….。

※㈱星野商店様■のHPより抜粋
こちらの写真をご覧頂くと分かりやすく、通常の糸は細い繊維の束を撚ってつくられており、マルチフィラメントと呼ばれています。繊維と繊維の間に微細な隙間ができ、毛細管現象によって水分を吸い上げるため、ベースレイヤーなど、吸汗性を持たせたい生地にはうってつけです。一方で、水分を吸わせたくない場合には、この特性がデメリットになってしまいます。しかし、写真左側のモノフィラメントは一本だけの繊維で出来ているので水分が入り込む隙間が存在しません。魚釣りで使う釣り糸等も同様の構造なのですが、もともとモノフィラメントはバックパックに使用することを目的として作られていない為、市場に存在する素材ではノースフェイスの開発チームが求める肌当たりや背負い心地をだすことが出来ず、FUMEに使用されている生地はノースチームが一から開発したものになります。

そして、この生地により大量に汗をかいてもその水分によってパックが重くなる事もなく、行動し続けられるのです。私も真夏の暑い中で、ダクダクになりながら何度もFUMEを使用していますが、汗による重量感を感じた事は一度もありません。
モノフィラメントの生地自体に特徴的なパリッと感というかコシがある感じはしますが、それによって擦れて肌が痛くなるような事もありませんでした。
魅力その④ / ウェアとの連動性

Color : SP
腕振りを妨げず、肩甲骨の自由度を高くとる為に特徴的なシェイプをしているFUME6ですが、同シリーズのウェアFLT Impulse Singlet■と着合わせると、丁度ウェアに沿うようにデザインされています。

暑い環境下では、この組み合わせはめちゃくちゃおススメです。暑いのか寒いのか分からない今の季節は、この組み合わせにアームカバーをプラスすれば体温調整がしやすくて快適に行動し続けられますよ。
魅力その⑤ / 好みで変えられるポール取り付け位置

トレランポールの取り付けは、こちらの写真の①~④のコードを使用します。まず、前面に取り付ける場合は①と③、又は②と④の組み合わせで取り付けます。

①と③を使用した場合は、このように前面の腹部あたりに付く形となり、②と④の場合は左右のバランスが逆になります。

そして、前に取り付けると走る時にちょっと気になる…と言う方は①と④の組み合わせで使用頂けば、後ろ面にポールを取り付けることも可能です。慣れればパックを背負ったままでも付け外しが出来るので、お好みで選んで頂ければと思います。
必要なものだけを残す、引き算の美学。
アウトドアギアは、機能が増えるほど便利になるとは限りません。
あれもこれもと機能を付け足していくのではなく、本当に必要なものを見極め、必要最小限の構成で使いやすさを追求しています。
FUME 6のシンプルさの中には、そんな「引き算の美学」を感じます。
日本独自の美意識にも通じる、余計なものを削ぎ落とすことで生まれる機能美は、シンプルだからこそ、使用者の動きやスタイルを邪魔せず、使い込むほどに操作も洗練されていくのです。
レースに向けてパックを新調したい方はもちろん、これからトレランを始めたいエントリーの方にも使いやすいパックです。ぜひ一度、店頭でお試しください!
また、改めてご案内させて頂きますが11月にはFUME6や、ノースフェイスのトレランシューズ等をフィールドで試せるトライオンイベントも開催しようと思っています。HPやSNSにて告知させて頂きますので、ご興味のある方は引き続きチェック頂ければと思います!
本日のブログは松下がお届けいたしました。
追伸!
ロードのトレーニングにはFUME1■がおススメ!

日頃からランパックを背負って走っておくと身体の重心位置や体幹にかかる負荷もトレラン中のそれに近くなり、良いトレーニングになりますよ!

1.5リットルというありそうでなかなか無い容量も使いやすくてGOODです!


