OMM BIKE参戦記

先日、日本で初開催されることになったOMM BIKEに参加するため白馬・小谷村まで遠征してきました。(⇒)

 

OMMレースの本戦には過去に2度参加しており、そのエントリー層向けの位置づけとなるOMM LITE(⇒)とバイクカテゴリのOMM BIKEが今夏に初開催されるという情報を得てからワクワクしていました。

LITEとBIKEは、本戦のタフな部分をすっぱりカットしたルール設定となっており、OMM本戦に近い状況下で実際のナビゲーションを2日間通してフィールドで実践できるという、またとない機会。

 

本戦と明確に異なる点は、

・スタート/ゴールは両日とも同じ

・スタート/ゴール会場にベースキャンプを張ることが出来、レース中も宿泊装備を携帯する必要がない。

・宿泊に関するレギュレーションはなし。周辺の宿泊施設の利用も可。

・使用するマップ・コントロール位置は両日通して共通。

・本戦であるとスタート直前にしか渡されないマップが、LITE/BIKEでは事前に渡されるためじっくりと作戦を立てることが出来る。(各コントロールごとの得点は伏せられている)

・2~5名のチームでのエントリー。

・レース中の商店・コンビニ・自動販売機などを利用しての補給が可能。

以上のような点となります。

 

 

今回チームを組んだのは、名古屋で自分がお世話になっているサイクルショップ”Circles”さん(⇒)のシゲちゃんと、そこのお客様である若手のテケちゃん。

前々から気になっていた自転車フレームであるCielo(シエロ)by Chriskingをベースに組んだ、揃いのMTBで参戦。

自分たちそれぞれの長所をうまく使いながらレースを進められたナイスチームでした。

 

OMM Bikeに参加した彼らのレポートはこちら。

■Circles&Co, "「マウンテン版のアーレーキャット」そんな言葉がふさわしいOMM BIKE。"(⇒)

■ Simworks "OMM BIKEで勝つには?"(⇒)

 

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(Team Cielo for OMM Bike)

 

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受付を済まし、前夜からじっくりとチームメンバーで地図を眺めます。

OMMレースは両名とも初なので、基本的な地図の見方や、これまでのOMMレースから得た情報で今回も活用できるものなどを共有します。

Bikeの場合、地図の縮尺が1:30,000という広域なものとなっており、行動可能範囲の広大さと各コントロールの散らばり具合、さらに、あのルート気持ち良いらしいよ等と言った現地トレイル情報をも加味し、おおまかに攻めるエリアを決定。

翌日に備えたのでした。

 

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Day1は前半は雨が降ったり止んだりするコンディション。

後半は曇りで、時折差す日差しがまぶしい。

レインウエアを着ることもありませんでした。

 

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白馬岩岳スノーフィールドを起点に、南北に広がる今回のエリア。

自分たちは北側の高得点コントロールをまず攻め、その後南下しながら時間と相談しつつできるだけコントロールを回収しながら戻ってくる作戦としました。

まずは栂池スキー場のトップまで漕ぎます。

 

 

走りながら気づくわけですが、地図の縮尺がこれまでと異なるために表記が小さく、ライドしながら読もうとしてもなかなか見づらい状況。

 

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レギュレーションに定められる必携品も持ち歩く必要があるので、それらを収納するためにPaaGo WorksスイングM(⇒)と

Sea to Summit ウルトラSIL eVentコンプレッションドライサック[S](⇒)を組み合わせハンドルバーバッグとして、また風呂敷を使用しシートバッグとし、それぞれに荷物を振り分けていました。

マップは、スイングMの各テープ部に家にあったプラフックとバンジーコードを組み合わせ簡易のマップホルダーをあつらえていました。

これでザックを背負うことなくバイクパッキングスタイルでレースに臨みました。

やはり快適にライドをするなら空身の方が断然ラクですね。

これには普段から山へ遊びに行くときのBike to Runのスタイルで得た経験が活きた形です。

 

 

ロード、林道、ダートロード、トレイルと多くのサーフェスが現れ、自分たちがどこのセクションに走りの重点を置くか、作戦立てをするかで選ぶ自転車やタイヤも変わってくると思います。

今回は自転車の形式等に定めはなく、多くの人がマウンテンバイクで参加していましたが、林道やロードセクションを多めに取り、可能な限りコントロールを回り尽くすという作戦であればシクロクロスも十分有効な選択肢。

地図読みのスキル、ライディングテクニック、各人の体力などによりチームごとの特色が出る、Bikeならではの面白い部分であると感じました。

来年は今回大会の情報を元に、参加者のバリエーションの幅が広がるのではないでしょうか。楽しみです。

 

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本戦には多い、オフトレイルにコントロールがあることはほとんどなく、トレイル上もしくは道の脇の分かりやすい場所に設置されていました。

 

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Day1は感覚をつかむまでに時間を要したものの、15箇所420点を取り12位に付けました。

想像以上に出来が良かったので、翌日にも気合いが入ります。

 

 

 

ベースキャンプ付近には温泉もあり、一度態勢を立て直すことが出来るので疲労もある程度抜くことが出来、とても快適でした。

OMMレースの醍醐味とも言えるテントサイトでの過ごし方もそれぞれの手法があって面白いものでした。

 

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Day2は朝から断続的に激しく降り続く雨。

その後の予報では好転に向かうものの、スタートではレインウェアを着用するほど。

身体を冷やさないようにドライレイヤーを一枚レイヤリングし、スタートを待ちました。

正面からの風を受け続けるバイクはレイヤリングのテクニックも少し異なりますね。

 

スタートからワクワクしていたのはメンバーそれぞれに共通していたようで、ウェットコンディションにも関わらず序盤は非常にハイスピード。

のっけからヒルクライムでしたがあっという間にクリア。

北側エリアのポイントが低くなっていたので、南を中心に攻めることにしました。

既知のコントロールもあるので、それらはスムーズに獲得することが出来、それを軸に新たなコントロールも稼いでいきます。

 

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(レース途中で出会う他チームやファミリーチームとの交流も楽しい)

 

最終的に16箇所440点を取りDay2は8位。

なんと総合で10位に付けることが出来ました。

後で思うと、Day1は頑張れば2,3個は順位を上げられたし、Day2にはコースロストによりもったいない時間帯がありました。

 

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反省は色々ありますが、ゴールしたときの達成感は得もしれぬものがありました。

ここ最近ではもっとも興奮した瞬間と言えると思います。

OMMレースが一番アツく、面白いレースであると感じています。

OMMらしい天候でしたが、逆にそれがオモシロさを助長していました。

これは間違いなく新たな流れがきますね。

来年に向けてテクニックを磨いておかないと!

 

また、こういう流れをきっかけにしてマウンテンバイカーをはじめ、ランナー・ハイカー・クライマーなど、フィールドを愛する全ての遊び人たち同士の垣根やわだかまりがなくなっていくことで、それぞれへの理解が深まるきっかけとなることを期待したいです。

今や全国各地でハイカーとランナーの衝突や、マウンテンバイカーの肩身の狭さなどが取りざたされています。

みんな笑顔でトレイルを共有できる未来を作っていきたいですね。

 

最後に、レースの運営に携わった主催者の皆様、ボランティアスタッフの方々、ローカルの方々に感謝の言葉を。

また共に参加された皆様、お目にかかった皆様方もおつかれさまでした!

またどこかで再会できるのを楽しみにしています。

 

(今回、いろいろな方に写真をお借りしています。ありがとうございます!)

texted by ますますMTBにハマったキョヲヘイ

 

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